『ありふれた教室』日本版本予告&本ポスターが解禁!
- Fan's Voice Staff
アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされたドイツの新鋭イルケル・チャタク監督のサスペンススリラー『ありふれた教室』の日本版本予告と本ポスタービジュアル、新場面写真11点が解禁されました。
仕事熱心で正義感の強い若手教師のカーラ(レオニー・ベネシュ)。新たに赴任した中学校で1年生のクラスを受け持ち、同僚や生徒の信頼を獲得しつつありましたが、ある日、校内で相次ぐ盗難事件の犯人として教え子が疑われ、校長らの強引な調査に反発。独自の犯人捜しを開始したカーラが職員室で隠し撮りした映像には、ある人物が盗みを働く瞬間が記録されていましたが、やがて盗難事件をめぐるカーラや学校側の対応は噂となって広まり、保護者の猛烈な批判、生徒の反乱、同僚教師との対立を招く事態に。カーラは後戻りできない孤立無援の窮地に陥っていき──。
監督は、今作が日本劇場初公開となるドイツの新鋭イルケル・チャタク。教育分野で働くさまざまな人々へのリサーチを行い、自らの子ども時代の実体験も織り交ぜてオリジナル脚本を執筆したチャタク監督は、誰にとっても馴染み深い学校という場所を“現代社会の縮図”に見立て、正義や真実の曖昧さをサスペンスフルに描ききりました。
主演のレオニー・ベネシュは、ミヒャエル・ハネケ監督の代表作『白いリボン』で注目され、「THE SWARM/ザ・スウォーム」「80日間世界一周」などのTVシリーズで活躍する実力派。次々と重大な選択や決断を迫られるカーラの葛藤を生々しく体現しました。
第73回ベルリン国際映画祭パノラマ部門でワールドプレミアされ、W受賞を果たしたのを皮切りに、ドイツ映画賞最多5部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、編集賞)を受賞するなど、高評価を獲得。第96回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされました。
以下、著名人からの称賛コメントが到着しています(順不同)。
白石和彌(映画監督)
恐ろしい。目まぐるしく起こる出来事の連鎖に翻弄され、見ているこちらもすり減っていく。
教育現場での地獄めぐりを体感させられ、絶対に教師にはなりたくないと誓いたくなる。
しかし、本当に恐ろしいのはラスト数分、いや数秒で全てがひっくり返る瞬間だ。
感じたことのない凄まじい余韻。今年の間違いなく必見の一作だ。
小島秀夫(ゲームクリエイター)
こんなにも息苦しくなる映画はない。最後の最後まで、これでもかと胸や胃を締めつけられ、ラストでは絶望の淵に落とされる。些細な事から、ありふれた学校が憎しみの場所へ、制御の効かない無法地帯へと変貌する。この何処にでもある“教室の崩壊”の経緯を目撃してしまうと、「現実世界からもはや紛争や争いは未来永劫になくならないのでは?」と結論づけざるをえない。鑑賞後の後味の悪さは、“ありふれた映画”のものではない。ご注意を。
森達也(映画監督/作家)
あまりにも凝縮された99分。最後まで目を離せない。音楽の使いかた、言葉の一つひとつ、教室と職員室を行き来するカメラワーク、子供たちのちょっとした仕草、映画を構成するすべての要素が、ありえないほどの完成度に達している。
池田香代子(ドイツ文学翻訳家)
些細なミスの重なりが、収拾不能の事態を招く。いったいどうすればよかったのか。とほうに暮れて見回すと、あの教室と相似の社会が私たちを取り巻いている。こんなミステリーがあったのか!
瀬々敬久(映画監督)
学校だけで民族差別や貧困格差と監視社会の危機を描き切っている。
冷徹に見守りながら至るラストの衝撃。決して問題は解決してない。だが、少しだけ前へ進んだのだろうか。
自分たち世界の向き合い方が示された気がした。
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『ありふれた教室』(英題:The Teachers’ Lounge)
監督・脚本:イルケル・チャタク
出演:レオニー・ベネシュ
2022年/ドイツ/ドイツ語/99分/スタンダード/5.1ch/原題:Das Lehrerzimmer/日本語字幕:吉川美奈子/G
日本公開:2024年5月17日(金)、新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋他全国公開
提供:キングレコード、ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト
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