『ゴッドランド/GODLAND』新場面写真8点&監督コメントが解禁!
- Fan's Voice Staff
第96回アカデミー賞国際長編映画賞のアイスランド代表作品に選出された北欧発の人間ドラマ『ゴッドランド/GODLAND』の新場面写真8点が解禁されました。
19世紀後半、植民地アイスランドへ布教の旅に出た、若きデンマーク人の牧師ルーカス。任務は、辺境の村に教会を建てること。ところが、アイスランドの浜辺から馬に乗り、陸路ではるか遠い目的地をめざす旅は、想像を絶する厳しさに。アイスランド人の年老いたガイドのラグナルはデンマーク嫌いで対立し、予期せぬアクシデントにも見舞われるルーカス。やがて狂気の淵に落ち、瀕死の状態で村にたどり着きますが──。
監督・脚本を手掛けたのは、アイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソン。日本ではトーキョーノーザンライツフェスティバルで紹介された『ウィンター・ブラザーズ』(17年)、『ホワイト、ホワイト・デイ』(19年)で国際的に高く評価されてきた、注目のフィルムメーカーです。
アイスランドで生まれ育った後、デンマークに長く住み“2つの全く異なる国によって分断されてきた”という監督。今作では両国を対峙させ、文明と自然の対立、コミュニケーションの断絶による異文化との衝突、支配や信仰など、現代にも通じる普遍的な主題をあぶり出しました。
その製作の苦労と裏話を、パルマソン監督は次のように語っています。「アイスランドは第二次世界大戦までデンマークの統治下にありました。そこには多くの歴史があります。ただ、そのことが映画で探求されるのを私は見たことがありませんでした。デンマークとアイスランドの歴史だけでなく、人々の間のミスコミュニケーションなど、この2つの国を対峙させたときに、それらがどのように姿を現すのか、探りたかったのです」
撮影には2年が費やされ、広大な荒野、轟音と共に流れ落ちる滝、氷河に閉ざされた湖など、神話の世界のような風景や自然の驚異を映し出しています。「脚本は、私が住んでいる地域、アイスランドの南東海岸周辺を念頭に置いて書かれています。この映画の最初の撮影は、毎年冬に氷の中でマスを釣る場所でした。氷河の季節の映像は、夏の終わりにキノコ狩りをする場所で2年以上かけて撮影しました。ほとんどのロケ地は私が何度も訪れている場所です。なかには、車で行くことが不可能な場所もありました。そこでは、すべての機材を自分たちで運び、馬だけで移動しなければいけませんでした。この過程があったからこそ、この辺りの風景をとてもリアルに描くことができたと思います。製作は、とても挑戦的な映画でした。肉体的には大変だったし(主人公ルーカスを演じた)エリオット・クロセット・ホーヴは12キロも減量し、本当に真剣でした」
第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門での上映を皮切りに、32の映画祭で40部門ノミネート、18部門受賞を達成。各国でロングランヒットを記録し、第96回アカデミー賞国際長編映画賞のアイスランド代表作品としてショートリストに選出。第39回インディペンデント・スピリット賞の外国映画賞にノミネートされたほか、IndieWireの選ぶ2023年のベストムービートップ25、英ガーディアン紙が選ぶ2023年の映画第6位にランクインを果たしています。
各国の気鋭監督からも絶賛されており、『ライトハウス』(19年)のロバート・エガースは「大好きな映画。撮影監督マリア・フォン・ハウスヴォルフによる撮影は本当に素晴らしく、アイスランドの盟友イングヴァール・E・シーグルズソンの演技はいつものように驚異的。時に残忍で、時に優しい描写に、まるで催眠術にかけられたかのように魅了された」とコメント。
『異人たち』(23年)の公開が控えるアンドリュー・ヘイや、『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』(17年)『グリーンナイト』(21年)のデヴィッド・ロウリー、『彷徨える河』(15年)で知られるシロ・ゲーラらも本作をお気に入りだと公言しています。
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『ゴッドランド/GODLAND』(英題:Godland)
監督・脚本:フリーヌル・パルマソン
出演:エリオット・クロセット・ホーヴ、イングヴァール・シーグルソン、ヴィクトリア・カルメン・ゾンネ ほか
2022年/デンマーク、アイスランド、フランス、スウェーデン/デンマーク語、アイスランド語/1.33:1/5.1ch/143分/日本語字幕:古田由紀子
日本公開:2024年3月30日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
配給:セテラ・インターナショナル
後援:駐日アイスランド大使館
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