Report

2018.10.24 16:15

『ボヘミアン・ラプソディ』クイーンの”聖地”でワールドプレミア開催

  • Fan's Voice Staff

「世界で最も売れたアーティスト」としてマイケル・ジャクソンやエアロスミスらとともに名を連ねる伝説的なロックバンド、Queen(クイーン)。日本でもスポーツシーンやドラマ、CMなどで彼らの曲を耳にしない日はありません。

『ボヘミアン・ラプソディ』は、そのカリスマ的なヴォーカルで、1991年にエイズにより、45歳という若さでこの世を去った“史上最高のエンターテイナー“フレディ・マーキュリーの半生を描く伝記映画です。

本作のワールドプレミアが、現地時間10月23日(水)夜にイギリスで開催されました。会場となったのは、20世紀最大の音楽イベント“ライヴ・エイド”が開催された “ウエンブリー・スタジアム”に隣接する“ウェンブリー・アリーナ”。

プレミア会場の広場前には『ボヘミアン・ラプソディ』スペシャル仕様のパープルカーペットが敷かれ、クイーンメンバーのブライアン・メイ、ロジャー・テイラーやラミ・マレックをはじめとする超豪華なスターたちを一目見ようと、熱狂的なファン500人を超える観客が集まりました。

17時30分を回る頃、ヴォーカルのフレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックをはじめ、グウィリム・リー(ブライアン・メイ役)、ベン・ハーディ(ロジャー・テイラー役)、ジョー・マッゼロ(ジョン・ディーコン役)ら “クイーン”を演じた4人、フレディが生涯愛した女性メアリー・オースティン役を演じたルーシー・ボイントン、EMIレコードの社長を演じたマイク・マイヤーズ、そしてスペシャルゲストとして、フレディ・マーキュリーの実妹カシュミラ・バルサラなど、豪華キャストが続々とカーペットに登場。

さらには、フレディと共に数々の伝説を作り、本作の音楽総指揮も務めた“クイーン”のバンドメンバー、ブライアン・メイ(ギター)とロジャー・テイラー(ドラム)が登場すると、彼らの登場を待ちわびた世界中のファンから大歓声が沸き上がりました。世界各国から集まった取材陣も、カーペットに登場したスターに一斉にフラッシュを浴びせかけ、一言でもコメントを取ろうと激しい取材合戦を繰り広げヒートアップ。

この熱狂ぶりに主演のラミ・マレックは「僕らはやることをやってきたと思うし、ブライアン・メイさんとロジャー・テイラーさんが来て下さったことを考えると、悪い予感はしないですね」と語り、フレディ・マーキュリーについて「確かに彼はとてもユニークなしぐさの多く、自由な人でしたが、それも彼なりの演出なんだと思います。ただその自由さを表現するのは実に大変なことでしたけどね。フレディには自由でいられることが大切だったんだと思います。そしてこの映画を観た人たちもフレディと同じように、もっと自由で開放された気持ちで色々なチャンスをつかめる気持ちになると思います」と、作品への自信をのぞかせました。

ツアーで何度も日本を訪れたことのあるロジャー・テイラーは「日本のファンは素晴らしかったね。僕たちが日本に初めて行った時からずっととても温かく迎えてくれた。日本人はビジュアル面が好きだし、僕たちとはちょっと相思相愛だったんだね。だからこそ日本で何度もツアーをやってきたんだよ(笑)」と笑顔で語り、ブライアン・メイは「コンニチハ!長年ずっとクイーンのことを信じてくれて、ドウモアリガトウ!君たちのことを愛しているよ。またもうすぐ会えることを願っているよ」とメッセージを寄せました。

クイーンが世界中を魅了する伝説のバンドとなった聖地ウェンブリーでのプレミア開催について、ロジャー・テイラーは「スタジアムでも何度か演奏したことがあるし、アリーナでも何度も演奏してきたんだ。僕たちにとってここは故郷のようなところだよ」と当時を懐かしみ、ブライアン・メイは「スピリチュアルな意味での故郷だから、僕はとても嬉しいんだ。ありがとう」と喜びを語りました。

そして日本からは、ブライアン・メイと面識があり、世界のロックシーンをけん引するミュージシャンの布袋寅泰さんが、日本を代表してワールドプレミアに特別招待されました。布袋さんは、「プレミアに参加出来て光栄です。14歳くらいに初めてクイーンの曲を聴いてから、あの独特の世界観に打ちのめされた一人で、またギタリストとしても、非常にブライアン・メイから影響を受けています。フレディ・マーキュリーが亡くなってからかなり時間が経ちましたけど、今なおイギリスのみならず世界中の人に愛されているフレディ・マーキュリーの人柄や才能に触れる大きな機会だと思いますから、映画をじっくり楽しみたいと思います」とコメント。

続けて布袋さんは「今日のドレス・コードがRock’n!だったので、ロックな衣装着てきました」と笑顔で語り、クイーンの聖地ウェンブリーついては、「ウェンブリー・アリーナはフレディの追悼コンサートに来ました。イギリスに住んでいると、どこにいってもクイーンの曲が流れていて、クイーンがローリング・ストーンズやビートルズと並んで、イギリスが誇るアーティストだと実感するんです。だから彼らの本拠地で、イギリスの人たちが映画にどういう反応をするのか、楽しみです。そして一緒に大いなる拍手を贈りたいと思います」とこれから始まるプレミア上映に期待を寄せていました。またカーペット上で、ブライアン・メイとの2年ぶりの再会も果たし、笑顔で挨拶を交わしていました。

主演のラミ・マレックらは、その後もレッドカーペットに駆けつけたファンたちと一緒にセルフィーを撮ったり、サインに応じたりと、終始笑顔を絶やさずに、たっぷり1時間近くファンサービスをし、カーペットイベントは終了しました。

その後アリーナ内にて世界で初お披露目となる待望のプレミア上映が始まり、キャスト&スタッフも同席し、ブライアン・メイが本作のためにギター演奏をした冒頭の20世紀フォックスファンファーレから場内は大盛り上がり!

上映中もファンたちはスクリーンに映し出されるフレディ・マーキュリーやクイーンの姿に熱狂し、エンドクレジットが流れ始めた時には、1万人がスタンディング・オベーションで拍手喝采となりました。

いち早く映画を観た布袋は「ミュージシャンの視点だと、下積みから成功、仲間の絆などが描かれていて自分と重なりました。これだけ長い間愛されるのはクイーンの、フレディの音楽に対する情熱、音楽の力だと思います。音楽のパワーは時を超え、影響をもたらした、その当時のオーディエンスのファッション、舞台の小道具、などプロのミュージシャンが観てニンマリするシーンもありました。役者たちの演技は見事でした」と興奮した様子で大絶賛。

終映後には製作ジム・ビーチ、グラハム・キングが登壇して、キャストを紹介。フレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックが代表して、「最高の夜、最高のチーム、最高の作品。そしてバンドメンバーとクイーンに感謝です」と述べると、マイク・マイヤーズがクイーンの2人を呼び込み、会場はより一層の熱気に包まれた。そしてブライアン・メイから「キャストの演技、この映画を誇りに思う」の言葉でプレミアの幕を閉じました。

==

『ボヘミアン・ラプソディ』(原題:Bohemian Rhapsody)

監督/ブライアン・シンガー
製作/グレアム・キング、ジム・ビーチ
音楽総指揮/ブライアン・メイ(クイーン/ギター)、ロジャー・テイラー(クイーン/ドラマー)
出演/ラミ・マレック、ジョセフ・マッゼロ、ベン・ハーディ、グウィリム・リー、ルーシー・ボイントン、マイク・マイヤーズ、アレン・リーチ
全米公開/2018年11月2日

日本公開/2018年11月9日(金) 全国ロードショー
配給/20世紀フォックス映画
© 2018 Twentieth Century Fox