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2026.03.25 17:00

『落下音』少女の“心の揺れ“を捉えた本編シーン映像が解禁!

  • Fan's Voice Staff

第78回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『落下音』の公開に先立ち、感情の境界線に立つ少女の“心の揺れ“を捉えた本編シーン映像が解禁されました。

1910年代、アルマは同じ村で、自分と同じ名を持つ幼くして死んだ少女の気配に気づく。1940年代、戦争の傷跡が残る中、エリカは片脚を失った叔父への抑えきれない欲望に気づき、自らの得体のしれない影に戸惑う。1980年代、アンゲリカは常に肌にまとわりつく“何か”の視線に怯えていた。そして現代、家族と共に移り住んだレンカは、自分の存在が消えてしまいそうな孤独感に蝕まれていく。百年の時を経て響き合う彼女たちの〈不安〉が、この北ドイツの農場を静かに覆いつくしていく──。

4つの異なる時代を生きる4人の少女たちが、同じ土地で体験する不可解な出来事を描いた、百年にわたる映像叙事詩を映し出したのは、長編2作目にして第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門入りを果たした、ドイツ出身の新鋭マーシャ・シリンスキ。

到着した映像は、アンゲリカが“世界”と“自分”への疑問を見つめる本編シーン。

シリンスキ監督は、本作のテーマとして「たとえば、なぜ身体はときに自分を引き留めるのか、あるいはなぜ自分の身体が自分を裏切る瞬間があるのか」にも関心を寄せたといい、「本作にはこんな一節があります──隠そうとしているのに、なぜ頭(顔)が紅潮して、自分の羞恥を皆に見せてしまうのか。なぜ私たちの身体はそれを可視化するようにできているのか──」とあるシーンを紹介。「この物語は、ドイツの映画ではありますが、テーマは普遍的で、どこにでも置き換え可能だと思っています」

「日常の細部は場所によって異なるでしょう。でも、個々の女性や少女の目を通して、彼女たちが周囲で起きていることをただ観察するその視点──観客が彼女たちの日々の体験へまっすぐ投げ込まれる感覚は、世界のどこでも成立しうる」「私たちが試みたのは、人が実際に感じている経験の中にある言葉のない空隙、だが、まだ言語が追いついていない領域を探り当てることです」「私は、ある時点から人は言葉や文章そのものは思い出さなくなるが、感情はなお残ると信じています。だからこそ、この映画の台詞は少ない。記憶の機能にとって、台詞は必ずしも本質的ではないからです」と語っています。

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『落下音』(英題:Sound of Falling)

監督・脚本:マーシャ・シリンスキ
出演:ハンナ・ヘクト、レア・ドリンダ、レーナ・ウルツェンドフスキー、レーニ・ガイゼラー
2025年/ドイツ/カラー/ビスタ/5.1ch/155分/字幕翻訳:吉川美奈子/PG12

日本公開:2026年4月3日(金)新宿ピカデリー ほか全国ロードショー
配給:NOROSHI ギャガ
公式サイト
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