第78回カンヌ国際映画祭(2025年)公式ラインナップが発表!
- Fan's Voice Staff
フランス現地時間5月13日(火)〜24日(土)に開催される第78回カンヌ国際映画祭の公式上映作品が、4月10日(木)、パリ・UGCモンパルナス劇場にて実施された会見にて映画祭プレジデントのイリス・ノブロックとディレクターのティエリー・フレモーにより発表されました。
コンペティション部門には、ベルギーのダルデンヌ兄弟、イランのジャファール・パナヒ、米国のリチャード・リンクレイターなどのベテランをはじめ、インディーズ界のレジェンド、ケリー・ライカート、カンヌで女優賞を受賞した『わたしは最悪。』のヨアキム・トリアー、『TITANE/チタン』でパルムドールを受賞したフランスのジュリア・デュクルノー、前作『太陽と桃の歌』がベルリン国際映画祭で金熊賞(最高賞)を受賞したスペインのカルラ・シモンなど、気鋭が顔を揃えています。
日本からは監督デビュー作『PLAN 75』が「ある視点」で上映されカメラドール特別賞を獲得した早川千絵監督の長編第2弾『ルノワール』がコンペティション部門に選出されました。

早川千絵監督『ルノワール』© 2025「RENOIR」製作委員会 / International Partners
カンヌのコンペは常連監督の比率が多いことが度々批判の対象となりますが、今年は“若返り”に大きく舵を切った印象を与えるラインナップです。
サイドバーの「ある視点」部門では、スカーレット・ヨハンソン、ハリス・ディキンソンなど人気俳優の監督デビュー作も選出され、注目されています。
日本からは早川監督に加え、カズオ・イシグロの鮮烈なデビュー作を石川慶監督、広瀬すず主演で映画化した『遠い山なみの光』が「ある視点」部門に、大ヒットゲームを二宮和也主演、川村元気監督で実写化した『8番出口』がミッドナイト・スクリーニング部門に選出されました。

石川慶監督『遠い山なみの光』©『遠い山なみの光』製作委員会
今年のカンヌには過去最多となる2,909本が応募。コンペティション部門には19本が選出され、うち6本が女性監督作となりました。映画祭開幕まであと1カ月あまりですが、まだ完成していない期待作もあり、コンペティション部門には今後2〜3本が追加される可能性があります。
コンペティション部門の審査員長はフランスの名優ジュリエット・ビノシュ。他の審査員メンバーは今後発表となります。
以下、公式ラインナップです。
オープニング作品
『Partir un jour』アメリー・ボナン監督*(アウト・オブ・コンペティション部門)
コンペティション部門
『The Phoenician Scheme』ウェス・アンダーソン
『Eddington』アリ・アスター
『Jeunes mères』ダルデンヌ兄弟
『Alpha』ジュリア・デュクルノー
『ルノワール』早川千絵
『The History of Sound』オリヴァー・ハーマナス
『La petite dernière』アフシア・エルジ
『Sirat』オリヴァー・ラクセ
『New Wave』リチャード・リンクレイター
『Two Prosecutors』セルゲイ・ロズニツァ
『Fuori』マリオ・マルトーネ
『OAgente Secreto (The Secret Agent)』クレベール・メンドンサ・フィリオ
『Dossier 137』ドミニク・モル
『Un Simple Accident』ジャファール・パナヒ
『The Mastermind』ケリー・ライカート
『Aigles of the Republic』タリク・サレー
『Sound of Falling』マシャ・シリンスキー
『Romería』カルラ・シモン
『Sentimental Value』ヨアキム・トリアー
「ある視点」部門
『La misteriosa mirada del flamenco (The Mysterious Gaze of the Flamingo)』ディエゴ・セスペデス*
『Météors』ユベール・シャルエル
『My Father’s Shadow』アキノラ・デイヴィス・ジュニア*
『L’inconnu de la Grande Arche』ステファン・ドゥムスティエ
『Urchin』ハリス・ディキンソン*
『Homebound』ニーラジ・ガイワン
『遠い山なみの光』石川慶
『Eleanor the Great』スカーレット・ヨハンソン*
『Karavan』Zuzana Kirchnerova*
『Pillion』ハリー・ライトン*
『Aisha Can’t Fly Away』モラド・モスタファ*
『Once Upon a Time in Gaza』アラブ&タルザン・ナサール
『The Plague』チャーリー・ポリンジャー*
『Promised Sky』エリーゲ・セヒリー
『Le città di pianura (The Last One for the Road)』フランチェスコ・ソッサイ
『Testa o croce? (Heads or Tails?)』マッテオ・ゾッピス、アレッシオ・リーゴ・デ・リーギ
アウト・オブ・コンペティション部門
『Colours of Time』セドリック・クラピッシュ
『La Femme La Plus Riche Du Monde』ティエリー・クリファ
『Highest 2 Lowest』スパイク・リー
『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』クリストファー・マッカリー
『Vie privée』レベッカ・ズロトヴスキ
ミッドナイト・スクリーニング部門
『Dalloway』ヤン・ゴズラン
『8番出口』川村元気
『Feng Lin Huo Shan (Sons of the Neon Night)』ジュノ・マック
カンヌプレミア部門
『Amrum』ファティ・アキン
『Splitsville』マイケル・アンジェロ・コヴィーノ
『La ola (The Wave)』セバスティアン・レリオ
『Connemara』アレックス・ルッツ
『Orwell : 2+2=5』ラウル・ペック
『Das Verschwinden Des Josef Mengele (The Disappearance of Josef Mengele)』キリル・セレブレニコフ
スペシャル・スクリーニング部門
『Bono: Stories of Surrender』アンドリュー・ドミニク
『Tell Her That I Love Her』ロマーヌ・ボーランジェ
『A Magnificent Life』シルヴァン・ショメ
*=初監督作品