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2022.08.30 15:00

平波亘監督『餓鬼が笑う』特報&ティザービジュアルが解禁!

  • Fan's Voice Staff

第44回モスクワ国際映画祭に選出された平波亘監督『餓鬼が笑う』が12月24日(土)より公開されることが決定し、ティザービジュアルと特報、監督&キャストによるコメントも到着しました。

骨董屋を目指し、四畳半のアパートに住みながら路上で古物を売って暮らす大貫大(田中俊介)。先輩商人の国男に誘われ、山奥で開催されている骨董の競り市場に参加した帰り道、いつしかこの世の境目を抜け、黄泉の国に迷い込んでしまいます。人の膵臓を笑いながら喰らう異形の餓鬼、絶世の美貌で黄泉と常世の関所を司る如意輪(にょいりん)の女…あの世とこの世を行きつ戻りつしながら、大はやがて自身の人生を生き直し始めます──。

特報では、大がこの世とあの世の境目でみる赤い月が冒頭に映し出され、山谷花純演じる佳奈、萩原聖人演じる先輩商人の国男、片岡礼子演じる下宿先の大家のマダム、田中泯演じる高島野十郎、川上なな実演じる如意輪の姿などが確認できます。

企画・原案は、実際に古美術商として真贋の世界に生きる大江戸康。監督を務めたのは、『the believers ビリーバーズ』(20年)ほか多数の作品を監督する傍ら、今泉力哉、市井昌秀、池田千尋など多くの若手監督を助監督として支えてきた実績を持つ平波亘。原案に色濃い荒戸源次郎、寺山修司などの70年代ATG作品を彷彿とさせる世界観を襲しつつ、「記憶」をめぐるラブストーリーの要素を導入しました。

『餓鬼が笑う』は、8月26日より開催中の第44回モスクワ国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門に選出されました。

以下、到着したコメントです。

田中俊介(大 役)

なんだか変な映画が生まれる気がするぞ…そんな匂いがプンプンする。企画書、台本を読ませていただいた時の素直な気持ち。ボーイミーツガールものではある。だけど、ん?骨董屋?餓鬼?如意輪?赤い月?なんだなんだ?この不思議な世界に興味津々になってる自分がいました。撮影では演じた役と同じように異世界に迷い込んだ感覚に陥り、全編撮影を終えても鑑賞後の後味が想像つかない。そんな貴重で奇妙な体験をさせていただきました。

山谷花純(佳奈 役)

天使と悪魔は紙一重。
そんな女性及川佳奈役を演じさせていただきました。いつかきっと、そう言葉を交わしていた田中俊介さん主演作品のお相手役のご縁が舞い降りて光栄に思います。この作品の終着点は、何処なのか。
私自身、今だによく分かっていません。
分からない美学。
それを正当化する力があるのが映画だと思います。「お客様の方から寄り添ってください」と真正面から提示する勇気ある尖った作品です。
是非ご覧ください。

平波亘(監督)
『餓鬼が笑う』という映画を創りました。
ここで言う「餓鬼」とは、こんな時代に生きながらも常に満たされず、無常の人間関係の森を彷徨い、情報社会の虚偽の海を漂う、私たちのことかもしれません。そこに込めた想いは、皮肉めいた揶揄だけではなく、この薄闇の時代を生き抜いていくためのタフさだったりズル賢さだったり、どんな逆境に陥っても思わず笑ってしまうような図々しさだったり。そんないろんな願いや想いをごちゃ混ぜにしちゃいました。
こんな映画を一緒に笑いながら創ってくれたスタッフ、キャストに心から感謝しています。是非映画館の闇の中で愉しんでください。

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『餓鬼が笑う』

出演/田中俊介、山谷花純、片岡礼子、柳英里紗、川瀬陽太、川上なな実、田中泯(特別出演)、萩原聖人
監督・脚本・編集/平波亘
企画・原案・共同脚本/大江戸康
プロデューサー/鈴木徳至
製作/大江戸美術、コギトワークス
制作/コギトワークス
主題歌/eastern youth「今日も続いてゆく」(裸足の音楽社)
2021年/105分/ビスタ/カラー/5.1ch

日本公開/2022年12月24日(土)新宿K’s cinemaほかロードショー!以降全国順次公開
配給/ブライトホース・フィルム、コギトワークス
公式サイト
©️OOEDO FILMS