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2018.02.22 21:32

ピクサー史上最高傑作!『リメンバー・ミー』来日記者会見開催

  • T&Bear

アニメーション界のアカデミー賞と呼ばれるアニー賞を最多11部門受賞、3月4日(現地時間)に授賞式が行われるアカデミー賞長編アニメーション賞最有力候補でもあるディズニー・ピクサー最新作アニメ『リメンバー・ミー』。

 

全米では公開時3週連続1位、さらに本作の舞台となったメキシコでは歴代興行収入1位を記録し、中国では200億円を突破するなど世界中で大ヒットを続けています。そんな『リメンバー・ミー』の日本公開を3月16日(金)に控え、リー・アンクリッチ監督、エイドリアン・モリーナ共同監督が来日、2月21日(水)に都内で記者会見が行われました。

 

会見後半には、日本版声優の石橋陽彩(ミゲル役)、藤木直人(へクター役)、松雪泰子(イメルダ役)も登壇、素敵なサプライズプレゼントもありました!

 

アンクリッチ監督「みなさんこんにちは。今日はお越しくださって本当にありがとうございます。ここにいるエイドリアンと私は6年かけてこの作品を作りました。愛で作った、とても誇らしく思っているこの『リメンバー・ミー』をやっと日本の皆様に観ていただけることをたいへん嬉しく思っています」

 

モリーナ監督「本日ご来場いただき本当にありがとうございます。『リメンバー・ミー』は、本当にパーソナルな、心から生まれた映画です。世界各国で共感していただき、とても心強く思っています。自分に会いに来た先祖にありがとうという気持ちを表現したい、それはみんな同じです。このストーリーをみなさんとシェア出来て嬉しく思います。またみなさんがまた他の方々に伝えてくださると嬉しいですね」

 

モリーナ共同監督(左)とアンクリッチ監督

 

MC「アンクリッチ監督は『トイ・ストーリー3』(10年)以来、モリーナ共同監督は『モンスターズ・ユニバーシティ』(13年)以来の来日となります。久しぶりの日本はいかがでしょうか?」

アンクリッチ監督「東京を最後に訪れてから8年経っています。東京は大好きな街なので、これだけ時間が経ってしまったことが残念ですが、この作品を分かち合うために、日本を訪れることが出来てとても嬉しく思っています」

 

モリーナ共同監督「前回来日したのは、『モンスターズ・ユニバーシティ』の時で5年前です。その時も本当にあたたかく迎えていただきました。アニメーションに対してみなさんすごく情熱を持っていて、ピクサー作品にも興奮していただける。そういうみなさんと私達の作品を分かち合うのは、とても素晴らしい経験でした。なので、『リメンバー・ミー』をみなさんとシェア出来ることをとても嬉しく、また光栄に思っています」

 

MC「世界中が感動に包まれ、アメリカでは公開から3週連続1位。メキシコでは歴代興行収入1位。中国では200億円を超え、全世界の興行収入が750億円を突破するという大ヒットとなっています。モリーナ共同監督、この理由はなんでしょう?」

モリーナ共同監督「ピクサーのアーティストたちはみなそれぞれ違うバックグラウンドを持っています。でも、自分の祖先と繋がったり、自分の人生にとって大切な人が亡くなった後でもその人を忘れないことに対して、彼らが共感するのを見て、この物語はとても普遍的なものなのだと思いました。それが、こうやって世界中の人たちの反応に反映されているような気がします」

 

アンクリッチ監督「私の気持ちは、まさにエイドリアンが素敵な言葉で代弁してくれたのですが、もしひと言足すのであれば。この作品がこういう風に受け止められていることに対して、最初は驚いたと言うことです。私たちとしては、美しく、シンプルな物語を綴ることに一生懸命だったので。これが、世界の方々にどのように響くか、どんな成績を残すか、どんな賞を受賞するかは考えていませんでした。でも、世界中であたたかく受け入れられていることに、本当に感謝しています」

 

MC「アンクリッチ監督。ゴールデングローブ賞、アニー賞を受賞して、アカデミー賞では長編アニメーション賞、主題歌賞にノミネートされています。発表の時期が近づいていますが、『トイ・ストーリー3』に続いての受賞、自信のほどはいかがでしょうか?」

アンクリッチ監督「『トイ・ストーリー3』でアカデミー賞を受賞した時は最高の気分でした。そして、人生でこんなことは二度と起きないのではないかと思い、感謝の気持ちでいっぱいになりました。この『リメンバー・ミー』でいろいろな賞を受賞し、またアカデミー賞にノミネートされました。これは、私の想像を超える出来事で、感謝の気持ちでいっぱいです。そして今まで『リメンバー・ミー』が受賞した数々の賞は、何年間もかけて作品を作っている間に関わってくださった何百人の方の思い、力が反映されてのことだと思います。彼らのためにもとても嬉しいですし、彼らの仕事に対しての評価だと感じています。そして最後に。受賞は素晴らしいものですけど、私たちにとって一番重要なのは、作品を完成させ、世界の人々に届けられたこと。そして、これからも何世代にも渡って、今まだ地上に存在していない子供たち、家族の方々が観てくださるような、後世に残っていく作品になればと思います」

 

ステージ全景

 

MC「モリーナ共同監督。ピクサーが音楽をテーマに物語を作るというのは初めてだと思います。どのようにして楽曲“リメンバー・ミー”が生まれたんでしょうか?」

モリーナ共同監督「この映画を作り始めた初期段階から、音楽がとても重要な役割を果たす映画になると思っていました。ストーリーテリングの中で、音楽が大きな部分を占めると思って作っていました。そんな中でテーマソングの“リメンバー・ミー”は、歌詞もメロディもまったく同じなのに、歌う人によって、誰に捧げているかによって、歌う場によって、意味がまったく違ってくる。そういう歌なんです。作曲家のロペス夫妻にこの歌をお願いする時に、場によって歌う人によってまったく意味が違ってしまう歌を作ってください、と大きなチャレンジを課しました。そして同時に、大きなテーマである“忘れないこと”の大切さ、そして死者の日と言うテーマも持っている歌です。私も何百回聴いていますけど、一番最初に聴いた時に感じた美しさ、それがいまだに心に響いている、素晴らしい歌だと思います」

 

続いて、メディアからの質問タイムです。

 

Q1「家族の繋がりがテーマになっている今作ですが、ご自身の体験が活かされている点などはありますか?」

モリーナ共同監督「私の母がメキシコ出身なんですけど、この映画の中に反映されている私の経験と言うのは、私自身も多世代の家族で育ってきたことですね。この映画で、家族はとても重要なテーマです。違う世代のもの同士がどうやってコミュニケーションをとるのか。古い世代から新しい世代へとどう伝統が受け継がれて行くのかということも描かれています。主人公ミゲルと、彼の両親との関係、祖父母との関係、曽祖父母との関係、またその上の世代、その上の上の世代との関係は、それぞれ違うもの。彼らのコミュニケーションの仕方は、実は私の経験が反映されています」

 

 

アンクリッチ監督「この作品を作っている間、とても気がかりだったのが年を重ねた父がもしかしたら完成したこの作品を見られないのではないかということでした。実際にアメリカでこの映画が公開された時、身体が弱っていた父は劇場に足を運ぶことが出来ませんでした。私から父を訪ねて、1週間ほど一緒に時間を過ごしたんですけど、50年間生きてきて、まだ聞いたことがないような物語をたくさん彼から聞くことが出来ました。そして何よりも特別だったのは、劇場に行くほどの体力がなかったのでラップトップの画面で『リメンバー・ミー』を父に見せることが出来たこと。そして、その数日後に父は亡くなりました。一生忘れられない思い出となり、特別な瞬間でもありました。自分が何年もかけて作った作品を観てもらえた。そしてこの作品に息子が関わったことを誇らしく思ってくれました。そしてこの作品をきっかけにオフレンダ(メキシコの祭壇)を家に設けました。来年の11月、死者の日がやって来た時オフレンダに父の写真を飾るのを今から楽しみにしています」

 

Q2「先祖を大切にして年に一度迎え入れる日というのは、日本ではお盆と言うものがあり、メキシコには“死者の日”があります。こういう伝統的な文化は世界にもあると思うんですが、そういう考え方があることを初めて知った時、どんな印象をもたれましたでしょうか?」

アンクリッチ監督「日本でもそういうことがあると知った時はとても嬉しかったです。この作品は、最初にアイデアを思いついた時からメキシコという国、メキシコの文化、メキシコの美しい方々を祝福するような映画にしたいと思うと同時に、世界中の方々に響く物語を作りたいと思っていました。日本のお盆など他の文化でも似たような習慣がある。死者の日とまったく同じではありませんが、先祖を大切にすること、そして、忘れないことの大切さと言うことを貴重にしている習慣と言うことも同じ。ですから、『リメンバー・ミー』をご覧になった時は知らなかったかもしれないメキシコ文化にも触れていただきたいと同時に、自分の文化と重ね合わせていただけるといいなと思います」

 

モリーナ共同監督「メキシコのお祝いの特別な側面のひとつで、とても面白いと思うのは喜びに満ちていることです。そしてとても楽天的で、ある種とても健全で。そういう方法で祖先と繋がるんです。そういうところが、色んな世界中の家族の人にも見やすいし、子供にも近づきやすいものになっていると思います。この映画を観た後で、自分達の祖先はどうだったんだろうと言う会話が始められるといいなと思いますし、それを次の世代に伝えようと言う気持ちになっていただければ嬉しいです」

 

Q3「アンクリッチ監督に質問です。アンクリッチ監督といえば『トイ・ストーリー3』があまりにも有名ですが、今回の『リメンバー・ミー』も『トイ・ストーリー3』のような別れとか、継承と言うテーマが流れていたと思います。そこでお伺いしたいのが、『トイ・ストーリー3』と『リメンバー・ミー』の共通するポイントと全く違う点。これを教えていただきたいです」

アンクリッチ監督「それは考えたこともなかったですね(笑)『トイ・ストーリー3』は究極的には“別れ”がひとつのテーマになっています。人生の中で次のステージへ移って行く時の別れ。例えば、子供が大学に入学する、そしておもちゃ達とも別れを告げる。そう言ったものから解放されたり、さよならをいいうということがテーマでした。もしかしたら『リメンバー・ミー』ではその真逆かもしれません。決してさよならを言わない。いつまでも愛する者を心の中に留め、忘れない。そして忘れないために、その人の物語を家族と自分の子供達に伝えて行く。それがこの作品のテーマだと思います。ずっと記憶に留め、忘れない。永遠に別れないと言う意味では違うかもしれません」

 

モリーナ共同監督「『トイ・ストーリー3』の中でこういうセリフがありましたね。アンディが大学に行く時に母親が“あなたと一緒に行けたらいいのに”と言ったら、アンディが“いや、ずっと一緒だよ”というんです。その気持ちは『リメンバー・ミー』にも通じる気持ちではないかなと思います」

 

ここで、日本版声優のミゲル役石橋陽彩さん、ヘクター役藤木直人さん、イメルダ役松雪泰子さんが登場!!

 

松雪泰子(左)、石橋陽彩(中)、藤木直人

 

石橋「声優初挑戦ながら、ディズニー・ピクサーと言う大舞台で大役をやらせていただいたことが本当に光栄に思っていて。最初は緊張と不安しかなかったんですけど、やっていくうちにミゲルの気持ちと一体化出来ながら演じられたかなと思います。だからこそ、ミゲルの真面目で何事にも一直線に駆けるキャラクターを演じられたかなと思います」

 

藤木「出来ている映像に声を当てると言うのは今回が初めてのチャレンジだったので、難しかったです。オリジナルのヘクターがとっても豊かで素晴らしい表現をしていたので、少しでもそれに近づけるようにと思って頑張りました。ヘクターが抱えている強い思いと言うのは、自分も親になってみて凄く共感出来るところがあったんですけど。陽気で胡散臭いガイコツとして最初登場するんで、どちらの要素も持ち合わせていない僕が…言ってみれば暗くて真面目ってことですかね。その辺を出すのはとても大変でした」

 

松雪「とても威厳のある、強い、そして愛情深いひいひいおばあちゃんイメルダ。そしてちょっとしたユーモアと言うのも込めてどういうふうに表現したらいいかなと思いました。今回(アニメ声優は)初めてでしたのでディレクターさんと相談しながらやらせていただきました。すごく緊張もしましたが、とても楽しい体験となりました。歌に関しては、たくさん、たくさんトレーニングをして臨みました」

 

アンクリッチ監督もモリーナ共同監督も、日本語吹替版をすでに観ているそうで、日本版キャストの皆さんの声の演技、そして歌に感心していました。特に、ほぼ全編を通して出番のあるミゲル役を務めた石橋さんを褒めていました。

 

ここで、アンクリッチ監督とモリーナ共同監督へ、日本版吹替キャストからのプレゼントが!

 

石橋「藤木さんと一緒に、主題歌“リメンバー・ミー”をプレゼントします」

 

藤木さんのギター演奏に乗せて、石橋さんが歌声を披露!!石橋さんと藤木さん、2人揃ってのパフォーマンスは今回が初めて!美しいメロディと歌声が会場を包みます!

 

 

アンクリッチ監督「本当に美しかったです。たくさんの人とこの映画を作る中で気づいたんですけど、この曲はシンプルに見えて、実は難しくて複雑なんです。見事な演奏、ありがとうございました。ハグさせてください」

 

 

モリーナ共同監督「本当に素晴らしくて、信じられないようなパフォーマンスでした。ミゲルは映画の中で、この歌を歌う時、初めて人前で歌うんです。私は、ステージであれほどの存在感を出せる人って言うのは、見る度に、今回も含めてとても感心します。そしてギター。私も実はこの映画を作るにあたって、自分もギターを習い始めました。リーも言っていたように、この曲は簡単そうに見えてとても難しいので、素晴らしい演奏ありがとうございました。お2人の演奏によって、この歌のテーマ、そしてこの映画のテーマもちゃんと届いたような気がします」

 

続いて松雪さんからもプレゼントが!

 

松雪「映画の中に出てくるマリーゴールドで作られたギターを監督にプレゼントしたいと思います」

 

 

映画の中に登場する伝説のミュージシャン エルネスト・デラクルスのギターをモチーフにしたマリーゴールドで作った特製の花束が、アンクリッチ監督・モリーナ共同監督にプレゼントされます!

 

アンクリッチ監督「とても美しいです。本当に嬉しいサプライズをありがとうございます。デラクルスのギターにとても近いんですけど、それにマリーゴールドを足してくださったデザイン。作った方にもありがとうと申し上げたいです」

 

 

作品に込められた思いや、反映されている自身の経験、そして『トイ・ストーリー3』との違いや共通点など、たっぷりとアンクリッチ監督、モリーナ共同監督からお話を聞くことが出来ました。そして、石橋さんと藤木さんによる「リメンバー・ミー」のパフォーマンスも聴くことが出来て、とても楽しい時間でした。

 

 

たとえその人が死んでしまっても、愛する人を忘れないことの大切さ。そしてそれを後の世代に伝えていくことの大切さをテーマとした『リメンバー・ミー』。世界中を感動の渦に包んでいる本作の日本上陸も間近!きっと日本でも、『リメンバー・ミー』の物語に、歌に涙する人が続出するはず。

 

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『リメンバー・ミー』(原題:COCO)
同時上映『アナと雪の女王/家族の思い出』

監督/リー・アンクリッチ
共同監督/エイドリアン・モリーナ
製作/ダーラ・K・アンダーソン
全米公開/2017年11月22日
日本公開/2018年3月16日(金) 全国公開

配給/ウォルト・ディズニー・ジャパン
公式サイト
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