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2022.07.15 12:00

『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』イルディコー・エニェディ監督のコメントが到着!

  • Fan's Voice Staff

第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されたレア・セドゥ主演の恋愛映画『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』の監督を務めたイルディコー・エニェディのコメントが到着しました。

物語は、マルタ共和国のカフェで、船長のヤコブ(ハイス・ナバー)が友人と「最初に入ってきた女性と結婚する」と賭けたことから始まります。ヤコブはそこに入ってきたリジー(レア・セドゥ)に初対面ながらも結婚を申し込み、週末には二人だけの結婚の儀式を行います。幸せなひと時を過ごす二人でしたが、リジーの友人デダン(ルイ・ガレル)の登場により、ヤコブは二人の仲を怪しみ嫉妬を覚えるようになり……。

イルディコー・エニェディ監督は、長編デビュー作『私の20世紀』(89年)で第42回カンヌ国際映画祭カメラドールを受賞、その後『心と体と』(17年)で第67回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したハンガリーの鬼才。

ミラン・フストの小説を映画にしたいと思ったきっかけについて、エニェディ監督は「私は今までオリジナルの脚本を書いていました。文学作品を映画化するのはこれが初めてです。この本は夫婦に関するものですが、彼はこの大きな問い=すなわち“地球上でのこんなささやかで短い生涯をどう生きるのか?”について語っており、この問いをフランス人の女性である妻を理解しようとした貨物船船長の視点から深掘りしていきます。実のところ、彼女を通して人生を理解したいだけなのです」とコメント。

一瞬で男性を虜にするという小悪魔的なリジー役を演じたレア・セドゥについては、「生活態度、人生へのアプローチに取り組むことで、レアがリジーを単に演じるのではなく、秘密や美しい不規則性を抱えた実在の人物としてリジーになりきってもらえるための余地を残そうとしました。私たちは性分として常に結論を求めます。シーンが終わるたびに、私たちは本能的に“ああ、彼女はこんな事を企んでるな”と考えます。レアは観客のこの確信を揺るがし、他の手がかりをほのめかすことができる女優です」と、その魅力を語っています。

原作にはない7つの章立てになっている本作。その意図については「原作は、心象風景を表す長大でとりとめのないモノローグ、自己分析と反省を連ねたものでした。私がストーリーラインを形作ったとき、ヤコブにとって何度も自分の失敗を次こそは正しいアプローチを選択するという、思考回路の道筋をつくりました。彼は自分の認識を『再起動』します。自分の周りで何が起こっているかを把握したいと躍起になり、主導権を取り戻したいと思っています。これらの章の見出しは、観客が落ち着いた瞬間、彼/彼女が経験したことを評価する瞬間、リジーとヤコブの曲がりくねった物語の中で新しい冒険の準備をするタイミングとして機能するように考えました」と明かしています。

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『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』(原題:A feleségem története)

出演/レア・セドゥ、ハイス・ナバー、ルイ・ガレル、セルジオ・ルビーニ、ルナ・ウェドラー
監督・脚本/イルディコー・エニェディ
プロデューサー/モニカ・メーチ
原作/ミラン・フスト
2021/ハンガリー・ドイツ・フランス・イタリア/英語・フランス語・オランダ語・ドイツ語・イタリア語/シネマスコープ/169分/PG12

日本公開/2022年8月12日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、ユーロスペースほか全国公開
配給/ 彩プロ
公式サイト
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