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2019.12.05 21:31

サム・メンデス監督『1917 命をかけた伝令』ワールドプレミア開催!”全編ワンカット”の映像に絶賛の嵐

  • Fan's Voice Staff

『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞®監督賞を受賞、『007 スペクター』を始めダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの007シリーズをスタイリッシュに一新、全世界を熱狂させたサム・メンデス監督による最新作『1917 命をかけた伝令』のワールドプレミアがイギリス・ロンドンで開催されました。

サム・メンデス監督

 

第一次世界大戦を舞台に、若きイギリス兵スコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)の2人が、兄も含めた最前線にいる仲間1,600人の命を救うべく、伝令として一刻も早く重要な命令を届けるため、様々な危険が待ち受ける敵の陣地に身を投じ、駆け抜け、立ち向かう物語を描く本作。主演にフレッシュな英国俳優を抜擢し、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロングらイギリスを代表する実力派俳優が脇を固めています。

ロンドンのオデオン・レスタースクエアで開催されたロイヤル・プレミアのレッドカーペットには、サム・メンデス監督や豪華キャスト陣に加え、英国王室も参加する登場するということもあり、多くの観客とマスコミ陣が集まりました。真っ赤なレッドカーペットが敷かれた会場には、本作のタイトルでもあり、物語の舞台となった第一次世界大戦中の年「1917」というロゴが装飾され、過酷な戦場を”全編ワンカット”で描く劇中の大迫力の映像が大きなスクリーンより映し出されました。

レッドカーペットに、ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、マーク・ストロング、リチャード・マッデン、サム・メンデス監督、ロジャー・ディーキンス撮影監督らが登場すると、ファンたちは大盛り上がり!次々にサインや写真撮影を求め、それぞれが笑顔で対応しました。

取材陣の前にはまずサム・メンデス監督が現れ、今回のロイヤル・プレミアについて「才能あるイギリス人の仲間たちと共に、イギリスで製作された映画を世に送り出すには最高の形だから、こんな嬉しいことはないよ。この旅には最高の始まりだね」と喜びを表現。”全編ワンカット”で撮影した本作については「主人公のキャラクター達と観客をしっかりと結びつけ、離れることがないようにしたいと思った。観客に過ぎていく毎秒毎秒、彼等が辿る一歩一歩、そして彼等の息遣いすべてを感じてもらいたかったわけだが、それこそがこの物語を伝えるのに最も相応しい手法だと思えました」と特殊な撮影方法を選んだこだわりについて明かし、最後に日本のファンに向けて「日本のみなさん、こんにちは!みなさんにもうすぐ映画を観ていただけるのが楽しみです。大規模で、没入体験ができるイメージ、サウンド、音楽となっており、心から誇りに思っているので、是非みなさんにも観に来ていただきたい。映画館でご覧いただきたいです」とメッセージを寄せました。

サム・メンデス監督

伝令という重要なミッションを強いられるスコフィールド役のジョージ・マッケイは、劇中でリアルに映し出される過酷な戦場を当時実際に体験した人について問われると「彼等が体験したことを真に理解することはできないが、表現していけるように可能な限り見極め、理解しようとするというのが僕たちの仕事だ。だから本作を通して、それを心掛けた」と役作りへの姿勢を語り、日本のファンに向けて「本作はとても物語に引き込まれるので、彼等と共に一歩一歩進んでいくんだ。だから可能であれば是非映画館で観てもらいたい」と自信たっぷりにコメントしました。

ジョージ・マッケイ

スコフィールドとともにミッションに立ち向かっていくブレイク役のディーン=チャールズ・チャップマンは、”全編ワンカット”の撮影を振り返り「すべての機能を検証するため、撮影の半年前からリハーサルをしなければならなかった。とても精密なもので、映画全体がまるでコレオグラフィーのようだった。ワンカットによって俳優としてそのすべてに身を投じ、キャラクター、状況に自分を委ね、全てを忘れることができる。それは僕がこれまでに経験したことがなかったことで、とても楽しかったよ」とコメントし、サム・メンデス監督については「最高だよ。サムにはすべてにおいてこだわりのビジョンがある。そして、一言や一行ですべてが全く違って感じられるようにする。素晴らしい監督だよ」と絶賛しました。

ディーン=チャールズ・チャップマン

本作を”全編ワンカット”として仕上げるために腕を振るった撮影監督のロジャー・ディーキンスは、「本作はワンカットだったから、これまで撮ってきたほかの作品とも違ったけど、最終的には”どこにカメラを配置するのか、そこに置くのはなぜか、そのカメラで何をしたいのか”ということに尽きるということに変わりはないものだ。本作ではずっと移動し続けていくので、そう決断するのは簡単なことだった。カメラは常に移動し続けなければならなかった。最も大きなチャレンジは天候だった。天候が続かないとつじつまが合わなくなるから曇り空を望んでいたが、それは本当にチャレンジだったんだ。時には撮影を再開するために午後遅い時間の雲を文字通り1日中待たなければならなかったこともあった」と、観客とって新たな映像体験となる”全編ワンカット”完成の裏側を語りました。

ロジャー・ディーキンス(右)

本作はThe Film and TV Charityが企画する「Royal Film Performance」にふさわしい作品として選出され、ロイヤルファミリー/イギリス王室から、チャールズ皇太子とカミラ夫人がイベントに参加。観客からの大きな歓声に笑顔で応え、サム・メンデス監督や、ロジャー・ディーキンスほか、キャスト陣らと映画関係者たちと歓談しました。

本作は、早くも海外では大きな話題となっており、米映画批評サイトRotten Tomatoesでは93%フレッシュの高評価を獲得(日本時間12月5日現在)。先日発表された第24回サテライト賞では作品賞、主演男優賞、監督賞、作曲賞、撮影賞、編集賞、音響賞、美術賞の8部門にノミネート、ナショナル・ボード・オブ・デビュー賞では撮影監督のロジャー・ディーキンスが撮影功績賞を受賞し、作品賞トップ10にも選出されるなど、本年度アカデミー賞最有力作として注目されています。加えて本日、本年度のアメリカ映画協会賞「作品賞トップ10」に選出されたことが発表されました。

リチャード・マッデン

マーク・ストロング

海外有名メディアでは「『1917』は2019年度で最高の映画」(フォーブス)、「サム・メンデス監督は西部戦線の恐怖をワンカットの最高傑作として昇華させた」(ガーディアン)、「『1917』は賞レースに遅れての参加となったが、アカデミー賞複数部門受賞への最有力候補となった。作品賞レースはタランティーノとスコセッシのアカデミー賞常連監督によって支配されているが、そこにメンデス監督が加わることになるだろう。」(ニューヨーク・タイムズ)と絶賛評価が相次いでいます。

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『1917 命をかけた伝令』(原題:1917)

監督/サム・メンデス
脚本/サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
製作/サム・メンデス、ピッパ・ハリス
出演/ジョージ・マッケイ、ディーン・チャールズ=チャップマン、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロング、ほか
全米公開/2019年12月25日、上映時間/119分

日本公開/2020年2月14日(金)、全国ロードショー
配給/東宝東和
公式サイト
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