News

2021.06.02 6:00

ヨハン・ヨハンソン監督『最後にして最初の人類』日本版ポスター&新場面写真が解禁!著名人11名より推薦コメント到着!

  • Fan's Voice Staff

作曲家ヨハン・ヨハンソンの初⻑編監督作品であり遺作となった映画 『最後にして最初の人類』の日本版ポスターと新場面写真7点が解禁!小島秀夫、冲方丁、ヤマザキマリら著名人11名より推薦コメントが到着しました。

アイスランド出身のヨハン・ヨハンソン(1969~2018)は、クラシックと電子音を融合させた音楽スタイルで知られ、映画をはじめ舞台・コンテンポラリーダンスなど幅広いジャンルで活躍した作曲家。中でも映画音楽での活躍はめざましく、アカデミー賞(主演男優賞)に輝いた『博士と彼女のセオリー』(14年/ジェームズ・マーシュ監督)でゴールデングローブ賞作曲賞を受賞、大ヒットした『メッセージ』(16年/ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)でも同賞にノミネートされました。

ところが、キャリア絶頂期にあった2018年2月9日にわずか48歳で急死。早すぎる逝去に、シガー・ロス、マックス・リヒターなど世界中のアーティストたちが数多くの追悼コメントを寄せました。生前に親交のあった音楽家の坂本龍一も「これから何度も共に音楽を作ることになるだろうと思っていました。そんな彼が何も言わずに突然去ってしまい、ぼくを含めて残された者はただ呆然としています」と追悼文を寄せました。

『最後にして最初の人類』は、ヨハンソンが監督した16mmフィルムの映像をスクリーンに投影し、ティルダ・スウィントンが朗読を加え、ヨハンソンによるスコアをオーケストラが生演奏するというシネマ・コンサートの形式で生上演されていたものがベースとなっています。

これをヨハンソンが亡くなった後、16mmフィルムの撮影監督を務めたシュトゥルラ・ブラント・グロヴレンを中心とした参加スタッフが、ヨハンソンが目指したアーティスティックなビジョンを損なうことのないよう、1本の長編映画として構成。死後2年を経て、ヨハンソンの“最後にして最初の長編監督作品”は映画として蘇り、2020年2月のベルリン国際映画祭でワールドプレミア上映されました。

原作は、英国の哲学者で作家オラフ・ステープルドンの「最後にして最初の人類」(1930/邦訳は絶版)。20世紀を代表するSF作家の一人であるアーサー・C・クラークにも大きな影響を与えたといわれるSF小説の金字塔です。20億年先の未来に生きる人類第18世代のひとりが、20世紀に生きる第1世代の私たちにテレパシーで語りかけてくる内容は、期せずしてヨハンソンの出世作である『メッセージ』の世界観とも響き合うものとなっています。

以下、本作を鑑賞した著名人からの推薦コメントです(敬称略/順不同)。

小島秀夫(ゲームクリエイター)
静かに唸るヨハン・ヨハンソンの“音”に、
20億年先の未来から届くティルダ・スウィントンの“メッセージ”が重なる。
観客は幾何学的な記念碑(モニュメント)をただ仰ぎ観る。
いつの間にか、それらは“モノリス”へと変わり、宇宙と終焉への畏怖に繋がる。
これは亡きヨハン・ヨハンソンが奏でる最後にして最初の「2001年宇宙の旅」なのだ。
死は終わりではない。

冲方丁(作家) 
20億年後の未来という超越的なこの体験は、
まさに数万年前、原始の人類が宇宙を理解せんとしたときの追体験でもある。
即ち本作は、人類の知の始まりと終わりとを同時に体験させ、
真に世界へ耳を澄ませるための装置なのだ。

ヤマザキマリ(漫画家・随筆家)
ステープルドンが残した未来の人類からの警告は、
ヨハン・ヨハンソンの途方も無い音と映像によって壮大な抒情詩となった。
我々はこの作品を通じて、自分たちの中に潜む重要な感受性を呼び覚ますことになるだろう。

小田香(映画作家)
サラエボで映画を学んでいた頃にスポメニックをいくつか訪れたことがある。
重厚で硬質なそれらは土地のもつリニアな時空間に属さず、イモータルであるかの如く圧倒的に異なっていた。
20億年先の子孫たちが送ってきたメッセージは、虚無への誘惑になりえると同時に、
瞬きの中に生まれる悦びを思い出させる。(一部抜粋)

真鍋大度(アーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ)
最初から最後まで、終始一貫無駄も隙もなく、荘厳かつ美しい音と映像で鑑賞者の姿勢を試してくる。
もしもあなたがクリエイターだったら、この作品を鑑賞して背筋が伸びる思いをするだろう。

ermhoi(Black Boboi,millennium parade)
想像した事もない神聖な生物を見たかのような、畏怖と歓喜。
あのなんとも神秘的で奇妙な音楽と映像、そして言葉の世界に完全に取り込まれた私の体は次第に鉛のように重くなり、沈まないように必死であった。
一世一代の貴重な体験。

前島秀国(サウンド&ヴィジュアル・ライター)
ヨハン・ヨハンソンは『最後にして最初の人類』に
自らの生涯を重ね合わせることで作品世界と完全に一体化し
「人間というこの束の間の音楽を美しく」奏でたアーティストとして
永遠に記憶されるだろう

五十嵐太郎(建築史家)
有名なSF映画のある構築物を連想させる冒頭のシーン。
だが、本作の風景を織りなすのは、実在する荒々しくも美しいコンクリートの記念碑群だ。
その幾何学的な造形は、音楽と共鳴し、未来の遺跡として圧倒的な存在感を放つ。

星野藍(写真家) 
永劫の果ての時間旅行、それはあの日あの時、
己がたった一人で対峙したスポメニックに抱いた遥かなる精神の飛翔そのものだった。
過去の遺物に宿りし未来への警笛は、星の瞬きを超脱するあたたかで無機質な救済。

佐藤健寿(写真家)
オシロスコープが受信した未来の黙示録は、
戦争と芸術を発明した最初の人類、つまり我々の物語であった。
スポメニックとヨハン・ヨハンソンの音楽が、存在しない楽園を夢見て共振する映像は、
人類最後の、あるいは最初の映画のように、ただ美しい。

原摩利彦(音楽家)
描かれていないものを浮かび上がらせる映像と音楽/音響。壮大で重厚な美しい時間。
ヨハンソンのことを考えながら観始めましたが、最後には彼の不在は不在でなくなり、
ある境地にたどり着いたような幸せを感じました。

==

『最後にして最初の人類』(原題:Last and First Men)

原作/オラフ・ステープルドン著「最後にして最初の人類」
監督/ヨハン・ヨハンソン
ナレーション/ティルダ・スウィントン
プロデューサー/ヨハン・ヨハンソン、ソール・シグルヨンソン、シュトゥルラ・ブラント・グロヴレン
撮影/シュトゥルラ・ブラント・グロヴレン
音楽/ヨハン・ヨハンソン、ヤイール・エラザール・グロットマン
2020年/アイスランド/英語/70分/ヨーロッパビスタ/5.1ch/DCP

日本公開/2021年7月23日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテにて全国順次公開
配給/シンカ
公式サイト
©️2020 Zik Zak Filmworks / Johann Johannsson