「DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団」裏話が連発！「DC（アメコミ） night!」レポート

10月15日夜、阿佐ヶ谷ロフトAにて「緊急企画 DC（アメコミ）night!」が開催されました！長年アメコミ関連のお仕事に携わっている柳亨英さん、アメコミ映画ライターの杉山すぴ豊さん、アメコミ評論家の堺三保さんという、アメコミ界ではお馴染みの方々が登壇しました。

イベント前半では、この日アメリカから帰って来たばかりという柳さんによるロサンゼルスのDC本社やワーナー・ブラザース・スタジオのツアーといったアメリカ土産話、さらにはDCドラマの最新情報やいよいよ来月に公開が迫った映画『ジャスティス・リーグ』の話題で会場は盛り上がりました！

いい感じに会場が温まったイベント後半、人気フラッシュアニメ「秘密結社鷹の爪」とDCスーパーヒーローズがコラボした奇跡のキャラクター「バト田」と「スパ田」、さらに「秘密結社鷹の爪」原作者・監督のFROGMANさんが登場しました！

FROGMANさんは、10月21日公開の『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』でも監督、脚本、そして声の出演を担当しています。

奇跡のコラボ映画「DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団」実現までの道のり

“超低予算脱力系コメディアニメ“として知られる「秘密結社鷹の爪」が、いかにして世界的人気のDCキャラクターとコラボすることになったのか。FROGMAN監督がその裏話を明かしてくれました！

許可取りに一年以上費やした鷹の爪団のコラボプロジェクト

鷹の爪団の創設10周年を記念して、他のキャラクターとのコラボができないかと、2015年頃から国内外様々なキャラクターにアプローチしていたFROGMAN監督。いくつか候補があったそうですが、そんな中、なんとハリウッドのメジャースタジオ、ワーナー・ブラザースがDCキャラクターとコラボに関心を示してくれたそう。これはFROGMAN監督も全く予想していなかった、まさに晴天の霹靂！

数多くのヒーローやヴィランが登場するDC作品。どのキャラクターを登場させるのか、頭を悩ませた。

FROGMAN監督がDCのキャラクターと鷹の爪団のコラボ企画が具体化し始めた頃、DC映画として真っ先に頭に浮かんだのが2016年の話題作『スーサイド・スクワッド』でした。この映画によって人気になるだろうと予想されたハーレイ・クインを出すことは早い段階で決定したことのひとつ。

さらにDCの話題といえば、なんといっても『ジャスティス・リーグ』！バットマンを始めワンダーウーマン、フラッシュ、アクアマン、サイボーグらDCきってのヒーローが結集する最強軍団です。こちらも即登場決定！ ちなみに、当初FROGMAN監督が想定していたのは、バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、アクアマン、そしてグリーンランタンだったそう。なぜサイボーグではなくグリーン・ランタンなのかと言うと、FROGMAN監督は、その頃まだサイボーグの存在を知らなかったから…。しかしながら、最終的な出演メンバーは、バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、アクアマン、サイボーグ、そしてヴィランとしてゴッサムの犯罪王子ジョーカー、ハーレイ・クイン、バットマンの宿敵のひとりであるペンギンに。グリーン・ランタンの日の目を見ない扱いに、DCファンは忸怩たる思いもありますが、このリベンジは、次回作に期待しましょう！

キャラクターデザインと「吉田ジャスティス・リーグ」

バト田、スパ田、ワン田、フラ田、アク田、イボ田（笑）と、鷹の爪団の”吉田くん”こと 吉田”ジャスティス”カツヲとが、ジャスティス・リーグと見事な融合を果たした「吉田ジャスティス・リーグ」。

DC×鷹の爪団のコラボが決まった初期の頃に吉田ジャスティス・リーグのデザインを既に描き上げたというFROGMAN監督。吉田ジャスティス・リーグはワーナー・ブラザーズも大いに気に入ってくれとか。

バットマンとジョーカーと言えば、クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』でクリスチャン・ベールとヒース・レジャーが演じた最強の対決を思い浮かべるというFROGMAN監督。今回のアニメでも『ダークナイト』のデザインを念頭において、アニメーションスタジオGONZOに制作を依頼したそうですが、本社からデザインの要請により、最終的には現行シリーズ『DCリバース』のバットマン、ジョーカーのコスチュームデザインが採用されているそう。

オリジナルキャラクターに関しては、本国の“厳しい”チェックが入った一方で、ほとんどスルーだった「吉田ジャスティス・リーグ」。唯一指摘されたのは、当初はティアラに赤い星がなかったワン田に星を追加して欲しいということ。しかもそれを指摘されたのが、ほとんど作品が完成した後で、慌てて修正するハメになったとか。

こうした製作の裏話を聞くと、映画を観たときにさらに感慨深いものがありますね！

双方のイメージを壊さない努力

『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』においてDCキャラクターの監修を担当したのは、堺三保さんです。豊富なアメコミの知識を持つ堺さんの協力を得たことで、DCキャラクターたちのイメージを壊さず、彼らが絶妙に鷹の爪団の世界観に溶け込むことが出来たそう。たとえば、FROGMAN監督は、当初、ジョーカーがなぜ日本にやってくることになったのか、その理由付けを見いだせずに悩んだそうですが、堺さんと相談した結果「ジョーカーの目的は怪獣映画を作ること。怪獣映画を作るなら日本だろうと言うことで日本を訪れ、そのために鷹の爪団の悪の発明品が必要だと言って、鷹の爪団と関わっていく」という案にまとまったそう。すぴさんや柳さんも「ジョーカーなら本当にこんな行動を取りそう」と大いに納得していましたが、キャラクター像に寄り添って映画が作られたのも、堺さんようなエキスパートがいらしたからですね。

この他にも、オタクネタ、内輪ネタ満載の鷹の爪団とDCスーパーヒーローズ。DC関連作品史上稀に見る”格差コラボレーション”と言われる今回の作品は、ぜひ大スクリーンで観たいものです。

作品を彩る豪華声優陣

ちなみに、作品を彩る声優陣も、“世界のDC”だけあって豪華です！バットマンの声を務めるのは、若手演技派の山田孝之。ハーレイ・クインを知英、ジョーカーの声を安田顕が担当し、またFROGMAN監督が”声優界のジャスティス・リーグ”と豪語する、鈴村健一（スーパーマン役）、松本梨香（ワンダーウーマン役）、浪川大輔（フラッシュ役）、中井和哉（アクアマン役）、高木渉（サイボーグ役）という、現在大活躍中の声優陣も参戦しています。もちろん、吉田ジャスティス・リーグ全員の声はFROGMAN監督が担当。

「許してくれたワーナーすごい！」

既に作品を鑑賞済みのすぴさんや柳さん、そして制作陣がイベント中に口を揃えて連呼していたのが「よくワーナーがこれを許してくれた」と言う言葉。その後に「いい意味で」と付け加えていましたが、本当にいい意味でやりたい放題しているとても楽しい映画です。

企画初期段階で作品の雰囲気や方向性を説明するためにFROGMAN監督が製作したデモリールもイベント中に上映され、会場内は爆笑の渦に包まれました。このマル秘映像は社内プレゼンテーションにてDCエンターテインメント社長ダイアン・ネルソン氏も鑑賞したそうで、本編にも登場する”とある理由でバットマンがジャスティス・リーグを脱退しており、鷹の爪団がバットマンの過去のトラウマを取り除くためにタイムスリップするが、現在に戻るととんでもない展開が待っている”というシーンが、本国スタッフから特に気に入られたとのことでした。

「DCもワーナーも、ただの版権会社ではなく、彼らは映画も作っている。だからこそ、一度許可を出したものは、同じクリエーターとしてリスペクトして見守ってくれ。」とFROGMAN監督。今回の前代未聞のコラボレーションの成功は、同じ作り手同士のリスペクトがベースにあり実現したのでしょう。

ニンジャバットマン Batman Ninja

イベント終盤には、DC × 鷹の爪だけではなく、堺さんが関わっている新しいDCアニメーションの話題も！

『ニンジャバットマン（原題：Batman Ninja）』は、先日のニューヨーク・コミコンで発表された日本製のDCアニメーション。バットマン・ファミリー、そしてヴィランたちが日本の戦国時代にタイムスリップしてしまうと言うストーリーで、詳細はまだ言えないと言うことでしたが、会場では堺さんから極秘情報も飛び出しました。まだ発表出来ないのですが、日本人だからこそ楽しめる要素が組み込まれているようです。今後の続報が待ち遠しいですね！

前代未聞の格差コラボレーション作品『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』。実は映画のシナリオは無料で公開されているので、公開前に予習して臨みたいという方はこちらから。

公開初日には、新宿ピカデリーで、山田孝之さん、知英さん、安田顕さん、そしてFROGMAN監督の舞台挨拶が予定されています。前代未聞のDC映画をいち早く観に、初日に劇場へ駆けつけましょう！

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『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』

衝撃の超ド級の豪華コラボまさかの（無理やり）実現！

＜ジャスティス・リーグ、東京に現る！＞

バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンらDCを代表するスーパーヒーロージャスティス・リーグが東京に出現したら…そんなミラクルな設定がなんとあの鷹の爪劇場版最新作で実現することになった。シェアハウスに潜伏しながら東京を壊滅させる恐ろしい悪巧みを立てているジョーカーやハーレイ・クイン、ペンギンらヴィラン達を阻止せよ！だがこの高品質キャラクターの出演に映画制作費も崩壊確実。鍵となる資産家ブルース・ウェインことバットマンがなぜかアメリカで引きこもっているという危機的な状況。東京を破壊しまくる身長600Mのシン・入社員！！どうする鷹の爪？どうなる東京！？驚愕のコラボでお届けするDCフィルム・ユニバース（番外編？）堂々完成！

キャスト／山田孝之、知英、安田顕、鈴村健一、松本梨香、浪川大輔、高木渉、中井和哉、岩田光央、内田彩、犬山イヌコ、金田朋子、大塚明夫、KenKen、オカダ・カズチカ、DOTAMA
監督・脚本・声の出演／FROGMAN
主題歌／ GLIM SPANKY「ビートニクス」（ユニバーサル ミュージック）
挿入曲／KenKen＜ベースヒーロー＞
映像制作／DLE
協力／白組、GONZO
製作／「DC スーパーヒーローズvs鷹の爪団」製作委員会
配給／ワーナー・ブラザース映画

公開日／2017年10月21日（土）ROADSHOW

公式サイト

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