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2020.07.30 12:00

奇才ロイ・アンダーソン新作『ホモ・サピエンスの涙』2020年11月20日公開決定!

  • Fan's Voice Staff

第76回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞したスウェーデンの巨匠ロイ・アンダーソン監督最新作『About Endlessness』(英題)が、邦題を『ホモ・サピエンスの涙』として11月20日(金)に全国順次公開されることが決定しました。

CG全盛のこの時代にCGはほぼ使わず、野外撮影ではなく巨大なスタジオにセットを組み、模型や手描きのマットペイント(背景画)を多用するという、アナログにこだわった手法で傑作を生みだし続けてきた”映像の魔術師”ロイ・アンダーソン。

『ホモ・サピエンスの涙』では、時代も性別も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇を、構図・色彩・美術と細部まで徹底的にこだわり、全33シーンすべてをワンシーンワンカットで撮影しました。圧倒の映像美にのせて「千夜一夜物語」の語り手シェヘラザードを彷彿とさせるナレーションが物語へと誘います。

この世に絶望し、信じるものを失った牧師や、戦禍に見舞われた街を上空から眺めるカップル──悲しみは永遠のように感じられますが、長くは続きません。これから愛に出会う青年や、陽気な音楽にあわせて踊るティーンエイジャー──幸せはほんの一瞬でも、永遠に心に残り続けます。『ホモ・サピエンスの涙』は、悲しみと喜びを繰り返してきた不器用で愛おしい人類の姿を、万華鏡のように映し出しています。

ロイ・アンダーソン監督(第76回ベネチア国際映画祭にて)© La Biennale di Venezia – Foto ASAC.

『ホモ・サピエンスの涙』は第76回ベネチア国際映画祭でワールドプレミアされ、銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞。「観た誰もが、この映画を愛おしく思うだろう」(Cineuropa)、「精巧で完璧!この映画は、人類の<幸福のための闘い>について描いた、悲劇的な絵画の集合体だ」(Little White Lies)と海外メディアも絶賛しました。

これまでもロイ・アンダーソンは、その動く絵画のような唯一無二の映像美と、独特のユーモアが散りばめられた哲学的な世界観が絶賛され、『さよなら、人類』(14年)のベネチア金獅子賞をはじめ、数々の映画祭で受賞を重ねてきました。『ミッドサマー』のアリ・アスター、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキーなど、名だたる映画監督たちも敬愛する監督にロイ・アンダーソンの名を挙げています。

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『ホモ・サピエンスの涙』(英題:About Endlessness)

出演/マッティン・サーネル、タティアーナ・デローナイ、アンデシュ・ヘルストルム
監督・脚本/ロイ・アンダーソン
撮影/ゲルゲイ・パロス
2019年/スウェーデン=ドイツ=ノルウェー/カラー/76分/ビスタ/原題:Om det oändliga 

日本公開/2020年11月20日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
配給/ビターズ・エンド
後援/スウェーデン大使館
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