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2020.02.17 12:35

『1917 命をかけた伝令』ゼロから造り上げた塹壕の制作のメイキングを捉えた特別映像が公開!

  • Fan's Voice Staff

本年度アカデミー賞にて撮影賞など3部門で受賞した名匠サム・メンデス監督最新作『1917 命をかけた伝令』で描かれた壮絶な戦場の裏側を捉えた特別映像が公開されました。

今回の特別映像は、ゼロから制作されたリアルな塹壕のセットにフォーカス。サム・メンデス監督が、「リアルタイムで描くと決めていた。足音や息遣いまで一挙手一投足を捉えるためだ」と明かすように、観客に若き兵士の壮絶な挑戦を臨場感たっぷりに体感させるためとことんリアルな映像を追求した本作ですが、そのこだわりは、ワンカット映像だけでなく物語が展開する美術セットの面でも大いに反映されています。

特に美術チームの骨を折る作業となったのは、主人公のスコフィールドやブレイクが歩き回る長い塹壕。たくさんの兵士たちで溢れかえり、最前線に進むにつれて壮絶な戦いの場へと空気を変えていく移動のストロークから、ベネディクト・カンバーバッチ演じるマッケンジー大佐やコリン・ファース演じるエリンモア将軍が待機する内部の美術や、敵ドイツ軍の塹壕に至るまで、トータルで数キロにも及ぶすべての塹壕のセットを、美術チームの力とその人の手によって、広大な屋外の敷地にゼロから制作されたといいます。

『007 スカイフォール』(12年)や『ブレードランナー 2049』(17年)でもプロダクション・デザインを担当したデニス・ガスナーは「大変な作業量だ。何もない平地でゼロから作り上げたからね」とその苦労を明かします。デニスのもとで塹壕の美術監督を担当し、過去に『美女と野獣』(17年)にも参加していたエレイン・クスミシュコは、史実に忠実な塹壕を作ることにこだわったようで「当時、第一次世界大戦は長期間に及ぶ戦争になると考えられていた。でもイギリスは窮地に追い込まれていて、それ対しドイツ軍の塹壕はコンクリート製で膨大な労力がかけられていた」と説明しており、その塹壕の明らかな違いや、忠実さを求めた美術チームの成果は、本映像や映画本編で窺うことができます。

サム・メンデス監督

細部に至るまでの徹底したこだわりは、俳優の演技にも大きな影響を与えたようで、主人公スコフィールドを演じたジョージ・マッケイは、「塹壕のリアルさに刺激を受けた」、ブレイクを演じたディーン=チャールズ・チャップマンは「役と場面に没頭できた」とコメント。さらにディーンは「塹壕の撮影は屋外だったから雨を遮るものはなかった。大雨が降ってきたときに、ふと大勢のエキストラたちを見ると、彼らは軍服を着たまま、少しでも雨をよけようと小さなメタルの下に密集していた。そのときに”100年前もまさに同じ光景だったんだ”と痛感した」と撮影時のエピソードを明かしています。

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『1917 命をかけた伝令』(原題:1917)

監督/サム・メンデス
脚本/サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
製作/サム・メンデス、ピッパ・ハリス
出演/ジョージ・マッケイ、ディーン・チャールズ=チャップマン、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロング、ほか
全米公開/2019年12月25日、上映時間/119分

日本公開/2020年2月14日(金)、全国ロードショー
配給/東宝東和
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