『ノー・アザー・ランド故郷は他にない』邦題決定！日本版特報＆ポスターが解禁！

Fan's Voice Staff

第74回ベルリン国際映画祭でドキュメンタリー賞と観客賞をW受賞したパレスチナ人とイスラエル人の若手監督による映画『No Other Land』の邦題が『ノー・アザー・ランド故郷は他にない』に決定し、日本版特報映像とポスタービジュアルが解禁されました。

ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区マサーフェル・ヤッタの現状をカメラに収め世界に発信することで、故郷を守ろうとするパレスチナ人青年バゼル・エイドラと、彼に協力しようとやって来たイスラエル人青年ユーバール・アブラハムによる決死の活動を、2023年10月までの4年間に渡り記録したドキュメンタリー。

そこで暮らす当事者だからこそ捉えることができた、緊迫感みなぎる至近距離からの映像とともに、バゼルとユーバールが、パレスチナ人とイスラエル人という立場を越えて対話を重ね理解し合うことで生まれる奇跡的な友情と、ただ故郷の自由を願い強大な力に立ち向かい続ける人々の姿も映し出していきます。

特報映像が捉えるのは、バゼルの暮らす村をイスラエル軍の無数の軍用車両が急襲する緊迫の場面や、村にある家が破壊される様子。日本版ビジュアルでは、マサーフェル・ヤッタの穏やかな丘陵地を背景に、バゼルとユーバールが互いをまっすぐ見る印象的な姿が切り取られています。

今年2月に開催された第74回ベルリン国際映画祭では、数多ある部門のプレミア上映のうち最も大きな盛り上がりを見せた1作となり、上映後には観客たちによるパレスチナ解放スローガンの大合唱と、割れんばかりの拍手喝采に。ドキュメンタリー賞と観客賞をW受賞し、バゼルとユーバールが揃って登壇し連帯を呼びかけた受賞スピーチは同映画祭のハイライトとして大きな話題を集めた一方、イスラエル擁護の強固な姿勢を取るベルリン市長やドイツ文化省による本受賞への批判コメントが発表されると大きな物議を醸し、多数の大手メディアで意見が対立。世界中で大きな論争が続くなか、各地の映画祭では9つの観客賞をはじめ、29の賞を獲得し（11月21日時点）、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞の有力作として注目を集めています。

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『ノー・アザー・ランド故郷は他にない』（原題：No Other Land）

ヨルダン川西岸地区のマサーフェル・ヤッタで生まれ育ったパレスチナ人の青年バゼルは、イスラエル軍の占領が進み、村人たちの家々が壊されていく故郷の様子を幼い頃からカメラに記録し、世界に発信していた。そんな彼のもとにイスラエル人ジャーナリスト、ユーバールが訪れる。非人道的で暴力的な自国政府の行いに心を痛めていた彼は、バゼルの活動に協力しようと、危険を冒してこの村にやってきたのだった。同じ想いで行動を共にし、少しずつ互いの境遇や気持ちを語り合ううちに、同じ年齢である2人の間には思いがけず友情が芽生えていく。しかしその間にも、軍の破壊行為は過激さを増し、彼らがカメラに収める映像にも、徐々に痛ましい犠牲者の姿が増えていくのだった──。

監督：バゼル・エイドラ、ユーバール・アブラハム、ハムダーン・バラール、ラケル・ゾール
2024年／ノルウェー、パレスチナ／アラビア語、ヘブライ語、英語／5.1ch／95分／日本語字幕：額賀深雪