マーク・ハミル登壇!『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』来日会見レポート
- T&Bear
12月15日(金)の公開に先立ち、プロモーションのため来日したマーク・ハミル、アダム・ドライバー、ライアン・ジョンソン監督、プロデューサーのキャサリン・ケネディらが出席する『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』記者会見が12月7日(木)、都内で開催されました。
果たして、「最後のジェダイ」に関する新たな発言は飛び出したのか!?会見の様子をレポートしたいと思います。
登壇ゲスト
マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー役)
アダム・ドライバー(カイロ・レン役)
ライアン・ジョンソン(監督)
キャスリーン・ケネディ(プロデューサー)
ケネディ「東京に来られて、これほど興奮することはないと思います。公開も間近です。皆さん是非楽しみにしていてください」
ハミル「横浜のアメリカン・スクールに2年半ほど通っていたこともあるので、日本は本当に自分にとって特別な場所です。昨夜のイベントでは、どこよりも熱狂的な日本のファンと触れ合えて、本当に楽しかったです。とても感激しました。アリガトウゴザイマス」
ドライバー「この場に立てて、とても嬉しく思います。2年前に(『フォースの覚醒』の)プロモーションツアーでたくさんの国に行きましたが、最も気に入ったのが日本です。今回もまたここに来られて、嬉しく思います。スター・ウォーズという作品は、日本にルーツを持っているのでこの場所でこの作品を紹介できるのはとても適切だと思っています」
ジョンソン監督「昨夜のイベントで、たくさんのスター・ウォーズファンの方にお会いし、お話できて、そしてこの作品に対するワクワクを見ることができて。それを見ている僕たちも非常にワクワクしました。日本で温かい歓迎を受けて、とても素敵な旅になっています。皆さんにこの作品をお見せできる時が待ちきれません。ちゃんと本編はあるので、どうぞお楽しみに」
登壇の挨拶が終わると、ステージ背後にある“スター・ウォーズ浮世絵”の話題に。
ジョンソン監督「大変美しいですね。スター・ウォーズはオリジナル三部作から、日本のデザインや日本の文化と非常に強い絆があります。おなじみのルークと共に、新三部作のキャラクターたちが描かれていて、本当に素敵で美しいと思います。アダムもよく描けてるよね(笑)」
ドライバー「監督のおっしゃる通りです。(笑)」
ハミル 「ジョージ・ルーカス監督は黒澤明監督を敬愛していて、オリジナル三部作は『隠し砦の三悪人』に多大な影響を受けています。ダース・ベイダーのヘルメットは武将の兜を思わせるもので、戦いのスタイルも参考にし、剣道のトレーニングもしました。明らかに日本の影響は大きいのです。こうやって日本の伝統的なアートで、新しいスター・ウォーズの世界を描いているのは素晴らしい。非常に光栄に思っています」
ここからはMCからの代表質問です。
MC「キャスリーン・ケネディ プロデューサー。本作はシリーズ史上最も衝撃的な展開となると、ファンの間で期待が高まっています。本作の内容に関して最も衝撃的なポイント、もしくは見どころをひとつ教えていただけますか?」
ケネディ「最も衝撃的なことを説明するのは難しいですね。この映画の素晴らしいところと言うのは、“光”と“闇”の緊張感が非常にあるところです。そして、レイは衝撃的な変化を遂げて行きます。彼女のルーク・スカイウォーカーとの関係を通し、またカイロ・レンとの関係を通して“自分は何者なのか?”という問いの答えを探って行くんです。それは多分彼女に衝撃的な進化をもたらします」
MC「マーク・ハミルさん。一昨日来日されましたが、どこか行かれましたか?久しぶりの日本、楽しんでらっしゃいますか?」
ハミル「いつも日本を楽しんでいるよ。このホテルは良いね、まだこのホテルしか見てないけどね(笑)私にとっての一番の衝撃は、スター・ウォーズに再び雇われたことです。ジェダイになると、年金のプランまでついて来ると知って安心しています(笑)」
ここからは記者からの質問です。
記者A 「アダム・ドライバーさんに質問です。予告編の中ではカイロ・レンが仮面を取っている場面も多く見られたんですが、それは彼の中で変化があったからなんでしょうか?答えられる範囲でよろしくお願いします」
ドライバー「答えられないよ。(場内笑い)」
ハミル「内容について一切触れられない映画を宣伝するのはとっても難しいんだ(笑)」
ドライバー「では、マスクについてお答えさせていただきます。非常に美しいマスクですけど、私はマスクに対して愛憎を抱いているんです。『フォースの覚醒』の時もマスクをつけていましが、(カイロ・レンが)マスクを被っているのは、スター・ウォーズの象徴的な要素の一部であるからではないんです。なぜマスクが必要なのかも考えましたよ。最初にこの仕事をいただいた時、キャスリーン・ケネディからも言われたんですが、これだけの優れた人間、素晴らしい方々が集まっている現場、作品なので色々な方のアイデアが集約されています。様々なアイデアが衣装にも反映されています。何から隠れるために仮面を被っているのか?という部分あります。実際に人を脅かすような威嚇するような恐いマスクでもあります。実際被ってみると、とても視界が悪いので靴紐で転んでしまったりということもあります(笑)カイロ・レンは髭を剃るのか、宇宙ではどうやってカミソリを手に入れるのか?といった疑問もありますね」
記者B 「マーク・ハミルさん、最新技術が多用された今回の三部作ですが、旧三部作に比べてすごく驚いた技術的なことはなんですか?また、こんな風に撮っているんだと発見したことなどあれば、ぜひ教えてください」
ハミル「ジョージ・ルーカス監督と一緒に旧三部作を撮っていた時代とは、格段に技術的に進化しています。当時はルーカス監督が旧三部作のことを、“最も高ついた低予算映画”と呼んでいました。技術がなかった、お金もなかったために、いろいろと想像力や工夫を膨らませながら作っていった。それがいい部分でもあったのです。今は、技術が進化し、ある意味、進化し過ぎたことによって、逆に昔に戻ろうという風潮も一部にあるようです。そういった意味で新しいスター・ウォーズも、なるべく実際のセットをつくり撮影をしようという動きもありました。一番驚いたことは、映画作りの過程というものが、これほど大掛 かりなものになっている。そのスケールに一番驚きました。私は、本当に巨大なモザイク画のひとつの欠片に過ぎないのです。クリーチャー、衣装、武器、セット。とにかくものすごい数のスタッフが分業している。その一員になれて、素晴らしい経験で、楽しかったです。本作はきっとみなさんを驚かせるものになっています。みなさんが思っているのとは違う方向に進んで行く。脚本を読んだ時、アクションも勢いを増していると確信しました。もう少しでみなさんもなぜ私がそう思ったか分かります」
記者C 「キャスリーン・ケネディさん。スター・ウォーズは日本文化の影響を強く受けているということで知られていますが、実際に馴染みのある日本に来られて、世界ではまだ発信していないキャスリーンさんだからこそ言える『最後のジェダイ』解禁情報というのがあれば、教えていただけますか?」
ケネディ「マークさんもおっしゃっていたように、ジョージが始めたこの物語の創造には黒沢映画の大きな影響があります。『最後のジェダイ』について、具体的なことは言えません。日本の芸術の美しさには、私は常に驚かされています。特に、スター・ウォーズに影響された色んなアート、漫画、展示会など見させていただいていますが、本当に素晴らしい。日本とスター・ウォーズの関係は非常に深いと、いつも感じていますよ」
記者D 「マークとライアンに質問です。キャリー・フィッシャーさんが亡くなってからしばらく時間が経っていますが、スター・ウォーズファミリーにどんな影響を与えたのか、そしてレイア姫というキャラクター、キャリー・フィッシャーという人物に対して、『最後のジェダイ』はどのようなトリビュートになっているのでしょうか?」
ジョンソン監督「彼女の今回の演技はたいへん美しいもので、それ自体が演じたキャリー・フィッシャーさんに対する素晴らしいトリビュートになっていると思います。もちろん撮影している当時は、これが彼女の最後のパフォーマンスになるとは我々も知らなかったわけですけど。彼女と共に育ったファンの方、スクリーンで彼女をずっと見てきた方、そしてキャリー・フィッシャーさんにインスピレーションを与えられてきた方、きっとそれぞれ喪失感を感じてらっしゃると思います。今回のスクリーンでの演技を観ていただくことで、少しでもその悲しさが薄れることを願っています」
ハミル「キャリーとは彼女が19歳の時に出会いました。41年の長い歴史があります。彼女はなにものにも代えがたいし、みんな彼女を愛していました。キャリーの周りにいると、楽しまずにはいられなかったです。彼女のことを過去形で考えるのはとても難しいです。ライアンが言ったように、映画の中に、我々の中に彼女はまだ生きています。彼女は素晴らしい。残念なのは、これが彼女の遺作となってしまったことで、感傷的なムードに覆われてしまうことです。彼女がモットーとしたように、日々を精一杯楽しんで生きるというメッセージをみなさんも心に留めて、この映画を楽しんでいただければ嬉しいし、彼女も喜んでくれると思います。ルークとレイア、兄妹役を演じたように、彼女と私は兄妹のようでした。兄妹は喧嘩もするし、仲直りするし、そしてお互 いに愛がある。世界もキャリーを愛している。彼女はかけがえのない存在です」
記者E 「キャスリーン・ケネディさん。新たな三部作について話せることはありますか?また、なぜ新三部作をライアン・ジョンソン監督に任せれば大丈夫と思ったんですか?」
ケネディ「ライアンちょっと外してくれる?(笑)」
ジョンソン監督「ちょっと裏に行って来ます。耳をちょっと塞いでおこうかな(笑)」
ケネディ「いうまでもなく、ライアンと一緒に仕事をするのは、信じられないような経験でした。はじめて彼と話した時から、既に3~4年くらい経ちます。長い期間、本当に素晴らしい脚本を書いてくれました。そして、プロデューシング・パートナーのラム・バーグマンと準備も念入りにしてくれて。長年映画作りに携わってきて、最高の経験のひとつでした。個人的にも、ルーカス・フィルムとしてディズニーとして、将来のフランチャイズ作品をライアンと作ることができるのはとても幸運だと思います。彼が何をしようとしているのか、私には想像もつきません。でも、それがとても素晴らしいものになることはわかっています。新年早々、ストーリーチームとブレイン・トラストのみんなでアイデアを出し合って制作が始まります。40年間スター・ウォーズがこれだけ人気を保てたのは、大事にしてきたいろいろな要素があるから。そういうものを大事にしながら、これから作っていきます。遥か彼方の銀河系で」
MC「伝説のジェダイが姿を消したこと、カイロ・レンがダークサイドに堕ちたことに、どのような関係がありますか?」
ジョンソン監督 「最後の最後にネタバレを引き出そうとするなんて、上手いね!それこそが、この映画の中で答え明かされていく大きな部分のひとつです。なぜルーク・スカイウォーカーはあの島に身を隠しているのか、今、彼はどんなことを考えているのか。それこそが、掘り下げて行く内容になりますし、映画でみなさんに知っていただける部分になります。公開までもうすぐ、その日はもう少しでやって来ます。なので、僕の方からネタバレはしないでおこうと思います。トライとしてはよかったですね!」
質疑応答が終わり、ライアン・ジョンソン監督がカチンコを鳴らすと、ゲスト4人の背後にあるスター・ウォーズ浮世絵が壮大なテーマ曲と共に動き出しました(この動く浮世絵は、映像作家の瀬川三十七氏によるもの)!
ハミル「素晴らしい!イチバン!言葉も出ないよ。コピーとかもらえないかな?プライベートコレクションに加えたいよ」
動く浮世絵の最後、ルークが登場し、そのフォースの力で幕が閉じるシーンがお気に入りだと言うマーク。そのシーンを真似て、キャスリーン・ケネディ氏とライアン・ジョンソン監督にフォース・チョークします(笑)!
ケネディ「本当に素晴らしいと思いました。スター・ウォーズに影響を受けた日本的なアート、まさにその完璧な見本だったと思います。素晴らしいですね」
ドライバー「とても美しいと思います。キャスリーンさんがおっしゃっていたように、本当に素晴らしい。また違った形でこのようなものを目にして、とても楽しいと思います。これでさらに作品の世界観が広がるのは素晴らしことですね」
ケネディ「ちょっとひとつ気になるのは、レイがカイロ・レンにとっても怒っているようですよね(笑)」
最後にMCが『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』について紹介していると、マークが昨日レッドカーペットイベントで使った「衝撃のスター・ウォーズ」という日本語のフレーズが気に入ったようで、この場でも披露してくれました!(笑)
フォトセッションでは、おなじみのドロイドBB-8、C-3PO、R2-D2が登場しました。撮影の間、アダムはBB-8を蹴ったり投げようとして、それに監督も便乗したりして、とても和気藹々とした雰囲気に包まれました。
日本とスター・ウォーズとの繋がり、先日制作が発表された新三部作の話題、撮影秘話そして故キャリー・フィッシャーさんへの思いまで及び、とても濃密な時間になりました。徹底した秘密主義で知られるスター・ウォーズ。さすがに、最後のジェダイに関する新たな情報を教えてもらうことはできませんでした。しかし、キャスリーン・ケネディ氏が言っていた、“レイが衝撃の変化を遂げる”という言葉は、とても引っかかりますね!
ファンが首を長くして待っていた『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。その公開が迫る中、物語の鍵を握るキャラクターを演じたマーク・ハミル、アダム・ドライバーが日本を訪れてくれたのは、ファンとして本当に嬉しい限り!誰かがダークサイドに堕ちてしまうのか!?ルークは島で何をしていたのか!?すべては12月15日、映画館で明らかになります!!
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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のその後を描く、誰も観たことのない衝撃の「スター・ウォーズ」。伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーにめぐり逢ったレイが知る驚くべき真実とは?知られざる秘密が明かされるとき、さらなる衝撃の謎が生まれる!
12月15日(金)全国ロードショー