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2021.09.11 16:00

黒木華&柄本佑主演『先生、私の隣に座っていただけませんか?』キャスト全員&監督が公開記念舞台挨拶に登場!

  • Fan's Voice Staff

映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』がついに公開を迎え、公開記念舞台挨拶が9月11日(土)に新宿ピカデリーにて行われ、主演の黒木華、柄本佑、共演の金子大地、奈緒、風吹ジュン、そして堀江貴大監督が揃って登壇しました。

風吹ジュン、奈緒、柄本佑、黒木華、金子大地、堀江貴大監督

夫の不倫を巡る結婚5年目の漫画家夫婦の心理戦をコミカルに描く本作。堀江監督は「脚本を書くとき、まさに二転三転という言葉通り、先読みのできない展開の物語にしたいなと思いました。佐和子(黒木)の描いている漫画が本当なのかウソなのか?夫の俊夫(柄本)が翻弄されていき、お客さんにも心地よい混乱を生み出せるような物語にしようと思いました」とコメント。

柄本との夫婦役を演じた黒木は、「違和感なく(柄本の)そばにいることができたと思います。『いるな』と思いながら、互いを変に意識せずにいられた」と語り、柄本も「僕も同じ印象で、すんなり夫婦の感じを出せたなと思います。役柄の話とかはほとんどせず、漫画の話とか世間話をする方がお芝居につながっていたのかも」と振り返りました。

柄本が演じる俊夫は、佐和子の担当編集の千佳(奈緒)と不倫しており、観客に嫌われそうながらも、どこか不思議な憎めなさを醸し出す役どころ。柄本は「とにかく、俊夫が100%よくないんです。こんな事態を起こしてるから(苦笑)。でも、監督と最初に話をして、ただの悪人じゃなく、観終わった方が『しょうがねぇヤツだな…』と人間的な方向に落とし込めたらと思っていました」と語り、堀江監督も「俊夫が悪いんですけど、断罪はしたくない。こんな愛すべきキャラになったのは、柄本さんが演じてくださったおかげ」と続け、柄本を称賛。さらに柄本は、「黒木さんのシルエットというか…ホントに何考えてるのかわかんないんです。なので、身を任せて黒木さんを見てれば、こちらが自然と不安になるし、汗がにじむんですね(笑)。引っ張っていただいたのは、黒木さんによる部分が大きいかなと思います」と共演相手を称えました。

一方で黒木は、奈緒が演じる編集者・千佳のパーソナリティに言及。「あっけらかんとしていて、『これは、俊夫さんが(千佳の元に)行ってしまうだろうな』と思わせる説得力があった」と語り、柄本も「撮影現場でも『結局、一番楽しんでるのは千佳じゃないか?』という話になった」と黒木の指摘に同意。「こんなに健康的に不倫する人いるんだ? 爽やかな不倫だなと思いました(笑)」

その千佳を演じた奈緒は当初、不倫相手の女性役と聞いて「どういう女の子なのかな?」と思いながらも、「こんな不倫相手は見たことない! というくらい、違うベクトルで突っ走ってる子でした」と笑い、「(演じていて)すごく楽しかったですけど、楽しめたのは黒木さんと柄本さんに受け止めてもらえて自由にやれたからです。黒木さんとの対面シーンは、本当に佐和子先生が何を考えてるかわかんなくて、俊夫さんは冷や汗かもしれないけど、千佳としては担当編集者として嬉しくなる、ワクワクする感じで、お芝居していて楽しかったです」と振り返りました。

自動車教習所の教官・新谷を演じた金子は「本読みをして、監督に新谷のことを聞いたら『現実にいるかどうかわからない青年をやってくれ』と言われまして…。佐和子が漫画を描いているので『漫画から飛び出したような?』と聞いたら『いや、そうじゃない』と言われ、どういうことなんだろ…? と(苦笑)。でも、ギリギリまで監督が寄り添ってくださって演じられたかなと思います」と充実した表情を見せました。

佐和子の母を演じた風吹は、撮影を振り返り「現場がなごやかで、合宿のようでした。柄本さんの人柄も大きかったと思うけど、畳のところにいると和やかでおうちにいるみたいでした。懐かしいです」と笑顔で振り返りました。

コミカルな展開ながらもゾクッとするような物語にちなんで、キャスト陣に「ゾクゾクっとした体験」を尋ねると、様々な“ゾクゾク”エピソードが…。黒木は「子どもの頃、車の後部座席に座っていたら大きいおじいさんの顔が火の玉と一緒に浮かんでいて…」という心霊体験を告白し、これには共演陣も騒然!

柄本は「仕事柄、地方に行くことが多々あって、ホテルに泊まるんですけど、『額縁の後ろは見ない方がいい』とかよく言うじゃないですか。そのときは、魔が差してしまって、額縁の後ろを見てみたら紙が挟まっていて、開けたら『何で見たの?』と書いてあったんです。全部開いてみたら、修学旅行の高校生のイタズラだったんですけど、1時間くらいバクバクしてました」と苦笑交じりに自らの体験を明かしました。

金子は「1~2週間ほど、地方に撮影に行って帰ったとき、クーラーがつけっぱなしで…。めっちゃヒヤッとしました、いろんな意味で(笑)」と会場は笑いに包み、風吹は最近入った飲食店で隣のテーブルの客が「食事が終わってもずっとマスクせずにトークをしていて…(苦笑)」と、このご時勢ならではのリアルな“ゾクゾク”体験を明かしました。

奈緒は、地元・福岡にあるお気に入りの店に関するエピソードを告白。「小さい頃から通っている地元の大切なお店なんですけど、その店の話をしている時に風吹さんから連絡をいただいて、ちょうど風吹さんがその店にいらしたんです。風吹さん、すごい! とゾクッとして嬉しくなりました」と明るい“ゾクッ”を明かしてくれました。

最後に、本作が昨年の緊急事態宣言明けの最初の仕事だったという柄本が「キャスト、スタッフ一丸となって作りました」と力強く語り、黒木も「不安定な状態の中で撮ったこの作品をみなさんに観ていただけるようになったのは感慨深いです。まだまだ不安な中、こうして観ていただけること、本当にありがたく思います。いろんな捉え方ができる作品なので、何度でも見ていただければと思います」と呼びかけ、温かい拍手の中、舞台挨拶は幕を閉じました。

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『先生、私の隣に座っていただけませんか?』

漫画家・佐和子の新作漫画のテーマは「不倫」。そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、佐和子の担当編集者・千佳と不倫をしていた俊夫は、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生との淡い恋へ急展開。この漫画は、完全な創作?ただの妄想?それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!?恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく──。

出演/黒木華、柄本佑、金子大地、奈緒、風吹ジュン
脚本・監督/堀江貴大 
劇中漫画/アラタアキ、鳥飼茜
主題歌/「プラスティック・ラブ」performed by eill
製作/「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
製作幹事/カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション/C&Iエンタテインメント

日本公開/2021年9月10日(金)より新宿ピカデリー他全国公開
配給/ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト
©2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会