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2019.09.16 8:00

ケン・ローチ監督最新作『家族を想うとき』30秒予告編と新場面写真4点が解禁

  • Fan's Voice Staff

第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されたケン・ローチ監督最新作『家族を想うとき』の30秒予告編と新場面写真4点が解禁されました。

日本でも大ヒットを記録した『わたしは、ダニエル・ブレイク』を最後に映画界からの引退を表明していた、イギリスを代表する社会派ケン・ローチ監督。名匠が引退宣言を撤回してまで描きたかったのは、グローバル経済が加速する中で変わっていく人々の働き方と、時代の波に翻弄される「現代の家族の姿」です。

本部の上司から「勝つのも負けるのもすべて自分次第。できるか?」と確認され、不安な表情の父リッキー。フランチャイズのドライバーとしての過酷な労働に疲弊していくリッキーと、マイホーム購入を夢見て介護福祉士として共に必死に働くアビー。そして忙しい両親とのすれ違い生活に寂しい想いを募らせた息子セブは「父さんみたいな負け犬にならない」と暴言を吐くなど、問題行動を起こすようになってしまいます。

予告篇の後半では、セブのために急遽仕事を休んだリッキーに対し「仕事に穴を開けるなら制裁金100ポンドだ」と追い討ちをかけてくる上司と、「私の家族をナメないで」と家族を守ろうと必死に声を荒げるアビーの姿が。配送車の中で楽しそうに踊る家族の姿や、配送を手伝った娘ライザの「今日はありがとう」という、父との幸せな時間に感謝するシーンで締めくくられています。

新場面写真では、リッキーが職場の駐車場に並ぶトラックの前で険しい表情を浮かべている姿や、アビーが訪問先の家で介護をしている様子、配送の合間にトラックの荷台でリッキーと娘のライザが満面の笑顔で楽しげに談笑する風景がを捉えています。

9月17日(火)のNHK「クローズアップ現代+」では、ケン・ローチ監督と是枝裕和監督の対談の様子を収めた【是枝裕和×ケン・ローチ “家族”と“社会”を語る】が放送されます。ロンドンで行われた対談では、ケン・ローチ監督を師だと仰いでいる是枝監督の思い、お互いのキャストへの演出へのこだわりや、両監督が「映画が不寛容な社会にできること」をテーマに熱く語ります。

NHK「クローズアップ現代+」【是枝裕和×ケン・ローチ “家族”と“社会”を語る】
2019年9月17日(火)22:00〜22:30 NHK総合テレビにて放送予定

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『家族を想うとき』(原題:Sorry We Missed You)

イギリス、ニューカッスルに住むある家族。父のリッキーはマイホーム購入の夢をかなえるために、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立。母のアビーはパートタイムの介護福祉士として、時間外まで1日中働いている。家族を幸せにするはずの仕事が、家族との時間を奪っていき、高校生のセブと小学生の娘のライザ・ジェーンは寂しい想いを募らせてゆく。そんななか、リッキーがある事件に巻き込まれてしまう──。

監督/ケン・ローチ
脚本/ポール・ラヴァティ
出演/クリス・ヒッチェンズ、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、ケイティ・プロクター
2019年/イギリス・フランス・ベルギー/英語/100分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/日本語字幕:石田泰子

日本公開/2019年12月13日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
提供/バップ、ロングライド
配給/ロングライド
公式サイト
© Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2019