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2022.09.02 10:30

『ある男』ベネチア映画祭でワールドプレミア!妻夫木聡、窪田正孝、石川慶監督が現地参加!

  • Fan's Voice Staff

第79回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門に選出された妻夫木聡主演『ある男』が、9月1日(木)午後に現地でプレミア上映され、妻夫木聡、窪田正孝、石川慶監督が登壇しました。

© KAZUKO WAKAYAMA

世界に先駆けて上映される本編を観るために駆け付けた約1,000名の観客で満席となった会場。上映終了後には5分に及ぶ鳴りやまない拍手とスタンディングオベーションの熱気に包まれました。

© KAZUKO WAKAYAMA

妻夫木聡、窪田正孝、石川慶監督の3名は観客と一緒に本編を鑑賞。ずっとこの日を待ち望んでいたという妻夫木は「今日はありがとうございます。ここに来られて本当に嬉しいです」と挨拶し、脚本を読んだ感想について「自分とは何者かと問い続けながら、役と向き合いました。弁護士という役どころなので、勿論そういう勉強もしたのですが、今回は特に子どもとの時間を大事にしました。子どもの存在を通して、自分の生きている意味や仕事について鏡のように考えることができました。皆さんにとってこの映画が少しでも人生の道しるべになってくれたら嬉しく思います」と答えました。

続いて窪田は「本日はありがとうございました。観てくださる方の余白がなくならないように、情報を与えすぎないように演じました。自分の人生は自分だけのものですし、悔いのない人生を送ることができるように、背中を押してくれる作品だと思います」と述べました。

© KAZUKO WAKAYAMA

最後に、『愚行録』(17年)に続き、ベネチアのオリゾンティ部門では2度目の登壇となる石川監督は、“アイデンティティ”をなぜ今回のテーマにしようと思ったのかと問われ、「映画を作る時には、個々のアイデンディティをテーマにすることが多いのですが、一人の人間の良い部分も悪い部分も過去も、全部ひっくるめて愛せるのか、憎めるのかということを一度きちんと描いてみたいと思ったのがきっかけです」と語りました。

公式行事終了後、妻夫木は映画祭に参加した感想について「映画と人が近いことに、映画への愛を感じた」と語り、窪田も石川監督も観客の反応に手ごたえを感じていました。

© KAZUKO WAKAYAMA

© KAZUKO WAKAYAMA

Foto ASAC / Giorgio_Zucchiatti

Foto ASAC / Giorgio_Zucchiatti

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『ある男』

弁護士の城戸(妻夫木)は、かつての依頼者である里枝(安藤)から、里枝の亡くなった夫「大祐」(窪田)の身元調査という奇妙な相談を受ける。里枝は離婚を経て、子供を連れて故郷に戻り、やがて出会う「大祐」と再婚。そして新たに生まれた子供と4人で幸せな家庭を築いていたが、ある日「大祐」が不慮の事故で命を落としてしまう。悲しみに暮れる中、長年疎遠になっていた大祐の兄・恭一が法要に訪れ、遺影を見ると「これ、大祐じゃないです」と衝撃の事実を告げる。愛したはずの夫「大祐」は、名前もわからないまったくの別人だったのだ…。
「ある男」の正体を追い“真実”に近づくにつれて、いつしか城戸の中に別人として生きた男への複雑な思いが生まれていく──。

出演/妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、眞島秀和、小籔千豊、坂元愛登、山口美也子、きたろう、カトウシンスケ、河合優実、でんでん、仲野太賀、真木よう子、柄本明
原作/平野啓一郎「ある男」
監督・編集/石川慶 
脚本/向井康介
音楽/Cicada(Taiwan)

日本公開/2022年11月18日(金)全国ロードショー
企画・配給/松竹
©2022「ある男」製作委員会