【全文レポート】『クリード 過去の逆襲』マイケル・B・ジョーダン初来日!レッドカーペットイベントに登場!
- Fan's Voice Staff
伝説のボクシング映画『ロッキー』のDNAを継承した『クリード』シリーズ最新作『クリード 過去の逆襲』の主演・監督を務めたマイケル・B・ジョーダンが初来日を果たし、5月17日(水)、東京・後楽園ホールで開催された“聖地降臨レッドカーペットイベント”に登場しました。
初監督にしてサーガの歴史を塗り替える大ヒット作を生み出し、先日発表された米タイム誌「世界で最も影響力のある100人」では、アーティスト部門に選出され表紙を飾ったマイケル・B・ジョーダン。『ブラックパンサー』(18年)のキルモンガー役などで幅広い世代から人気を集める彼は、大の日本のマンガ・アニメ好きとしても知られ、過去にはインタビューで行ってみたい場所を聞かれ「東京、ジャパン。アニメ最高」と微笑む動画が日本のファンの間で話題になりました。
日本のボクシングの聖地・後楽園ホールで映画のレッドカーペットイベントが開催されるのは初。来日を待ちわびた約300人のファンが集結し、まずは和太鼓セレモニーでマイケル・B・ジョーダンの登場を盛り上げます。
メディアの写真撮影に応じた後、マイケル・B・ジョーダンはリングを降り、まずはファンのもとへ。手作りのメッセージボードやボクシンググローブ、フィギュアなど思い思いの品を持ち寄ったファンからの熱い声に応え、途中に取材を挟みつつ、時間をかけて丁寧にサインやセルフィーに応えました。
ファンとの交流を終え、続いてリング上でのステージイベントへ。
──ようこそお越しくださいました。まずは日本のファンの皆さんにご挨拶を、そして念願の日本に来られたお気持ちをぜひお願いします。
マイケル・B・ジョーダン(MBJ) (日本語で)ありがとう。皆さんの愛と応援を実感し、ただただ圧倒されています。皆さん、来てくれてありがとう。(日本語で)ありがとう。日本に来るのを10年待っていたので、ついにこうしてやって来ても、なんだかまだ実感がわきません。とにかく日本にいるのが楽しみで仕方ありませんし、これから、この文化を経験し吸収していくのが楽しみです。そして、皆さんにこの映画をお観せできるのが待ちきれません。この映画は、私の人生の中のここ3年間を捧げた愛の結晶です。そんな作品を世界の皆さんに、でも特に日本の文化は、私にストーリーテラーとして、若い映画監督として、俳優として、大きな影響を与え、この映画のテーマにも多くの影響を与えてくれました。日本の皆さんにご紹介できることが楽しみです。
──日本のボクシングの聖地である後楽園ホールで映画のイベントが行われるのは、大変貴重な機会です。この場にお立ちになって、いかがでしょうか?
MBJ 特別に感じています。日本で歴史的にも大きな意味を持つこのような聖地に迎え入れてもらえたことに、尊敬の念しかありません。私の作品が世界中を駆け巡り、各地で、そして日本でもインパクトを与えていることに、喜びを感じています。『はじめの一歩』の舞台がこの場所だったことをつい先ほど知ったばかりで、「So cool!(最高!)」という感じです。ギーク魂にちょっと火がついたというか、あまり見て回れてはいませんが、ここがその場所だと思うと、歴史的な素晴らしい場所にいるんだと、この場にいられることを光栄に思います。
──歴史の染み込んだ場所ですが、洋画でこうしてイベントを開催するのは今回が初めてだそうです。それにふさわしい方が立ってらっしゃると思います。日本のアニメーションも大変お好きだということで、先日も『ブルーロック』を観たというのが報道されまして、日本でも大変話題になりました。最近ご覧になったアニメ作品はございますか?
MBJ 最近は『ブラッククローバー』に夢中で、よく観ています。それから『ブルーロック』と、アワシ…アワシ?『ブルーロック』じゃない別のサッカーの…『アオアシ?』。これも好きなんだ。他に何を観たかな…(客席のスタッフより、バレーボール?)。そうだ、そうだ、『ハイキュー』もすごくて、好きです。さまざまなタイプのストーリーテリングに夢中です。アクションだけでなく、本当に心や感情に訴えかけるものがあります。だから、こうしてアニメの原点、聖地に来ることができ……とにかく歩きまわって、いろいろなことをして、いろいろな場所を見てまわるのが待ちきれません。
──アニメーションのロケ地を尋ねることを「聖地巡礼」なんて言ったりするのですが、どこかアニメにまつわるところで行きたい場所はありますか?
MBJ もうそんな場にいるような気がします。ここが巡礼の地です。『はじめの一歩』のファンとして、この建物のこのリングに立つことは、その巡礼の旅をしているようなもので、この瞬間を楽しみたいと思います。
──本作では、世界チャンピオンになったアドニス・クリードの誰にも言えなかった過去が明らかになっていきます。今回、主演だけでなく製作と監督も務められたということで、どのようなテーマを盛り込んだのでしょうか?
MBJ 3作目では、アドニスをじっくり描くことが本当に重要でした。オリジンストーリーでありつつ、3部作の1つにしたかったので、そのためには、過去にさかのぼって、なぜアドニスがあのような人物になったのかを理解する必要がありました。この映画に込めたテーマといえば、“赦すこと”のインパクト、つまり、謝罪し、赦すこと。それから、有害な男性性。男性が自分の感情や気持ちを表現したり話すことができないときに感じること。そして、血縁や関係で結ばれた家族がすべてであり、その関係を大切にすること。またこの映画は、誰もが共感できるような「負け犬の物語」でもあり、その点も気に入っています。何度も言ってきたことですが、人生はつらいもので、世の中は易しくありません。このような映画では、ヒーローとなる人物が、誰もが経験するような苦悩の旅を経て、最後には必ずそれを乗り越える姿を見たいと思うことがあります。だから観客の皆さんには、今がどんな状況にあっても、ヒーローとして乗り越えることができると感じてほしい。それが本当に大切なことです。
──本作はIMAXカメラで撮影された初めてのスポーツ映画ということで、『ロッキー』サーガ史上No.1のオープニング成績を記録しました。全世界で2億7,300万ドルの大ヒットとなっていますが、世界中のお客様のリアクションをどのように感じていますか?
MBJ もう言葉がありません。本当に、最高の形となりました。公開を迎えるまで、何が起こるか、どんな結果を期待すればよいかわからなかったわけですが、これだけの成功を収め、人々の話題にもなり、映画を楽しんでもらっています。映画を観た後に観客の心に残り、物事を違った角度から考えるようになったりと、まさに“映画がやるべきこと”をすべてやっています。これは本当に現実かというほど幸運なことで、恵まれていると思います。これからも仕事を続け、物語を作り、映画を作り、人々を団結させていきたく思います。私は人が大好きです。自分の作品や芸術を通して人々をつなぐことができれば、それは私にとっての勝利です。だから、最高の気分です。
──本日は、映画の公開を祝して駆けつけてくださった皆さまがいらっしゃいます。日本人として世界チャンピオンに輝いた皆さまです。元WBC世界バンタム級王者で王座を4度防衛した薬師寺保栄さん。続いて、元WBA世界スーパーフライ級王者で王座を2度防衛した飯田覚士さん。続いて、元WBC世界スーパーバンダム級王者で王座を7度防衛され、日本人として初めてラスベガスで防衛を果たした西岡利晃さん。最後に、元WBC世界バンタム級王者で王座を12度防衛した山中慎介さん。皆さんお越しいただきありがとうございます。
──そして世界チャンピオンの4人からマイケル・B・ジョーダンさんへ、クリード特製チャンピオンベルトの贈呈です。
──チャンピオンベルトを手にされて、いかがでしょうか?
MBJ 信じられないくらい、最高です。彼らは本物のチャンピオンたちですからね。この場でこの伝説的な皆さんと一緒に立つことは、もはやクレイジーな感じもしますが、本当に名誉なことで、特別なことだと感じています。応援いただき本当に嬉しく思いますし、この映画をご覧いただくのが楽しみです。彼らこそ、リングに上がり、すべてを賭けて戦ってきたわけです。ご家族はその様子を家で見守ったりと。この映画をきちんと描き、彼らのような生ける伝説、そしてこのスポーツに敬意を表することができるのは、光栄なことです。
──元世界チャンピオンの皆さまから、チャンピオン目線で本作のご感想を伺いたいと思います。薬師寺さんいかがでしたか?
MBJ もう映画をご覧になっているんですね?嬉しい!
(場内笑い)
薬師寺 (英語で)とても良かったです。技術面でも、スリッピングもダッキングもパンチも良く、プロボクシングにも挑戦されては?
──飯田さんはいかがでしたか?
飯田 ボクシングシーンが本当に本格的で、僕の中では『ロッキー』シリーズから『クリード』シリーズになって、その中でも一番リアルなボクシングシーンだなと。戦うシーンが、その中でも一番心に残るシーンだったなと思っています。
MBJ ありがとうございます。(日本語で)ありがとう。そうした言葉をいただけただけで……僕とライアン(・クーグラー監督)が『クリード』の制作を始めた頃から最も気をつけたことの一つに、本物のボクサーが観て、自分たちのことのように感じてもらえるか。それが、本当にリアルに描けているかの究極のテストだと感じていました。だから、彼らからそうした言葉をいただけて、大きな笑顔が浮かびます。
──西岡さんはいかがでしょうか?
西岡 まずマイケル・B・ジョーダンさんのボクシングのレベルの高さにびっくりしました。パンチであり、ディフェンスであり、かわし方であり、まずそれに驚きました。そして試合シーンでの迫力も凄かったですね。今までで一番迫力のあるボクシングシーンだったと思います。トレーニングシーンも迫力がありました。そして最後に、家族愛ですね。感動しました。それが一番の見どころかなと思っています。
MBJ 素敵な言葉、ありがとうございます。
──山中さんはいかがでしたか?
山中 皆さんと同じようにマイケルジョーダンさんの動きにはすごく見とれてしまいました。本当にしっかり練習されて、仕上げてこられたんだなというのがすぐに伝わりましたし、また映画の内容も、『クリード』シリーズらしいシーンもたくさんありましたし、何よりも迫力がすごかったです。試合会場の豪華さも本当にすごかったですし、ちょっとどこまでしゃべったらいいか分からないですけど、まあでも本当に素晴らしい映画でした。皆さんに本当に観てほしいなと思う映画でした。
MBJ (日本語で)ありがとう。
フォトセッションの後には、会場と一緒に手拍子で一丁締めを行い、マイケル・B・ジョーダンは会場を後にしました。
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『クリード 過去の逆襲』(原題:Creed III)
監督:マイケル・B・ジョーダン
出演:マイケル・B・ジョーダン、テッサ・トンプソン、ジョナサン・メジャース、ウッド・ハリス、フロリアン・ムンテアヌ、ミラ・ケント、フィリシア・ラシャド 他
製作・原案:ライアン・クーグラー
日本公開:2023年5月26日(金)全国ロードショー IMAX®/Dolby Cinema®/4D同時公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
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