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2020.11.10 6:00

『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』日本版予告編&ポスタービジュアルが解禁!

  • Fan's Voice Staff

一流ファッション誌で女性を撮り続けた世界的巨匠ファッションフォトグラファーのドキュメンタリー『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』の日本版予告編とポスタービジュアルが解禁されました。

稀代の才能の作品世界を、ニュートンにインスピレーションを与えた12人の女性たちの視点から捉え直した本作。予告編では、映画本編と同様、ニュートンと仕事をしたことのある“12人の女たち”が、ニュートンの作品の意義と、それが社会にもたらした意味を語っています。ニュートンの作品を何度も表紙に起用したヴォーグ編集長のアナ・ウィンターが「表紙を飾る衝撃的な美」「彼が撮る女性は力強く挑戦的」と語れば、批評家のスーザン・ソンタグは「あなたの写真は女性蔑視で不愉快」と語る姿も紹介され、当時、ニュートン作品が社会に与えたインパクトの大きさがうかがえます。

アナ・ウィンター © Pierre Nativel, LUPA FILM

さらに予告編には、歌手として有名なグレイス・ジョーンズや、『ブルーベルベット』などデヴィッド・リンチ作品の印象が強いイザベラ・ロッセリーニ、『愛の嵐』でニュートンがスチルマンとしてヌードを撮影したシャーロット・ランプリング、日本でもスーパーモデルとして90年代に人気を誇ったクラウディア・シファー、「世界で最も足の長いモデル」としてギネスブックにも登録されたナジャ・アウアマンらも登場しています。

デヴィッド・リンチとイザベラ・ロッセリーニ David Lynch and Isabella Rossellini, Los Angeles, 1988 © Foto Helmut Newton, Helmut Newton Estate Courtesy Helmut Newton Foundation

自由で自立した女性たちが毅然とした態度で語る姿から、今は亡きニュートンが強く惹かれた女性たちのイメージが蘇ってくるかのようで、予告の後半には、それを予見していたかのような故カール・ラガーフェルドの「次世代の女性の姿 それは彼の写真のなかにある」という言葉も引用されています。

ヘルムート・ニュートン Helmut at home, Monte Carlo, 1987 © Foto Alice Springs, Helmut Newton Estate Courtesy Helmut Newton Foundation

1920年にドイツ・ベルリンに生まれ、映画やラジオなどの大衆文化が広まったワイマール文化の中で育ったニュートンは、50年代半ばから各国版の「ヴォーグ」誌をはじめとするファッション誌にユニークかつ衝撃的な作品を次々と発表。それまでの着せ替え人形のようなモードを見慣れていた読者に強烈なインパクトを与えました。一方で、その作品は「ポルノまがい」「女性嫌悪主義」との議論も巻き起こし、「20世紀を最も騒がせた写真家」とも呼ばれ、2004年にロサンゼルスで自動車事故により不慮の死を遂げた後も、長く人々の記憶に残り続けている写真家です。

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『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』(原題:Helmut Newton: The Bad and the Beautiful)

監督/ゲロ・フォン・べーム
出演/シャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニ、グレイス・ジョーンズ、アナ・ウィンター、クラウディア・シファー、マリアンヌ・フェイスフル、ハンナ・シグラ、シルヴィア・ゴベル、ナジャ・アウアマン、アリヤ・トゥールラ、ジューン・ニュートン、スーザン・ソンタグ、カトリーヌ・ドヌーヴ、シガニー・ウィーバー、ヘルムート・ニュートン ほか
2020年/93分/カラー/1.78:1/ドイツ/英語・フランス語・ドイツ語

日本公開/2020年12月11日(金)よりBunkamuraル・シネマ、新宿ピカデリーほか全国順次公開
配給/彩プロ
公式サイト