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2024.05.17 17:00

『関心領域』日本版オルタナティブポスター2種&メイキング映像が解禁!

  • Fan's Voice Staff

第76回カンヌ国際映画祭グランプリ、第96回アカデミー賞国際長編映画賞&音響賞を受賞した『関心領域』の日本版オルタナティブポスター2種とメイキング映像が解禁されました。

イギリスの作家マーティン・エイミスの同名小説を原案に、第二次世界大戦中、アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む所長のヘス(クリスティアン・フリーデル)とその家族の日常を描く本作。到着したポスターの1つは、花が咲く庭園で優雅に過ごしているような人間のシルエットを描いたもの。塗りつぶされた背景の奥にはうっすらと壁が見え、壁の向こうにはまるで何もないかのように暮らす劇中の家族たちを想起させます。もう1点は花のイラストを描いたもの。ヘスの妻ヘートヴィヒはガーデニングに熱心で、劇中にはアウシュヴィッツ収容所の隣にある屋敷に咲く花も登場します。

原作と出合ってから実に10年もの歳月をかけて今作を作り上げたジョナサン・グレイザー監督。構想を練っている段階で、実在したアウシュヴィッツ収容所の所長である主人公ルドルフ・ヘスの暮らしを綿密にリサーチし、家の様子をリアルに再現。さらに環境や演技にもリアルを追求し、通常の映画撮影では必須である照明を使用せず、そして演者にカメラを意識させないようカメラマンを排除し、別室でモニターを確認しながら撮影を行うスタイルをとったといいます。

妻のヘートヴィヒ役を演じたザンドラ・ヒュラーは「過去の出来事と一人で向き合ってる感覚だった。あの家には言葉では表せない何かがあった」と独特な撮影方法が与えた感覚を振り返り、そこまで突き詰めてリアルを求めた理由をグレイザー監督は「この話を現在進行形で伝えるためには、できる限り真実に近づくことが大切だった。観客には、彼らに自分の姿を重ねて見てもらいたい。彼らが望むものは私たちと変わらない。彼らに自分を投影することがこの作品の狙いでもあった」と明かしています。

©Agata Grzybowska

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『関心領域』(原題:The Zone of Interest)

監督・脚本:ジョナサン・グレイザー
原作:マーティン・エイミス
撮影監督:ウカシュ・ジャル
音楽:ミカ・レヴィ
出演:クリスティアン・フリーデル、ザンドラ・ヒュラー
2023年/アメリカ・イギリス・ポーランド映画

日本公開:2024年5月24日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト
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