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2018.08.04 17:00

生オケで体感度MAX!『スター・ウォーズ』オリジナル三部作がシネマ・コンサートで一挙上映!

  • ichigoma

大スクリーンで映画全編を上映しながら、作中の劇伴曲を交響楽団の生演奏で楽しめる「シネマ・コンサート」が注目を浴びています。

 

上映される作品は新旧問わず、名作SF映画の一つでもある『バック・トゥ・ザ・フューチャー』やミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』、社会現象も巻き起こしたファンタジー大作『ハリー・ポッター』シリーズなど。タイトルを聞いただけでメインテーマのイントロが脳内で自動再生される方も多いのではないでしょうか。

 

2017年秋の『フォースの覚醒』に続き、今度は同シリーズのオリジナル3部作を上映する「スター・ウォーズ in コンサート JAPAN TOUR 2018」が7月29日(日)に開幕。世界中を席巻中のスター・ウォーズ in コンサート・ワールド・ツアーの日本公演として、東京をはじめとする全国計7箇所で開催される、シネマ・コンサート史上最大規模となる公演です。

 

基本的には一日1作、または2作の公演(EP5とEP6は東京のみ)ですが、全国ツアーの皮切りとして何と三作を一挙上映する一日限りのプレミア特別公演が7月29日(日)が都内で開催されまして、そちらに行って参りました!

 

PHOTO:星野麻美

 

初めて参加するシネマ・コンサートが『スター・ウォーズ』旧三部作だなんて、ウォーザーの端くれとしては幸福の極みです。

 

で、こちらが当日のタイムスケジュール。

 

 

11:00-13:25 EP4『新たなる希望』
15:00-17:30 EP5『帝国の逆襲』
19:00-21:40 EP6『ジェダイの帰還』

 

はい、開演11:00の終演予定が21:40。各作一回のインターミッション(途中休憩)に、作品毎のインターバルも長めに取りつつも、時計の短針が大体一周する約11時間もの長丁場のイベント。

 

企画内容だけ聞いた当初は一日だけと言わず、全国どこでもレギュラーで上演してくれればいいのにもったいない…なんて思いましたが、フタを開けてみたらのガチの耐久レースと化してるプログラム構成でこりゃ限定公演でも止むなしかなと思った次第です。ステージ上の演奏者さん達も、客席で観てる観客側もちょいと負担がしんどいですもんねぇ。

 

約11時間の字面の強さにめげそうになりますが、先日『ニンジャバットマン』を一日三回連続で観た時の事を思い出せば、まぁ何とかなるでしょう。あの日は三連続キメた後に『グレイテスト・ショーマン』応援上映を観に行くくらいの元気は残ってましたし(笑)

 

さて、今回のプレミア特別公演の会場となったのは東京オペラシティのコンサートホール。文字通りコンサート上演を目的に設計されたホールで、三角型の高い屋根とガラス張りの天窓が素敵なホールです。

 

木材を用いて一定間隔で凹凸が設けられてる壁面もまた美しき

 

演奏楽団である「東京フィルハーモニー交響楽団」は、このホールで定期演奏されている他、今までのシネマ・コンサートや人気ゲーム『モンスターハンター』『メタルギア』等のコンサートも経験されている、クラシック以外の楽曲にも通じたベテラン勢の方々です。

 

会場入口から中に入ると、ロビーでは今回のシネマ・コンサートのロゴを配したパネル前で記念撮影ができるフォトスポットが3つと物販ブース、そして場内で撮影した写真を指定ハッシュタグ付きでSNS投稿するとその場で特製ポストカードとして出力できるプリントサービスが行われておりました。

 

プレミア特別公演では未実施でしたが、これからの全国ツアーではミニアンサンブルによるロビーコンサートや親子で参加できるワークショップも展開されるそう。ロビーコンサート目当てに東京公演のチケットも追加で取ろうかしら。

 

PHOTO:星野麻美

 

フォトスポットには思い思いのスターウォーズファッションや持参したグッズを手にして撮影をしているファンの姿が多く見られ、作品毎の休憩時間中にはダース・ベイダーまたはストームトルーパーと一緒に撮影できるフォトサービスも行われておりました。ストームトルーパー(2人)ブースが2つ、ダース・ベイダーブースが1つでしたが、やはりダース・ベイダーのブースは何処が最後尾なのか、わからないほどの盛況ぶりでした。

 

 

物販ブースではEP4とEP5の劇場ポスター等の販売ほか、対象のサウンドトラックを購入すると先着で限定ポスターが貰える特典も相まって、こちらもグッズを求めるファンの長蛇の列が出来ていました。

 

そしてプリントサービスは、各SNSに指定ハッシュタグ付きで投稿された画像が大型液晶パネルにリアルタイムで一覧表示されており、自分の投稿した画像を探して画面にタッチするだけの簡単印刷。アカウント名で画像検索できる機能も搭載されており、画面上のスクリーンキーボードに文字をポチポチ打ち込んで検索すると当該アカウントの画像だけ明るく表示される親切設計。

 

プリントされた写真も綺麗でついつい色んな写真を投稿しちゃいたくなります

 

シネマ・コンサート自体、映画とオーケストラを融合させたイベント上演ではありますが、どこもかしこも賑やかなロビーの雰囲気を肌で感じると、お祭りに来た時のような高揚感で心が踊ります。

 

ロビーを後にし、まずはチケットに記された座席へ。こちらのコンサートホールは三階席まであり、私の席は二階席サイドのバルコニー席でした。

 

ひょ、ひょえぇぇ、視線が高いいいい

 

バルコニー席は前列と後列の二列構成で、高いところ苦手さんは後列の座席で助かりました。いやホント(苦笑)

 

自席から一望できる一階席はほぼ満席、二階席正面と三階席正面も盛況。客層もお子様連れのファミリーからカップルの方、旧三部作を映画館でリアルタイムでご覧になっていたのではと思われるミドル層の方々まで様々。幅の広いファン層は、古くから愛されてきた『スター・ウォーズ』シリーズこそかもしれません。

 

でも上から見る限り、コスプレで参加されてる方はあまり確認出来ず……。ジェダイ評議会らしく、座席一列全員ジェダイのローブ姿が揃ってるような勝手イメージ抱いていましたが、コスプレで11時間は確かにキツイ(笑)。

 

11:00 EP4『新たなる希望』

そんなこんなで開演時間となり、ステージ上には各自の楽器を持った楽団員さん達が続々入場し、続いてコンサートマスターが登場。コンマスによる調音を終えたあと、最後に指揮者のニコラス・バック氏が盛大な拍手に包まれながら指揮台に上られました。

 

客席を背にし、指揮棒を構えたニコラス・バック氏に合わせ、まずは慣らしの一曲。楽器から紡がれる生音の迫力と伸びやかな艶のある響きと優しさ。ああ、やっぱりオーケストラは最高だと浸っていると、なにやら一階席の客席側で動きが。

 

PHOTO:星野麻美

 

1階席客席のサイドにある扉が一つ開いたと思ったら、そこから登場したのは4人のストームトルーパー兵とダース・ベイダーのご一行様!

 

PHOTO:星野麻美

 

客席間の通路をゆっくり練り歩きながら客席に向けて銃を構えるトルーパー兵に、片手を掲げて周囲を威嚇してくるベイダー卿の場内パフォーマンスには大きなどよめきが上がっていました。この一団を目の前で、そして隣で目撃出来た通路席のファンの方々は本当にラッキーだと思います。

 

PHOTO:星野麻美

 

指揮者台の真下で五人勢揃いした後、一斉にポージングを決める帝国軍ご一同に盛り上がりも最高潮、すっと場外に退出された後に客電がゆっくり落ちて真っ暗に……。

 

「ジャジャン!ジャジャン!ジャージャジャジャジャンジャン!」

 

キ、キ、キター!

 

ホール背後のスクリーンに映し出された20世紀FOXのロゴムービーと、トランペット音が軽快なあのファンファーレ!ここから、ちゃんとここからオーケストラでやってくれるんですね。すごいやシネマ・コンサート!

 

世界一有名なファンファーレ音に客席からも一斉に大きな拍手がわっと湧き上がり、そこにはステージと客席とが一体となった空間がありました。ステージからの熱と客席からの熱、この一体感こそライブイベントの醍醐味です。

 

Lucasfilmのキラーンとしたロゴの後、画面に出てきたシリーズ御馴染みの「A long time ago in a galaxy far, far away…」(遠い昔、はるか彼方の銀河系で…)の文字。

 

一拍の静寂を置いてから画面いっぱいに広がる「STARWARS」の黄色いロゴと「ジャーン!」で始まるスター・ウォーズのメインテーマ。

 

最初に一音ドーンとキメ音を出してから、一旦音を下げてからのトランペットの軽快な「パパパパーン!」入り、何度聴いても数秒でこれから始まる壮大な冒険物語を懸想させる最高のテーマソングだと思います。一瞬で客席のハートをがっつり鷲掴みにしてくる作曲のジョン・ウィリアムズ、最高!

 

スター・ウォーズのメインテーマは学校の吹奏楽部でも演奏されることの多い音楽で、私もいろんな場面で聴いた事がありますが、この場で初めて聞いた東京フィルハーモニー交響楽団のそれはまったく音がブレない安定感と華やかさがあり、そしてそれらを空間の共鳴でアシストするコンサートホールの底力。

 

まだ本編始まってもいないのに心の中で「ありがたや…」と拝み倒しまくりです。

 

スター・ウォーズと言えばオープニングでこれまでのあらすじ的なテキストが画面上下に流れていくオープニングクロールが恒例ですが、「反乱軍のスパイは帝国軍の究極兵器の設計図を盗み出すことに成功」のテキストで、スピンオフ作品の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』大好きマンは思わずブワッとなってしまった事も記しておきます。

 

PHOTO:星野麻美

 

さて、スクリーンに上映される映画と一緒にオーケストラが音楽を奏でるシネマ・コンサート。てっきり常時何かしらの音をオーケストラで演奏しているのと思っていましたがそうではなく、キャラクター同士の会話がメインのシーンは演者側も手を止めての時間となってました。

 

指揮者台には譜面が置かれている台とは別に、スクリーンと同じ映像を映し出したモニターが置かれており、遠目からでしたがモニターにはリズムを取るための帯表示が左から右に。なるほどこれで映像とオーケストラの音をピッタリ合わせるようにしてるんですね。

 

印象深かったのはEP4序盤、叔父夫妻に仕官学校に入りたいと訴えるルークのシーン。それは無理だと拒否され、ひとりタトゥイーンの夕日を背景に物思いに耽っているルークにふっと寄り添うように入ってくる、金管楽器の情感溢れるソロパートからの劇伴曲にはぐっと来るものがありました。

 

また、オビ=ワン一行がハン・ソロと初めて出会う酒場「カンティーナ」のバンドミュージックは原音そのまま。宇宙のならず者達が集まるアングラ感漂うカンティーナの雑多感は、原音ママで正解だったと思いました。

 

エピソード4の見せ場の一つでもある終盤のデス・スター攻略戦のシーンも印象深かったです。デス・スターの弱点を打ち抜くためにルークの僚機達が何度かアタックを試み、最後にルークが挑戦してミッションを成功させる、最大の見せ場。

 

ルークが突入を試みるところから、オーケストラも参戦!

 

もう、このオケの入り方は完璧過ぎると言わざるおえなく、本当に痺れる展開でした。弦楽器が刻むリズムと背後から迫る帝国軍の戦闘機、自動照準を切って目視で狙いに行くハラハラ感はたまらない!デス・スター破壊後に執り行われた表彰式のシーンも華々しく、旧三部作で一番EP4が好きだと言う贔屓目もありますが、大満足の演出でした。

 

15:00 EP5『帝国の逆襲』

一時間ちょいの休憩を挟んでからの『帝国の逆襲』。本日二回目の20世紀FOXファンファーレにやっぱり心躍ります。まだまだ元気だぞ。

 

秘密基地に潜伏している反乱軍をじりじりと追い詰めていく帝国軍との攻防と、ヨーダの下に赴きジェダイとしても修練を積むルークが主軸として描かれるEP5、劇中で度々流れるインペリアル・マーチ、そしてそれをアレンジした曲の威圧感の重苦しさは触れなくてはいけないでしょう。

 

普通に映画を観てても、インペリアル・マーチに合わせてダース・ベイダーが登場する流れはさながらパワハラ(物理)常習のブラック上司到来を彷彿とさせますが、この登場BGMがフルオーケストラになるだけで画面から醸し出される圧力が当社比1.5倍で体験できます。マジ怖い。

 

トランペットを中心にした金管楽器の主旋律の下に潜んでるドスの効いた弦楽器と、スタッカートをキメてくる小太鼓さんとティンパニさん。ひたすらビビる私です。

 

常に緊迫感のあるEP5をオーケストラで表現するとこうなるんですね。

 

そんな中で現在公開中の『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でも活躍していたランド・カルリジアンの登場と、対ハン・ソロとの昔話に「それ知ってる!この前観た!」とプチ癒しタイム。

 

 

19:00 EP6『ジェダイの帰還』

EP5でゴリゴリ削られた精神点と若干の疲れも相まって、ちょっと根負け気味で迎えたEP6。

 

開演早々両足揃えてピョンと指揮台に飛び乗り、笑顔と愛嬌を客席に振り舞う指揮者のニコラス・バック氏、体力無尽蔵ですごいです。視力1.0でもkawaiiの極みな表情してるの分かるけれど、なんでオペラグラス忘れてきちゃったのか後悔。ご自宅にオペラグラスがある方、持って行くと吉ですよ。

 

旧三部作の完結編であるEP6、序盤のジャバ・ザ・ハットとの戦いや、不気味な雰囲気漂う銀河皇帝ダース・シディアスとそれに従うダース・ベイダー両名にジェダイの騎士として対峙するルークの戦闘シーンの臨場感は問答無用に最高なのですが、敢えてちょっと別のシーンを推してみたいな、と。

 

なぜかと言いますと、惑星ダゴバで霊体としてルークの前に現れたオビ=ワンのシーン。すべて台詞のシーンなので、オーケストラの劇伴は付いていない部分なのですが、このシーン、少々エコー気味のオビ=ワンの声がコンサートホールの音響共鳴力と恐ろしく相性が良かったんです。

 

天井の高い所から降り注ぐ荘厳な声は、あたかもホール全体にオビ=ワンが宿っているのでは?と錯覚するかのような不思議体験。映画は映画館で観る派の映画館ヲタですが、この”音”はちょっと映画館に設置されているスピーカーでは表現できない音ではないかと舌を巻くものでした。

 

オーケストラコンサートなのにオーケストラ以外の音響で感動してしまうのも変な話ですが、考えてみたら多目的ホールではなく音響専門の場で映画を見る機会もそうそうある訳ではなく、貴重な音を耳に出来たと思います。

 

すべての因縁に終止符を付け、エンドアでの祝宴に加わるルーク。その姿を穏やかな目で見守るヨーダ、オビ=ワン、アナキン(ヘイデン・クリステンセン版でした!!)の三人の大団円。

 

エンドロールが終わっても全フロア揃ってのスタンディングオベーションは鳴り止まず、平成最後の夏に相応しい感動と熱狂に包まれた一日でした!

 

総評:シネマ・コンサートで映画を観る、という素晴らしさ。

先にもちらと書きましたが、私は映画館で映画を観る事がほとんどで、その理由は体全体で感じる音響や目の前いっぱいに広がるスクリーンで映画の世界に浸りたいから。

 

映画館で観る場合、登場人物の台詞や劇伴曲、それから各種サウンドエフェクトが館内にいくつも設置されたスピーカーを通じて耳に伝わってくるわけですが、シネマ・コンサートでは「劇伴曲」の部分がオーケストラ演奏によって完全に独立した別チャンネルとして確立されており、本来ならば物語の本筋であるキャストの台詞までも飛び越えて前面に主張してくる楽曲の力強さと存在感、そして迫力は、会場でしか味わえないものだと思います。

 

シネマ・コンサートは音の臨場感だけでなく、各シーンでふと流れる細やかな音楽の美しさや旋律に耳を傾けて堪能できる、いつもとは違った側面で映画を感じる事が出来る素敵なイベントだと確信しました。

 

8月4日から本格的に全国ツアーが始動する「スター・ウォーズ in コンサート JAPAN TOUR 2018」。もしお近くで開催されるようでしたら、是非みなさんも体験してみてくださいね!

 

PHOTO:星野麻美

 

 

Presentation licensed by DISNEY CONCERTS in association with 20th Century Fox, Lucasfilm and Warner/Chappell Music.

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