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2020.01.14 16:00

アカデミー賞主演女優賞ノミネート『ハリエット』シンシア・エリヴォが来日!マシュー・モリソンと三浦春馬とコンサートで共演

  • Fan's Voice Staff

映画『ハリエット』で第92回アカデミー賞ノミネーション主演女優賞&歌曲賞にノミネートされたシンシア・エリヴォが来日!マシュー・モリソン、三浦春馬とともに1月14日(火)、都内で記者会見に登場しました。

三浦春馬、シンシア・エリヴォ、マシュー・モリソン

ブロードウェイの舞台「カラーパープル」で主役セリーを演じてブロードウェイ・デビューを飾ったシンシアは、2016年に演劇界で権威あるトニー賞で主演女優賞を受賞、さらに音楽界のグラミー賞、TV界のエミー賞など数々の受賞歴のあるミュージシャン・女優です。

2018年にジェフ・ブリッジス、クリス・ヘムズワース出演の『ホテル・エルロワイヤル』でスクリーンデビュー。2019年には初主演した映画『ハリエット』で、19世紀の奴隷解放家ハリエット・タブマンを演じ、高い評価を受けています。ちなみに、アカデミー賞で主演女優賞に輝いた場合には、米国のエンターテイメント界の4大賞「EGOT (イーゴット:エミー賞、グラミー賞、オスカー、トニー賞の意)」を制覇する数少ないアーティストの仲間入りを果たすことになります。

「シンシア・エリヴォ ミュージカル・コンサートfeaturing マシュー・モリソン&三浦春馬」と題されたコンサートへの出演を目的に来日したシンシア。タイトル通り、人気TVドラマ『glee/グリー』で大ブレイクしたマシュー・モリソン、演技のみならずその歌唱力とダンスを武器に舞台でも活躍する三浦春馬と共演する豪華なステージです。

早朝に来日し、その後モリソンとともにTV番組で生歌を披露したというシンシアですが、まったく疲れた様子を見せず、笑顔で取材に応じてくれました。

シンシア「(日本語で)こんにちは、シンシアです。私は、2回目の来日になります。前回の来日は、とても楽しく、良い思い出です。日本の観客のみなさんの前で歌ったことは、観客の方の魂を見るような、素晴らしい経験でした。今回は、ふたりの素敵な男性、春馬とマシューとご一緒です。私はとにかく音楽が大好きですので、一緒に楽しんでいただけたらと思います」と挨拶しました。

アカデミー賞にノミネートされたという知らせは、日本へ来る飛行機の中で受け取ったとのこと。

「ハリエットのことは日本のみなさんは、ご存知ないかもしれません。ハリエットは5フィート(150cm弱)の方。私も5フィート1インチ(155cm弱)で、ふたりとも小柄だということは共通しています。小さいと周囲から軽く見られがちですが、ハリエットの物語から学ぶのは、決意と勇気があれば、無理だと思っていることでも立ち向かえるということ。できないことはないということです。私も強い気持ちを持ち、いろいろなことを可能にしていきたい、そういう部分ではハリエットに共感します」

19世紀のメリーランド州で農場の奴隷だったハリエットは、自由を求めて脱走し自由を得ますが、危険を顧みず、奴隷の脱走の手引をし続け多くの人々を救ったという、実在の隠れた英雄です。その信念の強さと行動力は、小さな体で次々と自らの人生を切り開いていくシンシアに重なるものです。

今回の来日では、1月16日(木)・17日(金)の2日間で3回のステージに立つシンシア。お気に入りの曲ばかりを選曲したそうですが、『ハリエット』の劇中歌であり、アカデミー賞歌曲賞にノミネートされている“Stand Up”も披露する予定とか。

「“Stand Up”は、ハリエットの生き様を象徴したような歌です。闘いや叫びを歌った曲。自分が正しいと思ったことを信じて、立ち上がる。普遍的なものを歌っていると思います。ハリエットはとても素敵な女性でしたので、彼女へのオマージュという気持ちもあります。また、聴いてくださるみなさんにも、どうか自分の信念に従って、立ち上がり、立ち向かって欲しいという励ましの意味もあります」

また、今回のコンサートは、長年の友人でもあるマシュー・モリソンと三浦春馬との共演も見どころのひとつです。

マシューは「この3年で来日するのは4回目です。日本の方々は素晴らしく、良くしてくださるので、また来られて本当に幸せです。特に今回は、友人のシンシアと一緒に来てショーに出られるということがなによりも嬉しい。シンシアの神聖な歌声を側で聴くことが楽しみですし、そして春馬とも初めて共演させていただきますが、とても楽しみにしています。シンシアとも春馬ともデュエットしますし、3人で歌う曲もあります。今回のナンバーで私が選んだのは、いままでブロードウェイで出演したショーの中からと、3月にディズニーのクラシック・アルバムをリリースしますが、そこから曲を選んでいます」

世界的スターふたりと共演する三浦は、「シンシアさんは、おおらかでかつエレガントな方という印象の方。前回シンシアさんが来日したときには、客席でそのステージを観ていました。(今回の出演は)本当に夢のようです。マシューさんの第一印象は、とてもジェントルな方です。お話をさせていただいたら、日頃から瞑想をされているそう。瞑想を始める前と後で、音が変わったとおっしゃっていました。とてもリラックスさせていただいた。ステージ上でも、僕にそういう影響を与えてくれるのではないかと思っています。とても頼りになる先輩ですね。今回の共演では、自分がふたりから何を感じとれるのかとても楽しみです。今まで歌ったことのある『キンキーブーツ』の“Not My Father’s Son”という楽曲を歌いますが、英語で歌うのは初めてです。一生懸命練習させていただきましたので、楽しみにしています」

シンシアの大ファンだという三浦は、普段からチェックしている彼女のInstagramで見たという激しいトレーニングについて、飛び入りで直接質問をする場面も。

三浦「シンシアさんは、素晴らしい歌声と技術を持っています。ですが、その影ではきっと厳しいトレーニングをたくさんやっているのじゃないかと思います。彼女のインスタを見ると、かなりハードなトレーニングをしている。それが刺激になります。トレーニングは、声帯のトレーニングになりますか?」

シンシア「はい。トレーニングは血流がよくなり体全体が温まりますので、声帯にも良い作用があります。体が温まると、声だけのウォームアップをするより時間がかからず準備ができます。私の信念としては、歌は体全体を使って歌うものと思っていますので」

国際的な活躍も期待される三浦に「ニューヨークに来たらいつでも連絡して」と優しい言葉をかけるシンシア。

「春馬は、とても優しくて、誠実で、すてきな声をもっていると思います。なによりも(アカデミー賞ノミネートを祝って)先程いただいた花束はとてもポイントが高いですね。舞台裏で雑談していたのですが、そこからも良い心の持ち主だということも、わかりました。今回の共演をとても楽しみにしています。マシューとは、長い間の友人です。素晴らしい人柄。素敵な声もしています。人生のいろいろな節目で、いろいろなことをシェアしてきた友人でもあります。奥様がとてもゴージャスな方なんですよ」「今回のコンサートでは、本当に大好きな大好きな曲をたくさん歌いますので、喜びに溢れるコンサートになるといいと思います。一緒に楽しんでいただけたらいいと思います」

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『ハリエット』(原題:Harriet)

1849年アメリカ、メリーランド州。ブローダス農場の奴隷ミンティ(シンシア・エリヴォ)は、幼いころから過酷な労働を強いられていた。そんな彼女の願いはただ1つ、いつの日か自由の身になって家族と共に人間らしい生活を送ること。ある日、借金の返済に迫られた農場主がミンティを売りに出す。遠く離れた南部に売り飛ばされたら、もう二度と家族には会えず、お互いの消息すらわからなくなってしまう。脱走を決意したミンティは、奴隷制が廃止されたペンシルバニア州を目指してたった1人で旅立つのだった━。

監督/ケイシー・レモンズ
出演/シンシア・エリヴォ、レスリー・オドム・Jr.、ジャネール・モネイ
2019年/アメリカ/125分/カラー/シネスコ

日本公開/2020年3月 TOHOシネマズ シャンテ他、全国ロードショー!
提供/ユニバーサル映画
配給/パルコ
© 2019Universal Pictures