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2022.06.01 16:00

『セイント・フランシス』日本版予告編が解禁!

  • Fan's Voice Staff

SXSWフィルムフェスティバル2019で観客賞と審査員特別賞を受賞した『セイント・フランシス』の日本版予告編が解禁されました。

34歳で独身、大学も1年で中退、レストランの給仕として働く、身体も心も未だ不安定なブリジット。 「30代半ばで何をすべきか?」──部屋で1人、切実すぎる悩みをPCに打ち込む彼女の姿から始まる予告編。やがてブリジットは、夏のナニー(子守り)の短期仕事をようやく獲得しますが、喜びも束の間、子どもとの慣れない日々に加え、予期せぬ妊娠や、両親からのさまざまなプレッシャーなど、様々な厄介ごとが降りかかります。そんなうだつのあがらない日々に、ナニー先の6歳の少女フランシスや、その両親のレズビアンカップルとの出会いから、少しずつ変化の光が差してきます──。

グレタ・ガーウィグの『レディ・バード』(17年)の女性の描き方に触発され、俳優として多くの脚本を読んで来た経験を生かして自伝的要素を織りこんだオリジナル脚本の執筆を開始したというケリー・オサリヴァン。「女性に生理がなかったら地球には誰も存在しないのに、若い頃から生理のことは隠すように教育されている」と語り、世界の女性が毎月向き合う日常の当たり前をおおやけに語ることがタブーとされ、キレイな部分だけが美化されている現状に疑問を感じ、女性の心身の本音を見せたかったのだといいます。

本作を思いついたきっかけは、「20代の頃にベビーシッターをしていて、いつかこれについて書きたいと思っていた。だってこんなに奇妙でエモーショナルな仕事はないから」だと明かし、「お世話をする子どものことを本当に愛おしく思うようになるし、ある意味その家族の一員になるのだけど、一方で部外者のままでもある。家にいれば時々、その家族のとてももろい部分を目撃することもある。だけど仕事が終われば自分の家に帰るというね」「それでその後、30代のときに私は中絶をして、この二つの経験、つまり中絶とベビーシッターが重なったらどうなるのかなと考えたの。だから映画のほとんどはフィクションだけど、リアルな場所から始まっている」と語っています。

物語のカギを握る6歳の少女フランシスを演じるのは、本作が俳優デビューとなったラモーナ・エディス・ウィリアムズ。ちなみにラモーナ自身はアイススケートとバレエが大好きな女の子。将来の夢はアイススケートのアメリカ代表としてオリンピクに参加することだという彼女の滑りも、スクリーンに収められています。

そのフランシスを赤ちゃん扱いせず、一個人として接するレズビアンカップルの両親にチャーリン・アルヴァレスとリリー・モジェク。ブリジットのボーイフレンドでミレニアル世代の考えを代弁するジェイス役には、やはり今作が俳優デビューとなったマックス・リプシッツ。さらにこの多様なキャストと、ときに重たくなりがちな繊細なテーマをテンポよくつなぎ、それぞれの怒りや悲しみ、不安や喜びといった感情を全方位から抽出しているのが、長編初監督となるアレックス・トンプソン。今作は私生活のパートナーでもあるケリー・オサリヴァンたっての願いで引き受けたとのこと。

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『セイント・フランシス』(原題:Saint Frances)

監督/アレックス・トンプソン 
脚本/ケリー・オサリヴァン
出演/ケリー・オサリヴァン、ラモーナ・エディス・ウィリアムズ、チャーリン・アルヴァレス、マックス・リプシッツ、リリー・モジェク
2019年/アメリカ映画/英語/101分/スコープサイズ/5.1chデジタル/カラー/字幕翻訳:山田龍

日本公開/2022年8月19日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネクイントほか全国ロードショー!
配給/ハーク
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