国後島の今を映したフランス映画『クナシリ』12月4日緊急公開決定、日本版予告編＆ポスターが解禁！

旧ソ連出身フランス在住の監督が国後島の現実を映し出すドキュメンタリー映画『Kounachir』が、邦題を『クナシリ』として12月4日（土）より全国順次“緊急”公開されることが決定！日本版予告編とポスタービジュアル、場面写真7点が解禁されました。

北海道からわずか16キロに位置し、かつては四島全体で約17,000人の日本人が生活していたという北方領土。戦後の1947年から48年にかけて強制退去が行われ、今は日本人は一人もおらず、日本政府は問題が解決するまで入域しないよう国民に要請しています。

本作は、そんな、日本人が容易に足を踏み入れることができない北方領土の国後島で暮らすロシア人島民らの生活や島の様子をありのままに映し出します。寺の石垣、欠けた茶碗、朽ち果てた船や砲台など、国後島のいたるところに第二次世界大戦の痕跡があり、島民らはそれらを土から掘り起こしながら、日本人との思い出も記憶から掘り起こし始めます。

日本人墓地は土に埋もれたまま無残に放置されており、島民らの生活圏にも、整備が行き届いていない家やゴミが散らばり荒れ果てた、忘れ去られた島のような寂しい風景が広がります。

政治に翻弄され、複雑な思いを抱える島民ら。現状を嘆き、率直に生活苦を語る彼らの厳しい暮らしについて、日本ではあまり知られていません。ロシア側の主張に偏ることなく、島に暮らす人々の証言や生活の実態を映した本作からは、本当に解決すべき問題や住民たちの真の願いが見えてくるでしょう。

監督は、旧ソ連（現ベラルーシ）出身で、現在はフランスを拠点とするウラジーミル・コズロフ。ロシア連邦保安庁の特別許可と国境警察の通行許可を得て、国後島の現在を撮影しました。

＝＝

『クナシリ』（原題：Kounachir）

監督・脚本／ウラジーミル・コズロフ
撮影／グレブ・テレショフ
製作／デヴィッド・フーシェ　
2019年／ドキュメンタリー／フランス／74分／5.1ch／ビスタ／日本語字幕：松永昌子

日本公開／2021年12月4日（土）よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次緊急公開
配給／アンプラグド
公式サイト
© Les Films du Temps Scellé – Les Docs du Nord 2019