『ブータン 山の教室』日本版予告編・ポスター・新場面写真9点が解禁!
- Fan's Voice Staff
ブータンの秘境に都会から赴任した若き教師と村の人たちや子どもたちの心の交流を描き、第93回アカデミー賞国際長編映画賞ブータン代表に選出された 『ブータン 山の教室』の日本版予告編とポスター、新場面写真9点が解禁されました。
標高4,800メートルの地にあるブータン北部のルナナ村。ブータン民謡が響きわたるこの村で暮らすのは、大自然とともにある日常に幸せを見つけ生きる大人たちと、親の仕事の手伝いをしながらも、“学ぶこと”に純粋な好奇心を向ける子どもたち。
予告編では、若手教師のウゲンがブータンで一番僻地にある学校への赴任を告げられる場面から始まります。密かに教師を辞めオーストラリアに行くことを夢見る彼は「無理だと思います」と即答しますが、結局険しい山道を登り一週間以上かけてルナナ村へ。そこには電気も水道もなく、学校は埃まみれ。戸惑いを隠せないウゲンを迎えにきた生徒のペム・ザムに急かされ向かった教室には、先生の到着を待ちわびていた子どもたちが。自己紹介を兼ねて「大きくなったら何になりたい?」と尋ねると、ある生徒が真っすぐに先生を見つめながら「将来は先生になりたいです。先生は未来に触れることができるからです」と言います。伝統歌「ヤクに捧げる歌」の歌声が響き渡る山の教室で楽しそうに学ぶ子どもたち。その姿が次第にウゲンの心を動かし始めます──。
写真家としても活躍するブータンの新鋭パオ・チョニン・ドルジ監督は、「ブータンの独自性を記憶に焼き付けたい」と、人々の笑顔あふれる暮らしを長編デビュー作となる本作で圧倒的な映像美で映し出しました。生徒役のペム・ザムはじめ、本作に登場する多くの人々は実際にルナナで暮らす村人たち。お互いに助け合い、素朴な暮らしをする彼らの姿は、現代を生きる私たちが忘れかけてしまった「本当の豊かさとは何か」を教えてくれるでしょう。
監督は「“国民総幸福の国”と言われるブータンは、世界で最も幸せな国であると言われています。しかし、そこでいう“幸せ”とはいったい何を指しているのでしょうか。ブータン人はみな、本当に幸せと言えるのでしょうか。皮肉なことに、多くのブータン人がそれぞれの幸せを求め、華やかで近代的な都市に移住するようになっています。この作品で、私は主人公ウゲンの“幸せを探す旅”を描きたいと考えました。彼は、自分の夢を叶える旅に出る前に、自分では考えもしなかったような旅を強いられることになります。彼は、“現代社会”という言葉からはほど遠い世界に渋々身を置くことになるのです。この旅を通して、彼は自分自身が必死に探しているものが何かを理解し、幸福とは終点ではなく、旅の途中にあるということを悟るのです」と本作への思いを語っています。
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『ブータン 山の教室』(英題:Lunana A Yak in the Classroom)
若手教師のウゲンは、ある日教官に呼び出されブータンの秘境、ルナナにある学校に行くよう告げられる。「オーストラリアに行き、ミュージシャンになりたい」という夢を抱きながらも、渋々ルナナ村に行くことに。1週間以上かけ辿りついたその地には、「勉強したい」と真っすぐな瞳で彼の到着を待つ子どもたちがいた。ある子どもは「先生は未来に触れることができるから、将来は先生になることが夢」と口にする。慣れない土地での生活に不安を拭えなかったウゲンだったが、村の人々と過ごすうちに自分の居場所を見つけていく。
監督・脚本/パオ・チョニン・ドルジ
出演/シェラップ・ドルジ、ウゲン・ノルブ・へンドゥップ、ケルドン・ハモ・グルン、ペム・ザム 他
2019年/ブータン/ゾンカ語、英語/110分/シネスコ/日本語字幕:横井和子/字幕監修:西田文信
日本公開/2021年4月3日(土)より岩波ホール他にて全国順次公開!
配給/ドマ
後援/在東京ブータン王国名誉総領事館
協力/日本ブータン友好協会
公式サイト
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