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2019.10.25 21:22

『IT』監督アンディ・ムスキエティ&製作バルバラ・ムスキエティが来日!ファンミーティングに登場

  • Fan's Voice Staff

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』の日本公開に先立ち、アンディ・ムスキエティ監督とプロデューサーのバルバラ・ムスキエティが来日!10月25日(金)に都内で公開直前ファンミーティングイベントが開催されました。

アンディ・ムスキエティとバルバラ・ムスキエティの姉弟コンビは、20年以上にわたり、映画・TV・コマーシャル分野であらゆるプロジェクトの共同作業を行っており、前作『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』(17年)でもそれぞれ、監督とプロデューサーを務めています。

満席の会場から黄色い歓声に迎えられて登場した二人。会場には、前作から大人気のキャラクター・ジョージーの黄色いレインコートを着たファンや、完成度の高いペニーワイズのコスプレをしたファンが詰めかけ、その姿を見たアンディとバルバラは大興奮!

1作目は日本で大ヒットとなり、ファンへ直接感謝を伝えたいということで今回初来日したアンディ。「今日は来てくれてありがとう。1作目は日本で大ヒットしたので感謝しているし、今作も応援してくれてありがとう!」とコメント。続けて、バルバラは「この映画を5年かけて作り、ここが最後のプレミアの地となります。終わったら泣いてしまうと思います」と感無量の表情を見せました。

日本ではキッズルーザーズたちがとても人気ですが、実は、本作では、これまで描かれていない子ども達の新しいエピソードも描かれています。監督は「本作では2つの役割があります。1つ目は感情的な役割で、27年後の大人になった彼らが出てきますが、キッズルーザーズを本作で出すことで、1作目の彼らを思い出してもらうことができて、大人になった彼らとのコネクションを作ることができます。2つめはドラマ的な役割。1作目では子どもの友情を描いていて、今作はトラウマの話を描いています。ルーザーズは大人になって仕事では成功しているけど、内面的には壊れている。1989年の夏の出来事でそれぞれがもがいていることを描いています」と解説しました。

原作の著者スティーヴン・キングとのエピソードについて尋ねられた監督は「実はスティーヴン・キングは脚本づくりに関わっていないんだ。1作目が終わって、彼が作品を気に入ってくれたと聞いてからコンタクトを取ったんだ。そこから友達になって、2作目には関わって欲しいと思って頼んだらドラフトを見てくれて…そしたら、原作者としてではなく、一ファンとして、映画化されたらここが観たいというリストをくれました。彼は小説と映画は違うアートであるということを理解しているし、僕たちを信頼してくれたので、台本のドラフトを見て、リストをくれて、その後は好きなようにやらせてくれました」と明かしてくれました。

続けてバルバラは、1作目のプロモーションが終わったころに、キングが自身の本のプロモーションで訪れたトロントで偶然会った時のことを振り返り、「非常に素晴らしい、可愛らしい方。初めて会った時に自己紹介をしたのですが、短パンを履いていて、『短パンを履いているときに初めて会うなんて困るなあ』と言いながら、大きなハグをしてくれて、仲良しになりました。セットビジットでは、通常の人は数時間で帰るのに、彼は孫息子と3日間滞在してくれて、沢山話しました。心が広くて人生経験のある人で、一緒にお仕事ができて光栄だし、また何回も一緒にお仕事をしたい」と付け加えました。

なぜ今この時代にこの作品を撮ったのかという問いに対し、監督は「初めてこの原作を読んだときは14歳で、27年前のこと。僕はスティーヴン・キングのファンで、彼のセリフは心にしみこんでいるし、ストーリーテリングを彼の作品から学びました。今回の映画に対するビジョンは、僕の感情的経験から生まれて来たものです」と語り、「今のこの瞬間、僕たちには恐怖の文化があって、政治や政府、リーダーたちが恐怖を使って僕たちを分断させようとしていると思います。『IT』というのは、そういった政治のリーダーたちを現実のモンスターのシンボルにしているので、今の時代にリンクしていると思います。私たちが伝えたいことは、努力をして戦い、リーダーたちが垂れ流している嘘に耳を傾けてはいけないということ。人間は団結するときに力を発揮するし、恐怖に立ち向かうことが大切なのです」と、本作に込められた熱い想いを語りました。

観客からの質問コーナーで、ハロウィンに向けてペニーワイズのコスプレをするために、ペニーワイズのようになれるか、アドバイスを求められた監督。ペニーワイズのダンスのステップを習得することを勧め、自らがノリノリでダンスを披露する一幕も。実は、ビル・スカルスガルドが演じるペニーワイズのダンスも、アンディが発案したものであったことを明かしました。また、「目の焦点をずらす才能があれば良いし、唇の形がマネできたら良い。頭が大きいこと、そしてハゲているとさらに良い!」と、ペニーワイズの独特な特徴を教えてくれました。

ホラー好きなファンから監督になるためのアドバイスを求められると、アンディは「もし語りたいストーリーがあれば自分で作ったら良いよ。他の人に頼らず作るんだ」、バルバラは「5分以内の短編を繰り返し作ると良い。最近は良い画を安く作れるようになったし、気に入らなかったら作り直して、何回も繰り返したら満足いくものができる。そしてYouTubeで流してスタジオの重役の目に留まるようにする」と、未来の映画監督にアドバイスを送りました。

イベントでは抽選会も行われ、監督のサイン入りポスターの当選発表をアンディとバルバラ自身が行うなど、会場は熱気に満ちたままイベントは幕を閉じました。

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『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(原題:It: Chapter Two)

監督/アンディ・ムスキエティ
原作/スティーヴン・キング
脚本/ゲイリー・ドーベルマン
出演/ビル・スカルスガルド、ジェームズ・マカヴォイ、ジェシカ・チャステイン、ビル・ヘイダー、イザイア・ムスタファ、ジェイ・ライアン、ジェームズ・ランソン、アンディ・ビーンほか

日本公開/2019年11月1日(金) 全国ロードショー
配給/ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
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