News

2024.07.11 10:00

空音央監督『HAPPYEND』10月4日公開決定!

  • Fan's Voice Staff

新鋭・空音央監督の長編劇映画デビュー作『HAPPYEND』が10月4日(金)より全国公開されることが決定し、11名のキャスト情報が解禁されました。

決して遠くはないXX年後の未来を舞台に、幼馴染で大親友の二人が、高校卒業を控え自分自身と向き合うようになり、なんとなく一緒だった関係から少しずつ変化していく友情の揺れ動きや葛藤をエモーショナルに描いた青春映画。

主人公のユウタとコウを演じたのは、栗原颯人と日高由起刀。共にオーディションで大抜擢され、本作でスクリーンデビュー。栗原は、明るい性格で友達とずっと楽しいことだけをしていたいユウタを茶目っ気たっぷりに演じ、日高は、自らの進路や社会について考えるようになるコウの心の機微を繊細に表現しました。

二人と仲の良い同級生役には、公開作が相次ぐ注目の若手俳優の林裕太、フォトグラファーとして国際的に活躍中のシナ・ペン、大学での学業に励みながら演技に初挑戦したARAZIが出演。人一倍正義感が強くコウと関わるようになる同級生フミ役に祷キララ、ユウタとコウたちの担任・岡田役に中島歩、校長秘書・平役に矢作マサル、ユウタの母役に渡辺真起子、コウの母役にレゲエ・シンガーのPUSHIM、そして長井校長役を佐野史郎が務めています。

監督を務める空音央は、東京とニューヨークの2拠点を軸に、短編映画、ドキュメンタリー、PV、アート作品、コンサートフィルムなどジャンルレスに数多くの作品を手掛けてきた新鋭。志賀直哉の短編小説をベースにした短編映画『The Chicken』(20年)はロカルノ国際映画祭でワールドプレミア後、ニューヨーク映画祭などで上映。今年日本公開された坂本龍一のコンサートドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』は、ベネチア国際映画祭でのワールドプレミア後、山形、釜山、ニューヨーク、ロンドン、東京と各地の映画祭で上映され、注目を集めました。

以下、コメントが到着しています。

空音央(監督・脚本)
友情とは曖昧なもので、恋人や家族のような規範がありません。人によっては、いつもの風景に溶け込んで、たまたま同じような音楽を好み、お酒を介して理解し合える相手もいれば、真剣な話だけをする相手もいます。しかし、どんな形であれ、友人に対する愛や信頼が深いほど、その相手に落胆した時に湧き上がる怒りや悲しみは凄まじいものです。勢い余って関係を断ち切ることもあれば、知らず知らずのうちに断ち切られることもあります。そうなると、自分が乗っかっていた地盤がガラガラと崩れ落ちるような感覚に陥ることがあります。

そんなことを考えながら、この映画を思い立ったのだろうと思います。メモを見返すと、記録として残っている中で最も古いものが2017年でした。つまり、7年かそれ以上前からこの映画の構想を練り始めたようです。その時の社会や世界が変わらず、そのまま進んだ少し先の未来を想像しました。恐怖を煽り、軍国主義的な独裁国家へと着実に向かってゆく日本を舞台に、それまで自分の中に蓄積されていた危機感や揺らぎ、そして自分にとってなくてはならない、地盤ともいえる友人たちに対する愛を投影しました。

自分が想像した近未来像が間違っているといいなと願いながら脚本を書いていましたが、出来上がった映画を見てみると、なんだかどんどん現実味を帯びてきているようで、すこし残念です。同時に、そのような状況だからこそ、素晴らしいキャストとスタッフと一緒に、色んな人にいま見てほしい映画に仕上げることができたと思っています。劇場公開できることを本当に嬉しく思います。

==

『HAPPYEND』

いたずら好きで常に楽しいことだけをしていたいユウタとコウは、幼馴染で大親友。毎日が楽しければいい、そう思っていた。しかし高校卒業と進学を控え、身の回りに起きている出来事がきっかけで、コウは社会における自分の立ち位置について考えるようになる。そんなある晩、いつものように学校に忍び込んだ2人。そこでユウタはあるとんでもないいたずらを思いつく。翌日いたずらを発見した校長は大激怒、学校に四六時中生徒を監視するAIシステムを導入する騒ぎにまで発展してしまう。それに対する生徒たちの反発運動も巻き起こる中、ユウタとコウの関係もぎくしゃくし始め──。

出演:栗原颯人、日高由起刀、林裕太、シナ・ペン、ARAZI、祷キララ、中島歩、矢作マサル、PUSHIM、渡辺真起子、佐野史郎
監督・脚本:空音央
撮影:ビル・キルスタイン
美術:安宅紀史
プロデューサー:アルバート・トーレン、増渕愛子、エリック・ニアリ、アレックス・ロー
製作・制作: ZAKKUBALAN、シネリック・クリエイティブ、Cinema Inutile
2024/日本・アメリカ/カラー/DCP/113分/5.1ch/1.85:1

日本公開:2024年10月4日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
配給:ビターズ・エンド
© 2024 Music Research Club LLC