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2022.11.26 23:00

東京コミコン2022:カレン・ギランがメインステージに登場!【全文レポート】

  • Fan's Voice Staff

幕張メッセで開催中の「東京コミコン2022」のゲストとして来日中のカレン・ギランが11月26日(土)、ステージイベントに登場しました。

『ドクター・フー』エイミー役でもお馴染みのスコットランドの俳優で、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「アベンジャーズ」シリーズのネビュラ役で世界的な人気を集めるギラン。近年では『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』とその続編『ジュマンジ/ネクスト・レベル』に出演したほか、主演作『ガンパウダー・ミルクシェイク』『デュアル』が次々と公開されるなど、さらなる活躍を続けています。

──改めまして、東京へようこそ。会場の皆さんも、あなたとお会い出来て嬉しいです。
ここに来られて、とても興奮しています。日本がとても好きなので、本当に嬉しいです。あまりに好きなので、もう1週間前から来ています。

──いろいろなコミコンに参加されていると思いますが、東京コミコンのファンの印象はいかがですか?
そうなんです、世界中でたくさんのコミコンに参加してきましたが、東京が一番好きかもしれません。シーッ、ほかの(コミコン)人には言わないでね。

──ネビュラとカレンさんに共通点はありますか?
うーん、ありません(笑)。ないといいな。ネビュラはサディストで、暗殺者で、殺し屋です。私はそのどれにもあてはまりません。でも、彼女と私は本当に違うので、演じるのが大好きでした。動きも話し方(アメリカ英語)も違うし、1作目では髪も剃り落とさなければなりませんでした。私とは本当にかけ離れた存在でした。

──Twitterプロフィールには”daughter of Thanos”(サノスの娘)と書いてありますよね。
そうですが、サノスの娘であることにも共感していませんよ、ありがたいことに。私の父はとても良い人でした。

──ネビュラのメイクはとても大変なのでは?
はい。『ガーディアンズ〜』の1作目では髪を全部剃りました。エージェントから電話があって 「髪を全部剃ってもいい?」と言われたので 「なぜ?」と尋ねたら、「マーベル映画」というので、「はい、はい」と即答しました。マーベル映画に出たいという気持ちが強かったので難しい決断ではありませんでしたが、髪に別れを告げるのはとても辛かったです。髪は私のちょっとしたトレードマークになっていたので。でも、新しい時代の幕開けとなるようで、ちょっと嬉しかったですね。

──2作目以降は髪を剃らなくてよかったそうですが、それはどうして?
2作目では、もっと髪を残してもいいようにしてくれました。1作目では髪がなく、2作目では、下の方の髪を半分ほど剃ったので、アンダーカットのような状態でした。剃った頭に髪をのせたような感じです。残りの作品では、髪を全部を剃らずに済みました。

──ではカツラをつけたのですか?
はい、スキンヘッドのキャップをかぶる必要がありました。私は髪が多いので、毎朝1時間かけて、キャップの下でしっかりと髪を巻き付けなければなりませんでした。大きくふくれあがったようにならないよう、気をつけました。

──『アベンジャーズ/エンドゲーム』の拷問されて叫ぶシーンがあまりに真に迫っていました。カレンさんも日常で叫ぶことはあるのでしょうか?
はい、蜘蛛がいるとね。でも、虫は絶対に殺さないという個人的なルールがあるので、ネビュラみたいに叫んで誰かを呼んで、蜘蛛をコップに入れて外に放ってもらいます。

──スパイダーマンは?
スパイダーマン?彼を殺すかって(笑)?スパイダーマンは一番怖くないタイプの蜘蛛ですね。

──『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』3作目はどんな話になるのでしょうか?
いまはもう撮影を終えました。6ヶ月かけて撮影したわけですが、素晴らしい経験でした。今回はネビュラに少し変化があり、とても気に入りました。まだ意地悪で怒りっぽいけど、ユーモアもあります。怒りとユーモアのバランスを取るのがとても楽しかった。そして、ガーディアンズのひとつの時代の終わりとなる、美しい物語でもあります。

──日本が大好きとのことですが、日本文化で楽しんでいるところや、今後やってみたいことは?
まず第一に、人々がとても素敵で、敬愛を持って接してくれます。とても平和な雰囲気で、大好きです。抹茶が大好きなのですが、もう全部盗んで持ち帰りたいくらいです。家で茶筅を使って自分で抹茶を点てていたのですが、やり方が間違っていたので、今回はお茶会できちんとした方法で抹茶を点ててもらいました。とてもおいしかったし、その儀式全体が大好きでした。だからたぶん…また来ます!抹茶のためにまた来ます。

──ネビュラのような獰猛さや残忍性を持ったキャラクターを演じるときには、どういうアプローチをするのですか?
もう何年もこのキャラクターを演じているので、このキャラクターに入り込むのはとても簡単です。4時間かけて特殊メイクが出来上がるともう、簡単にキャラクターに入り込んでしまいます。

──『ガンパウダー・ミルクシェイク』の続編もぜひ作って欲しいという声が多くあります。
ぜひそうしたいですね。アクションシーンも含め、あの映画の撮影はとても楽しかったです。今までで一番難しいアクションでした。だから、もう1本作りたいですね。どうなるかわからないけど、またあの時の“女子たち”みんなと集合して、冒険に出たいですね。

──あと、『ドクター・フー』に戻って欲しいという声もありました。
絶対にないとは言い切れませんよね。特にタイムトラベル番組では、何が起こるかわからないし。なので、もしかするといつの日か…。

──『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の撮影現場はものすごく楽しいのではないかと思いますが、皆さん和気あいあいとしているのですか?
とても楽しいです。みんな面白くて、風変わりで。ジェームズ・ガン監督が見つけた変人たちを集めて、みんなを映画に登場させたようなものです。でもそれが、この映画の魔法の一部だと思います。それからジェームズ・ガンは、素晴らしい雰囲気を作り出しています。彼は監督として、またリーダーとしてとても優れていて、誰もが遊べるような、本当に協力的な雰囲気を作り出しています。子どもが遊んでいるような感じです。それから撮影中には、映画のサウンドトラックとなるミックステープから、たくさんの音楽を流してくれます。だから、私たちは実際の曲を聴くことができるし、気分を高めることができます。

──普通は逆というか、音楽は撮影の後につくものですよね?
はい、逆なんです。音楽が流れているシーンでは必ずと言っていいほど、(現場でも)音楽が聞こえていて、セリフがあるところで音を下げて、また音楽が聞こえてくるという感じです。

──あなた自身が好きな曲をそのミックステープに追加できるとすれば、どの曲を選びますか?
これは私が最も偉大な曲だと思う曲なのですが、エディット・ピアフの「Non, je ne regrette rien(水に流して)」というフランスの曲です。(フランス語で曲名を)正しく言えたかわかりませんが、(英語では)「No regrets」。何かの壮大な終わりの曲のように思います。

──歌ってもらえますか?
いいえ…はい、でも下手ですよ。

──ネビュラは最初はヴィランだったのが、だんだんとヒーローとなっていきましたが、ネビュラを演じながらあなた自身も変化していったところはありますか?
シリーズを通して、彼女は素晴らしい変化を遂げました。虐待の元凶であり、彼女の意地悪で怒りっぽい理由だった父親と向き合い、彼がいなくなった今、彼女は本来の自分になり始めることができたと思います。ガーディアンズという新しい家族ができ、前よりも安心感があることで、彼女が少しずつ元気を取り戻し、性格も少し軽くなっていくのがわかると思います。

──会場にこれだけ多くのファンがいらっしゃってますし、そんなネビュラをあなたが演じたことで、愛されるキャラクターになったのではないでしょうか。
ええ、本当に素敵なことです。本当に本当に素敵なことだと思うし、キャラクターと共感してくれた人たちを見ると、本当に嬉しいです。今日もたくさんの人に会って、私の出演作を全部観ていると言ってくれて、私のキャリアに注目してくれる人がいて本当にラッキーだと思いました。(そういう人たちがいることで私が)もっと多くの作品に出演できるので、本当に感謝しています。皆さんが観てくれて、楽しんでくれていることを本当に感謝しています。

──あなたのネビュラがガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのリーダーになったら、この会場の皆さんはきっと銀河までついて行くと思います。
もちろんネビュラがリーダーとなり、皆さんを船に招待しますよ。それぞれが好きな曲を持ち寄って長大なミックステープを作り、そして一緒に時空を旅しましょう。

──『デュアル』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』で一人二役を演じていましたが、演じる際の工夫などはあったのですか?
そうですね、SFやタイムトラベルのある作品に多く出演しているので、その中で“自分”を相手にする役は何度もありました。いつも不思議な経験で、自分が相手のシーンの撮影では、代役として誰かを立てるか、いつもとは限りませんが運が良ければ女優を雇ってくれることもあります。その時は、「こんな風にやってくれる?私がそちら側の役をやるときにはそんな風にやるから」といった具合で撮影して、次に反対側の役に回って撮ります。とても不思議でしたが、始まりの頃のネビュラと、その後どんな人物になったのか、その進化が表れる瞬間だったので、良い体験でした。

──最後にひと言、お願いします。
今日は東京コミコンに来てくれて、そして私に会いに来てくれて、本当にありがとう。皆さんにお会いして、皆さんのコスチュームやネビュラにまつわる作品を見るのはとても楽しいです。皆さんとてもクリエイティブで独創的で、ただただ驚かされるばかりです。本当にありがとうございました。

──機会があればまた日本にお越しいただけますか?
Yes!

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東京コミックコンベンション2022(東京コミコン2022)

会場:幕張メッセ 4ホール〜8ホール(千葉県千葉市美浜区中瀬 2-1)
会期:2022年11月25日(金)、26日(土)、27日(日)
主催:株式会社東京コミックコンベンション、東京コミックコンベンション実行委員会