2021年ベネチア国際映画祭 ラインナップが発表!
- Fan's Voice Staff
第78回ベネチア国際映画祭(9月1日〜9月11日)のラインナップが、現地時間7月26日(月)に開催された記者会見にて映画祭ディレクターのアルベルト・バルベーラ氏より発表されました。
近年、映画賞レースの起点として存在感を増しているベネチア国際映画祭ですが、今年もアート映画からハリウッド大作まで充実したラインナップとなりました。コンペティション部門は、オープニング作品として事前に発表されていたようにスペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督の『Madres Paralelas』を含む、計21本が選出されました。
俳優マギー・ジレンホールの監督作『The Lost Daughter』、ベネディクト・カンバーバッチ&キルスティン・ダンストが出演するジェーン・カンピオン監督の『The Power of The Dog』、オスカー・アイザック主演のポール・シュレイダー監督作『The Card Counter』、チリ人監督パブロ・ララインによるクリステン・スチュワートを主演に迎えたダイアナ妃の伝記映画『Spencer』など、華やかなラインナップとなりました。
イタリアからは、『グレート・ビューティ/追憶のローマ』で第86回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した重鎮パオロ・ソレンティーノの新作『È Stata La Mano Di Dio』も選出されています。
アウト・オブ・コンペティション部門(招待作品)では、伝説の小説をティモシー・シャラメ主演で映画化したドゥニ・ヴィルヌーヴのSF大作『DUNE/デューン 砂の惑星』や、リドリー・スコット監督による14世紀のフランスを舞台にした時代劇『The Last Duel』、注目の若手女優アニャ・テイラー=ジョイを主演に迎えたエドガー・ライト監督のサイコホラー『ラストナイト・イン・ソーホー』など話題作が上映される予定です。
日本からは、湯浅政明監督のアニメ映画『犬王』がサイドバーのオリゾンティ部門に選出されました。古川日出男の「平家物語 犬王の巻」を原作に、能楽師・犬王と盲目の琵琶法師・友魚の友情を描くミュージカルアニメです。熱狂的な日本アニメファンの多いイタリアで、湯浅監督初の新作がどのように受け入れらるのか、期待されます。
コンペティション部門の審査員団は、審査員長のポン・ジュノ(韓国/監督)を含む、サヴェリオ・コスタンツォ(イタリア/監督・脚本家) 、ヴィルジニー・エフィラ(ベルギー・フランス/俳優)、シンシア・エリヴォ(英国/俳優・シンガーソングライター)、サラ・ガドン(カナダ/俳優・プロデューサー)、アレクサンダー・ナナウ(ルーマニア/監督)、クロエ・ジャオ(中国/監督・脚本家・エディター・プロデューサー)。こちらも豪華なメンバーです。
以下、各部門に選出された作品リストです。
コンペティション部門
『Madres Paralelas』ペドロ・アルモドバル監督(スペイン)
『Mona Lisa and the Blood Moon』アナ・リリ・アミリプール(アメリカ)
『Un Autre Monde』ステファヌ・ブリゼ(フランス)
『The Power of The Dog』ジェーン・カンピオン(ニュージーランド、オーストラリア)
『America Latina』ディンノチェンツォ兄弟(イタリア、フランス)
『L’Événement』オードレイ・ディヴァン(フランス)
『Competencia Oficial』ガストン・ドゥプラット(スペイン、アルゼンチン)
『Il Buco』ミケランジェロ・フランマルティーノ(イタリア、フランス、ドイツ)
『Sundown』ミシェル・フランコ(メキシコ、フランス、スウェーデン)
『Illusions Perdues』グザヴィエ・ジャノリ(フランス)
『The Lost Daughter』マギー・ジレンホール(ギリシャ、アメリカ、イギリス、イスラエル)
『Spencer』パブロ・ラライン(ドイツ、イギリス)
『Freaks Out』ガブリエーレ・マイネッティ(イタリア、ベルギー)
『Qui Rido Io』マリオ・マルトーネ(イタリア、スペイン)
『On The Job: The Missing 8』エリック・マッティ(フィリピン)
『Żeby Nie Było Śladów (Leave No Traces)』ヤン・P・マトゥシンスキ(ポーランド、フランス、チェコ)
『Kapitan Volkonogov Bezhal (Captain Volkonogov Escaped)』ナタリア・メルクロワ(ロシア、エストニア、フランス)
『The Card Counter』ポール・シュレイダー(アメリカ、イギリス、中国)
『È Stata La Mano Di Dio』パオロ・ソレンティーノ(イタリア)
『Vidblysk (Reflection)』ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ(ウクライナ)
『La Caja』ロレンソ・ビガス(メキシコ、アメリカ)
アウト・オブ・コンペティション部門
フィクション
『Il Bambino Nascosto』ロベルト・アンド
『Les Choses Humaines』イヴァン・アタル
『Ariaferma』レオナルド・ディ・コスタンツォ
『ハロウィン KILLS』デヴィッド・ゴードン・グリーン
『La Scuola Cattolica』ステファノ・モルディーニ
『Old Henry』ポッツィ・ポンチローリ
『The Last Duel』リドリー・スコット
『DUNE/デューン 砂の惑星』ドゥニ・ヴィルヌーヴ
『ラストナイト・イン・ソーホー』エドガー・ライト
ノンフィクション
『Life of Crime 1984-2020』Jon Alpert
『Tranchées』Loup Bureau
『Viaggio Nel Crepuscolo』Augusto Contento
『Republic of Silence』Diana El Jeiroudi(ドイツ、フランス、シリア、カタール)
『Hallelujah: Leonard Cohen, A Journey, A Song』Daniel Geller, Dayna Goldfine(アメリカ)
『Deandré#Deandré. Storia Di Un Impiegato』Roberta Lena(イタリア)
『Django & Django』Luca Rea(イタリア)
『Ezio Bosso. Le Cose Che Restano』Giorgio Verdelli(イタリア)
シリーズ
『Scenes From A Marriage (Episodes 1-5)』Hagai Levi(アメリカ)
短編
『Plastic Semiotic』Radu Jude(ルーマニア)
『Liang Ye Bu Neng Liu (The Night)』Tsai Ming-liang(台湾)
『Sad Film』Vasili(ミャンマー、オランダ)
オリゾンティ部門
『Atlantide』Yuri Ancarani
『Miracol』Bogdan George Apetri
『Piligrimai』Laurynas Bareisa
『Il Paradiso del Pavone』Laura Bispuri
『Pu Bu (The Falls)』Mong-hong Chung
『El Hoyo en la Cerca』Joaquin Alejandro del Paso Puente
『Amira』Mohamed Diab
『À Plein Temps』Eric Gravel
『Cenzorka (107 Mothers)』Peter Kerekes
『Vera Andrron Detin (Vera Dreams of The Sea)』Kaltrina Krasniqi
『Les Promesses』Thomas Kruithof
『Bodeng Sar (White Building)』Kavich Neang
『Wela (Anatomy Of Time)』Jakrawal Nilthamrong
『El Otro Tom』Rodrigo Plá
『El Gran Movimiento』Kiro Russo
『Once Upon A Time In Calcutta』Aditya Vikram Sengupta
『Nosorih (Rhino)』Oleh Sentsov
『True Things』Harry Wootliff
『犬王』湯浅政明
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第78回ヴェネチア国際映画祭
会期/2021年9月1日(水)〜9月11日(土)
開催地/イタリア・ヴェネチア
フェスティバル・ディレクター/アルベルト・バルベーラ
© La Biennale di Venezia – Foto ASAC.