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2021.09.06 18:40

『ラストナイト・イン・ソーホー』ワールドプレミアにエドガー・ライト監督、アニャ・テイラー=ジョイらが登場!

  • Fan's Voice Staff

第78回ベネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門に選出されたエドガー・ライト監督『ラストナイト・イン・ソーホー』のワールドプレミアが現地時間9月4日(土)に開催され、アニャ・テイラー=ジョイらキャスト陣と監督らが公式上映と記者会見に登場しました。

本作はエドガー・ライト監督が60年代ロンドンとホラー映画への愛を込めて贈るタイムリープ・サイコホラー。『ジョジョ・ラビット』で脚光を集め、M・ナイト・シャマラン監督最新作『オールド』にも出演する新鋭トーマシン・マッケンジー、そしてNetflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞したアニャ・テイラー=ジョイが、異なる時代のロンドンに存在する二人の若い女性を演じました。二人はある恐ろしい出来事によって、それぞれが抱く“夢”と“恐怖”がシンクロしていきます──。

公式上映に先立ち実施された記者会見には、エドガー・ライト監督、アニャ・テイラー=ジョイ、マット・スミス、マイケル・アジャオ、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ(共同脚本)が参加しました。

本作のテーマついて、監督は「過去を理想化するのは危険だということです。時が経つに連れ、その時代を知らない人々が当時の良い面ばかりに目を向けるような傾向があると思います。例えば、60年代はファッションやカーナビー・ストリートの時代と言われるようになり、それがオースティン・パワーズの華美な衣装のようなものへと落ちていくわけです。でもよく考えてみると、今現在に起きている悪いことというのは、すべて当時にも起きていたことなのです」とコメント。

前作『ベイビー・ドライバー』をはじめ、劇中の音楽に定評のあるライト監督。本作での音楽について尋ねられると、「私が子どもの頃に聴いていた音楽といえば、両親が持っていたレコードでした。60年代のものばかりでしたが、本当に夢中になって聴いていました。私にとっては、過去に連れて行ってくれるタイムマシンのようなものです。まさにこの映画と同じようにね。これらの曲は私にとってはとても大きな意味を持つものですが、この映画では特に、哀愁のあるエモーショナルな曲を使いました。一気にその頃に戻った気分になれるから、脚本を書いているときも、ずっとその音楽を聴いていました」と振り返りました。

60年代ロンドンで歌手を夢見るサンディを演じたアニャ・テイラー=ジョイは「居場所を見つけるための苦労というのは、学校に通い始める時や新しい職場に就く時など、誰もがいつか経験する普遍的なことだと思います。私も最初は映画業界に知り合いがいなかったので、サンディの“この世界の一部になりたい”という気持ちには特に共感できました」と自身と重ねてコメントしました。

さらに、ファッションデザイナーを夢見る主人公エロイーズを演じたトーマシン・マッケンジーとの共演について、テイラー=ジョイは、「私たちの間に姉妹のような絆がすぐに生まれたのは、本当に嬉しい偶然でした。新たな仕事が始まるときはいつも、相性の良い人と一緒になれるように願うものですが、今回はすぐに仲良くなれました。私たちは互いのことをとても大切にする最高のパートナー同士となりましたし、そんな相手とずっと一緒に仕事ができたのは素晴らしいことでした。この映画では彼女が動かないと、私も動けません。そのおかげで、お互いにとても優しい気持ちで接することができたのだと思います。彼女は本当に素晴らしくて、どんなに褒めても褒め足りません」と、残念ながら会見に出席できなかった共演相手に称賛の言葉を送りました。

公式上映後は約5分間のスタンディングオベーションが場内を包み、メディアからは「今年最高の音楽映画」(DEADLINE)、「強烈で非常にスタイリッシュなスウィンギングロンドンのサイコスリラー。アニャ・テイラー=ジョイの演技が光る。エドガー・ライト監督の未知なる世界への旅は、とても満足のいくものだ」(Time Out)、「スリリングかつ眩いほど華々しく、そして恐ろしくも楽しい」(TOTALFILM)、「エドガー・ライトらしさを残しながらも全く新しい、なんて素晴らしい映画だ」(IndieWire)、「トーマシン・マッケンジーの演技は、『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンに匹敵するか、それを越えるかもしれない」(The Film Stage)、「60年代ロンドンの活気に満ちたストリートに捧ぐ、魅惑的で心揺さぶる作品。強烈な恐ろしさと驚くほどの美しさを兼ね備えている──★★★★★」(Discussing Film)と絶賛のレビューが相次いでいます。

ベネチアに続き、トロント国際映画祭、釜山国際映画祭と海外映画祭への出品も続々決定しており、日本公開が待ち望まれる中、次の朗報が期待されます。

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『ラストナイト・イン・ソーホー』(原題:Last Night in Soho)

ファッションデザイナーを夢見るエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)は、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学する。しかし同級生たちとの寮生活に馴染めず、街の片隅で一人暮らしを始めることに。新居のアパートで眠りにつくと、夢の中で60年代のソーホーにいた。そこで歌手を夢見る魅惑的なサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)に出会うと、身体も感覚も彼女とシンクロしていく。夢の中の体験が現実にも影響を与え、充実した毎日を送れるようになったエロイーズは、タイムリープを繰り返すようになる。だがある日、夢の中でサンディが殺されるところを目撃してしまう。さらに現実では謎の亡霊が現れ、徐々に精神を蝕まれるエロイーズ。果たして、殺人鬼は一体誰なのか、そして亡霊の目的とは──?

監督/エドガー・ライト
脚本/エドガー・ライト、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
製作/ティム・ヴィーヴァン、ニラ・パーク
出演/アニャ・テイラー=ジョイ、トーマシン・マッケンジー、マット・スミス、テレンス・スタンプ、マイケル・アジャオ ほか
2021年/イギリス/カラー/デジタル/英語/R15
ユニバーサル映画

日本公開/2021年12月、TOHO シネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国公開
配給/パルコ
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