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2022.08.05 12:00

香港映画『七人樂隊』日本版予告編が解禁!

  • Fan's Voice Staff

第73回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに選出された香港映画『七人樂隊』の日本版予告編が解禁されました。

『七人樂隊』は、名匠ジョニー・トーによるプロデュースで、現在香港で活躍する七人の監督が集まり、1950年代から未来まで、担当する年代を撮影したオムニバス映画。フィルム時代に敬意を表し、全編35mmフィルムで撮影されています。

香港に戻った祖父と孫が、並んで街を歩く姿から始まる予告編。両親の移住で恋人と別れなければならなくなった名門校に通う女子高生、変わってしまった風景と父の撮った以前の写真を見比べる香港に戻ったばかりの中年男性、かつてあった街中の空港(啓徳空港)に降りる旅客機の影などを懐かしく映しながら、ツイ・ハーク監督が「深い話だ」と冗談を言うカットで、タイトルが入って来るというユーモアたっぷりの導入です。

途中に挿入される「かつて歩んだ道…」「心動かされた日々」というコピーの通り、SARS、カンフー、ジョン・ウー作品のパロディ、株の話、チャウ・シンチーの名セリフなど、七話の魅力たっぷりのシーンが続きます。全編を彩るイギリスの古い歌曲「Long Long Ago」が、観る人の香港への郷愁を誘います。歌っているのはアシュリー・ラム。幼い頃から声楽、ピアノ、フルートに親しんできた彼女は、本作の「回帰」の中で、移住前に伝統的な香港の家屋)唐楼)で祖父と暮らす、孫のチューを演じています。

以下、ジョニー・トーより企画意図についてのコメントが到着しています。

ジョニー・トー(製作)
私は今もなお、映画をフィルム撮影していた頃の事をよく覚えている。それは映画監督達がフィルム映画に創造性溢れる才能を表現し、夢を実現させていた香港映画の黄金期だった。とても懐かしい時代だ。フィルム映画の時代が終わろうとしている今、私はあの美しい時代のスピリッツを残すためにもう一度フィルム映画を作ろうと監督仲間に声をかけた。普段はそれぞれ別の会社で映画を作り、それぞれのキャリアを積んでいるが、最高の仲間だ。今回は金銭的な制約を顧みず、仲間たちと映画を作ることで香港映画界に結束することの一つの例を示そうと決めていた。この想いが映画界の新しい世代にも広がっていくことを願っている。

私はどうしてもこの作品を香港にちなんだものにしたかった。“1940年代から2000年代にかけての香港”という構想が浮かび、例えば40年代、50年代というそれぞれの時代、10年間を別の監督が撮っていくのはどうだろうと思いついた。それぞれの監督がおよそ10分程度の短編映画を制作する。割り当てられた時代の中であれば、どんなストーリーでもそれぞれが表現したい香港を撮ることが出来た。技術的なことよりも、その10年間の間に何が香港で起きていたのかに注目していくべきだ。

この作品は香港の歴史、そしてその存在を証明するものになるだろう。

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『七人樂隊』(英題:Septet: The Story of Hong Kong)

監督/サモ・ハン(洪金寶)、アン・ホイ(許鞍華)、パトリック・タム(譚家明)、ユエン・ウーピン(袁和平)、ジョニー・トー(杜琪峯)、リンゴ・ラム(林嶺東)、ツイ・ハーク(徐克)
プロデューサー/ジョニー・トー(杜琪峯)、エレイン・チュー(朱淑儀)
出演/ティミー・ハン(洪天明)、フランシス・ン(吳鎭宇)、ジェニファー・ユー(余香凝)、ユン・ワー(元華)、ン・ウィンシー(伍詠詩)、サイモン・ヤム(任達華)、チョン・タッミン(張達明)、ラム・シュ(林雪)
2021年/香港/広東語/111分/ビスタ/5.1ch/原題:七人樂隊/日本語字幕:鈴木真理子

日本公開/2022年10月7日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
配給/武蔵野エンタテインメント
公式サイト
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