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2021.09.17 14:00

『リトル・ガール』日本版予告編&ポスターが解禁!

  • Fan's Voice Staff

“女の子”として生きたいサシャの幸せを守るためのゆずれない闘いを映したフランスのドキュメンタリー映画『リトル・ガール』の日本版予告編とポスターが解禁されました。

映像は、女の子の衣装を身につけたいのに、許可がおりないために男の子の衣装のままでバレエレッスンに参加するサシャを捉えたシーンから始まります。まだ物心がついていない頃、“女の子になりたい“と言ったサシャ。母は「“無理よ“と答えると、サシャは泣き出した」「夢も人生も砕かれた絶望の涙よ」と語り、父も「サシャはサシャだ」と断言。姉も、サシャが学校で女の子として登録が認められない上に、“男子”からも“女子”からも疎外され、男の子の服装を着るよう強要されていることに、「性別を選べず生まれただけなのに、学校はサシャを否定してる」「納得できない」と憤りをみせます。

サシャはお気に入りのワンピースを着て通学し、友だちと遊び、好きな衣装で踊りたいだけ──社会や学校からの様々な理不尽に制限されながらも、ただ“女の子になりたい“という願いを叶えるため、サシャと家族は奔走します──。

監督を務めたのは、これまでも社会の周縁で生きる人々に光をあてた作品を撮り続け、カンヌやベルリンを始め、世界中の映画祭で高く評価されているセバスチャン・リフシッツ。トランスジェンダーのアイデンティは肉体が成長する思春期に芽生えるのではなく、幼少期で自覚されることについて取材を始めていた過程で、サシャの母親カリーヌに出会い、本作が生まれました。

2020年ベルリン国際映画祭で上映後、モントリオール国際ドキュメンタリー映画祭のピープルズ・チョイス賞やシカゴ国際映画祭国際ドキュメンタリーコンペティション部門 シルバー・ヒューゴ賞など、世界中で様々な映画賞を受賞。新型コロナウイルス感染拡大の影響により劇場が封鎖されたフランスでは、同年12月にTV局ARTEにて放送され、視聴者数137万5,000人、その年のドキュメンタリーとしては最高視聴率(5.7%)を獲得。オンラインでも28万回以上の再生数を記録するなど大きな反響を呼び、ドキュメンタリストとして確かな地位を築いたリフシッツ監督の洞察に満ちた繊細なカメラは、家族の喜びの瞬間、直面する多くの課題を捉え、幼少期の“性別の揺らぎ”に対する認知と受容を喚起する貴重な映画となりました。

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『リトル・ガール』(原題:Petite fille)

監督/セバスチャン・リフシッツ
2020年/カラー/フランス/フランス語/85分/英題:Little Girl/字幕翻訳:橋本裕充/字幕協力:東京国際映画祭

日本公開/2021年11月19日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給/サンリスフィルム
公式サイト
© AGAT FILMS & CIE – ARTE France – Final Cut For real – 2020