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2022.07.07 11:00

『ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言』日本版本予告&新場面写真11点が解禁!

  • Fan's Voice Staff

“第三帝国”にかかわった市井の人々の証言を記録したドキュメンタリー『ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言』の日本版本予告と新場面写真11点が解禁となりました。

ナチス政権下の貴重なアーカイブ映像と、“第三帝国”に関わった人々の現在のインタビュー映像が収められた本予告。「この作品に登場する少年少女は、人類史上最悪の犯罪“ユダヤ人大量虐殺〈ホロコースト〉”を目撃した。これは、ナチス・ドイツの子供たちが晩年を迎え語った加害者側の証言ドキュメンタリーである」というナレーションと共に、ハーケンクロイツ旗の隣で一列に並び敬礼するドイツ市民の姿や、ヒトラーユーゲントの少年たちが行進する様子などが切り取られています。一方、映像の後半では“第三帝国”に関わった人々が証言する「知らなかったとしても加担していた。結局私たちも加害者なんです」といった言葉や、「他の人のことは言えませんが私は何も知りませんでした」と自己弁護する発言に対し、「皆が知ってた。誰も言わなかっただけよ」と非難する声、そして「目をくらまされるな!」と若者たちに必死に訴えかける証言者たちの映像も。現代を生きる人々は、彼らの言葉に何を感じ、何を学ぶのか──不穏な空気が漂う現代にこそ重要なメッセージが込められた映像となっています。

新たに到着した場面写真では、本編の中で貴重な証言を残した、かつてのヒトラー・チルドレンたちの姿が切り取られています。

10代になって初めて、母がウィーンからのユダヤ人難民で、祖父母はホロコーストで殺害されたというルーツを知ったイギリス出身のドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは、2000年代になり “祖父母を殺した人間を捜す”という目的でこのプロジェクトに着手。「すぐに無理だとわかりました。しかし、彼らの仲間には実際に会うことができる。ヒトラーのために腕や銃を振り上げた人たち、残虐な犯罪を犯した人たちを通して、ホロコーストが繰り広げられた背景をよりよく理解できるかもしれないと考えたのです」。ホランドは2008年から10年の歳月をかけて250以上のインタビューを行い、本作完成直後の2020年6月、71歳でがんで亡くなりました。

『ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言』は第77回ベネチア国際映画祭の公式セレクションに選出され、2021年放送映画批評家協会ドキュメンタリー賞で最優秀歴史・伝記ドキュメンタリー賞と楽曲賞にノミネートされました。

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『ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言』(原題:Final Account)

イギリスのドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは、アドルフ・ヒトラーの第三帝国に参加したドイツ人高齢者たちにインタビューを実施した。ホロコーストを直接目撃した、生存する最後の世代である彼らは、ナチス政権下に幼少期を過ごし、そのイデオロギーを神話とするナチスの精神を植え付けられて育った。戦後長い間沈黙を守ってきた彼らが語ったのは、ナチスへの加担や、受容してしまったことを悔いる言葉だけでなく、「手は下していない」という自己弁護や、「虐殺を知らなかった」という言い逃れ、果てはヒトラーを支持するという赤裸々な本音まで、驚くべき証言の数々だった。監督は証言者たちに問いかける。戦争における“責任”とは、“罪”とは何なのかを。

監督・撮影/ルーク・ホランド
製作/ジョン・バトセック、ルーク・ホランド、リーテ・オード
製作総指揮/ジェフ・スコール、ダイアン・ワイアーマン、アンドリュー・ラーマン、クレア・アギラール
アソシエイト・プロデューサー/サム・ポープ
編集/ステファン・ロノヴィッチ
追加編集/サム・ポープ、バーバラ・ゾーセル
音楽監修/リズ・ギャラチャー
2020年/アメリカ=イギリス/ドイツ語/94分/カラー(一部モノクロ)/ビスタ/字幕翻訳:吉川美奈子/字幕監修:渋谷哲也/ナチス用語監修:小野寺拓也  

日本公開/2022年8月5日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国ロードショー
配給/パルコ ユニバーサル映画
公式サイト
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