アンドレア・ライズボローの主演女優賞“サプライズ”ノミネートに見る、アカデミー賞レースの裏側
- Itsuko Hirai
LA現地時間1月24日の朝5時30分に発表された第95回アカデミー賞ノミネーションで、オスカーウォッチャーやハリウッドインサイダーが飛びつく最高のサプライズが登場した。下馬評でほとんど注目を集めず、通常のオスカーキャンペーンも行っていなかったインディペンデント映画『To Leslie』(22年)のアンドレア・ライズボローの土壇場での躍進、そして主要部門の一つである主演女優賞へのノミネート入りである。
興行収入350万円のインディペンデント映画が主演女優賞ノミネート
この“アンドレア・ライズボローの奇跡”もしくは“ハリウッド社交クラブの復活”は、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が、「今年の候補者をめぐるキャンペーンについて、規定違反やデジタルメディア時代における規定変更の是非を問う審議を行う」と公式発表するまでの事態に発展。この“事件”はアカデミー賞だけでなく、この数年間映画業界を惑わせるさまざまな問題を含んでいる。
英国出身のアンドレア・ライズボローは、舞台やテレビドラマで活躍した後に、『わたしを離さないで』(10年)やトム・クルーズ主演の『オブリビオン』(13年)に出演、第87回アカデミー賞作品賞受賞の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14年)、そして近年では『アムステルダム』(22年)に出演している。と言っても、誰もがその顔と名を知るスター俳優というよりは、演技派として知られていた。『To Leslie』も昨年のSXSWでのプレミア後、10月にわずか2館で北米公開されたのみの“超”がつくインディペンデント作品で、目立った注目は集めなかった。現在までの興行成績は2万7,000ドル弱(約351万円/1ドル=130円、Box Office Mojo調べ)で、今年のアカデミー賞の主要部門にノミネートされた中で最も小さな映画である。この奇跡のようなノミネート劇には、興味深い裏話がたくさんある。
ハリウッドスターたちが主導する謎のキャンペーン
アカデミー賞のノミネーション投票が開始された1月12日、The Hollywood Reporter誌が「ジェニファー・アニストン、サラ・ポールソン、シャーリーズ・セロンなどのスターが『To Leslie』のアンドレア・ライズボローを支持する理由」という記事を出し、この小さな映画をハリウッドの“Aリスト”スターたちがSNSで絶賛し、仲間を集めた試写会を自宅などで開催していると報道した。その小さな輪には、記事タイトルにあるスター以外にも、エドワード・ノートン、グウィネス・パルトロウ、コートニー・コックス、ジェーン・フォンダ、スーザン・サランドン、ズーイー・デシャネル、ミラ・ソルヴィノ、ミニー・ドライヴァー、ロザンナ・アークエット、デブラ・ウィンガー、パトリシア・クラークソン、ハワード・スターン……と、錚々たる名前が並ぶ。この記事では、ライズボローがテキサス州のアルコール中毒症に冒されたシングルマザーを演じた『To Leslie』がいかに優れた小品であるかを熱弁しているが、そもそもなぜこのような賞賛記事が突然出てきたのだろうか?
一方で、同誌の元編集長で、弁護士でもあるマシュー・ベローニは、1月15日付の自身のメールニュースで「アカデミー賞の不祥事と謎のキャンペーン」と題し、昨年7月にAMPAS会長に就任した初のアジア系女性プロデューサーのジャネット・ヤンに対し、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の主演女優ミシェル・ヨーを讃えるSNS投稿を控えるようにとの申し伝えがあったとの噂話を掲載した。ジャネット・ヤンはスティーヴン・スピルバーグの『太陽の帝国』(87年)のアシスタントプロデューサーとして映画業界に入り、『ジョイ・ラック・クラブ』(93年)のプロデューサーなどを務めている。このネタは軽い導入部で、「謎のキャンペーン」の部分にスクープを匂わせていた。
そしてベローニは、口コミで作品が広まるのはハリウッドではよくあることだが、“誰も観ていない、タイトルすら知らない”『To Leslie』が突如ホットな作品としてハリウッドインサイダーの間を駆け巡ったのは、ライズボローのエージェントのCAA(ハリウッド3大エージェント会社のひとつで、最大規模)か、強力なコネを持つマネージャーが仕掛けているのではないかと囁かれている、とメールニュースの記事を締めくくっている。
ちなみにライズボローは、昨年11月22日に発表されたフィルム・インディペンデント・スピリット賞の主演俳優賞に、ケイト・ブランシェットやミシェル・ヨーと共にノミネートされている。
ベローニは続いて、1月19日のメールニュースのコラム欄に、「アンドレア・ライズボローのオスカーキャンペーンの謎という記事を書いたところ、業界内通者からこのようなヒントを得た」として、『To Leslie』のマイケル・モリス監督(ドラマシリーズ『ベター・コール・ソウル』や『13の理由』のエピソード監督を務めている)の妻で女優のマリー・マコーミックが、ハリウッドのあらゆる知人にコンタクトを取り、映画を観るようプロモーションしていたと暴いた。マコーミックとライズボローのマネージャーのジェイソン・ワインバーグ、そしてマコーミックが個人的に仲の良い著名ラジオパーソナリティのハワード・スターンが中心となり、クリスマス休暇から年末年始を使って多くのスターに働きかけたのだそうだ。
投票者への試写用に、アカデミー賞のポータルサイトに2万ドルを支払って作品をアップロードしても、ほとんど注目されない。だが『To Leslie』の監督と女優の妻にはたくさんの映画業界の友人がいる。さらにワインバーグは、昨年の第94回アカデミー賞で主演女優賞にサプライズノミネートを果たしたペネロペ・クルス、HBO の『Hacks』でエミー賞に2年連続ノミネートされているジーン・スマート、ほかエディ・レッドメイン、ジェーン・フォンダ、ローラ・ダーン、オリヴィア・ワイルド、ナオミ・ワッツといったクライアントを抱える敏腕マネージャーだ。そしてマリー・マコーミックが片っ端から電話をかけはじめると、ハワード・スターンが番組で言及し、彼女の友人がSNSに投稿をし始めるという草の根運動が広がっていった。
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
Don’t miss ‘To Leslie’ a small film with a giant heart, directed by Michael Morris with an unforgettable performance by @andreariseborough. What a gem! Bravo @filmbymichaelmorris! and @AndreaRiseborough #ToLeslie 👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽👏🏽 pic.twitter.com/99P3dvsliI
— Mia Farrow🇺🇦 (@MiaFarrow) January 8, 2023
巨額予算をかけたキャンペーンでもオスカーを獲れない皮肉
ノミネーション発表直後、ベローニはポッドキャストで、オスカーキャンペーンに詳しいPRエージェントのダニー・ワインシュタインに独占インタビューを行っている。彼女は過去にフォーカス・フィーチャーズの『ダウントン・アビー』(19年)や『プロミシング・ヤング・ウーマン』(20年)、『ベルファスト』(21年)などのオスカーキャンペーンを指揮し、現在は、ケヴィン・コスナーのドラマシリーズ『イエローストーン』(18年〜)などのPRを担当している。
ポッドキャストの中で、ダニー・ワインスタインはこう語る。「(Netflixや大手スタジオのように)潤沢なキャンペーン予算があるのは素晴らしいことですが、いくら予算をかけても賞が手に入らない皮肉な状況を見てきました。広告はタイトルを周知し、観客に映画を観たいと思わせるきっかけに過ぎません。有権者のもとにはたくさんの試写用DVDが届けられ、日常でもストリーミングサービスにはたくさんの選択肢があります。そんなとき、実際の知り合いや大好きな友人が『気に入っている作品だ』と紹介してくれたら、観ようという気になりますよね。草の根運動は、政治キャンペーンのようにとても重要なのです。特に俳優支部は、アカデミーの中でも大きな組織なので、俳優が薦める映画というストーリーは有効です。俳優支部は多様化し、世界に拡張しています。彼らに訴えかけるには、偉大なる俳優の先輩たちがSNSで紹介すれば響くでしょう」「俳優支部の中の、キーパーソンは誰か。幸いなことに、アンドレア・ライズボローはアカデミー賞投票者の中でも最大の俳優支部のキーパーソンを見つけることができたのです」「この映画でのアンドレアの演技は大変心を打つものでした。本物だったからこそ、この草の根運動が実を結んだのです」
ライズボローと友人たちによる手作りのキャンペーンは、ダニー・ワインシュタインのように、スタジオから高額で雇われるキャンペーン・マネージャーの仕事を奪いかねない。街中のビルボード広告や業界誌の表紙、ウェブ上での大量のバナー広告がなくともノミネートが可能だと証明してしまった。
アカデミー賞の特殊な票集計システム
アカデミー賞各部門のノミネーションは、少し変わった算出方法をとっている。2023年1月6日現在、92カ国約9,579名のAMPAS(映画芸術科学アカデミー)会員が、それぞれの支部に分かれて投票し決定する。演技部門は、1,300人以上の会員を擁する圧倒的に大きな支部によって選出される。アカデミー賞の公式YouTubeでわかりやすく説明されている。
2017年のPeople誌の記事に、ノミネーション決定における選好投票システムについての詳しい解説がある。投票者は1位から5位まで順位をつけて投票(作品賞のみ10位まで)。投票締切後、投票用紙は第1位に書かれた名前ごとに束ねられる一方で、各部門で“マジックナンバー”と呼ばれる分岐点が算出される。マジックナンバーは、有効投票数を候補者+1の数で割り、小数点以下を切り上げたもの。例えば、主演女優賞の有効投票数が1,000票、候補枠が5人だった場合、1,000票を6(候補者5人+1)で割ると、166.66…となる。よって、マジックナンバーは167となる。この例ではまず、167票を獲得するとノミネーションが確定し、その候補を1位に選んだ投票用紙は、傍らに置かれる。一方で、“1位”の票が最も少なかった候補者は脱落。脱落分の票はそれぞれで“2位”とされた候補者に割り当てられ、同じ作業を繰り返し5名を決定する。
本選の作品賞決定の際には、マジックナンバーは有効投票数の50%となり、“1位票”が最も少なかった作品が除外され、その分の票は2位に選ばれた作品に加算されていく。この集計を何度も繰り返し、最終的に1本の作品の得票数が50%を超えると、受賞が決定する。つまり、1位での得票率が50%により近いか、下位に選ばれた票がより少ないかが、受賞決定の鍵となる。他の映画賞、例えばゴールデングローブ賞の投票システムは、アカデミー賞で採用されている選好投票ではなく、各部門の5人の候補者を1~5の尺度で順位付けする多数決方式。5位が同数だった場合のみ、タイブレーカーとして選好投票方式を採用している。
この選好投票だと、各部門で多くの“1位票”を集める強い候補がいる場合には、例えば1,000名による投票で、最終的な得票数が100票以下でも5位に入ることができる計算になるという。反対に、拮抗している場合はより多くの票が必要になる。『To Leslie』のアンドレア・ライズボローの奇跡は、この投票システムを知り尽くし、前哨戦や下馬評における主演女優賞候補が『TAR/ター』のケイト・ブランシェットと『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨーに集中していることに勝機を見出したのだろう。俳優部門に多くの友人・知人・賛同者がいるライズボローは、彼らの1位指名を一定数取れば5枠の中に入れるのだ。
「218人がライズボローに1位投票すれば主演女優賞にノミネートされます」
アカデミー賞候補のキャンペーンには、厳格な規則がある。送付メールの回数、試写回数、ノミネーション発表以降の飲食を伴うレセプションの禁止、関係者による特定候補への投票を推奨する発言やSNS投稿は禁止されている。ベローニは自身の記事の中で、女優のフランシス・フィッシャーの投稿を例に挙げている。
『タイタニック』などに出演したイギリス出身のフィッシャーはThe Hollywood Reporter誌の記事を切り取り、「俳優支部に属する1,302人中218人がアンドレア・ライズボローを1位に投票すれば、主演女優賞にノミネートされます。ヴィオラ、ミシェル、ダニエル、ケイトの候補入りは確定したようなので、『To Leslie』を観て彼女の素晴らしい演技を賞賛する輪に加わってください」と、投票期間中の1月14日にインスタグラムに投稿した。218票は、1,302人全員が投票すると仮定した場合の、主演女優賞のマジックナンバーだ。ベローニが1月15日のニュースでジャネット・ヤン会長のSNS投稿について触れていたのは、この伏線だった。
アカデミー賞のキャンペーン規則には、「当該作品の直接的関係者による競合作品を名指しした公的コミュニケーションは明示的に禁止されている」「違反した場合は、初回違反は1年間の会員資格停止、複数回の場合は除名となる」とある。AMPAS会長とフィッシャーは立場が異なり、フィッシャーは『To Leslie』の直接的関係者ではないのでこの規定には当てはまらない。フィッシャーは投稿内で他候補のファーストネームのみを記すことで、厳密に個人を特定することは避けているが、結果的に黒人のヴィオラ・デイヴィスとダニエル・デッドワイラーがノミネートを逃し、白人のミシェル・ウィリアムズとキューバ出身のアナ・デ・アルマスが候補入りしたことが大きな誤算となった。
デッドワイラーは『Till』で、1955年にミシシッピ州で14歳の黒人少年エメット・ティルが惨殺された事件の真相究明を求め、人種差別によるヘイトクライム、司法の機能不全を訴えた母親役を演じている。この運動により、2022年3月に人種差別によるリンチを連邦法で憎悪犯罪と定める「エメット・ティル反リンチ法」が制定された。『Till』を監督したシノニエ・チュクウは、1月24日のノミネーション発表後にインスタグラムにこう投稿している。
この投稿をInstagramで見る
「私たちは、白人の地位を守り、黒人女性に対する臆面もないミソジニーを存続させるような世界に暮らし、そんな業界で仕事をしています。それでも。人生における最大の教訓に、常に感謝しています。どんな挑戦や障害が生じようとも、常に自分自身の喜びを培う力を持ち、この喜びが私の最大の抵抗力になり続けるのです」
チュクウ監督はミソジニー(misogyny) と書き表しているが、最近は黒人女性蔑視を表すミソジノワール(misogynoir)という新語が登場している。「この問題はまさにハリウッドのミソジノワールを表面化させた」と指摘するメディアもある(①、②、③)。
『To Leslie』はカナダの小さな配給会社Momentum Picturesが10月に北米2館で公開し、約27,000ドルの興行成績をあげたが、ノミネーションを受け、1月27日より再度劇場公開された。パンデミック以降、『To Leslie』のような大人の観客向けのインディペンデント作品の興行成績は惨敗していて、その原因究明と打開策が映画会社の急務になっている。一方、主演女優賞候補に挙がっていた『The Woman King』はソニー・ピクチャーズ、『Till』はOrion Pictures/United Artists配給で米国内はMGM/アマゾン、海外はワーナー・ブラザース映画が配給権を持つ、どちらもメジャースタジオ作品だ。
2015年のアカデミー賞演技部門候補者20名が全て白人俳優で占められた際に始まった#OscarSoWhite運動以降、投票権を持つアカデミー会員を世界中に増やし包摂性を高めた結果、今年の演技賞候補者は20名中16名が初ノミネート、アジア系俳優が4名ノミネートされる結果となった。その一方で、ハリウッドに多くのコネがある白人女優が、予想されていた有色人種候補よりも多くの票を獲得した。または、小さな配給会社によるインディペンデント映画が、潤沢なキャンペーン予算を持つスタジオ作品に打ち勝った結果とも言える。ここ数年のエンタテインメント業界を悩ませるいくつかの問題を含んでいるのが、この「ライズボローの奇跡もしくはハリウッド社交クラブの復活」なのだ。
1月31日に開催されたAMPASの理事会において、ライズボローのノミネーションに関する一連のキャンペーンについて40分ほど議論が交わされ、当人のノミネーションは取り消さず、疑念が見受けられたSNS運用について今後さらに個別に調査する、という結論に達したという。
Congratulations to Cate Blanchette on her BEST ACTRESS WIN for her performance in @tarmovie #criticschoice #criticschoiceawards #cateblanchett #tarmovie #bestactress
📸 Getty for Critics Choice pic.twitter.com/PmXAvxd1DL— Critics Choice Awards (@CriticsChoice) January 16, 2023
『To Leslie』とアンドレア・ライズボローの奇跡は、来年以降の賞レースキャンペーンを変えてしまうだろうか?対人コミュニケーションが極限まで失われたパンデミックの3年間を経て、ハリウッド社交クラブは見事復活した。ケイト・ブランシェットは1月15日の放送映画批評家協会賞の主演女優賞受賞スピーチで、候補仲間のミシェル・ヨー、ミシェル・ウィリアムズ、マーゴット・ロビー、ヴィオラ・デイヴィス、ダニエル・デッドワイラーの名前とともに、ノミネートされていないアンドレア・ライズボロー、『別れる決心』のタン・ウェイ、『L’immensità』のペネロペ・クルスらの名前を挙げて、「テレビや映画、広告、タンポンのCMに出ている全ての女優たちが素晴らしい仕事をしている」「(授賞式で頂点を決める)家父長制のピラミッドのような、こんなクソみたいな構造を変えたい。競馬のテレビ中継みたいな(賞)レースなんてやめてしまいましょう」と高らかに言い放った。
ブランシェットのこのスピーチは、ライズボローに言及した部分だけ切り取られ支持サークルの一員のように報道されているが、彼女はアカデミー賞ノミネーション発表の1週間前に、今回の問題の本質的な部分に切り込んでいたのではないだろうかと思わざるを得ない。
2月13日に行われた、今年のアカデミー賞候補者全員を招待したノミニーランチョンにアンドレア・ライズボローとアナ・デ・アルマスの姿はなく、欠席の理由は公表されていない。一方、The Hollowood Reporter誌の最新号では渦中のアンドレア・ライズボローが独占インタビューに応じ、「私だけでなく他の人々にとっても、このノミネーションが意味することを理解しようとしているところです。このような対話が行われるのは理にかなっているだけでなく、必然だったのでしょう。映画業界は忌まわしいほど、機会平等と言える場所ではありません」と語っている。
Andrea Riseborough’s wild ride.
A sit-down with the #Oscars most talked about surprise: “It not only makes sense that this conversation would be sparked, but it is necessary” https://t.co/xcGkGPE7D7 pic.twitter.com/zpKe8EmzCj
— The Hollywood Reporter (@THR) February 15, 2023
第95回アカデミー賞本選の投票期間は3月2日から7日。それまでの間、ハリウッド社交クラブ、そしてデジタル化社会のコミュニケーションではどんな草の根運動が行われるのだろうか。