【ネタバレ無し感想・評価】『1917 命をかけた伝令』は“映画史に残る大傑作”!
- Fan's Voice Staff
本年度アカデミー賞にて撮影賞など3部門で受賞した名匠サム・メンデス監督最新作『1917 命をかけた伝令』。本記事では、2月14日(金)の日本公開に先駆けて開催された本作のFan’s Voice独占試写会でのファンの感想を中心に、映画の見どころを紹介します。
1917年4月、第一次世界大戦が始まって3年。フランスを横断する西部戦線では、長大な防衛線を挟んで、ドイツ軍とイギリス、フランスの連合軍が睨み合っており、多大な犠牲を払いながら消耗戦を繰り広げていました。若きイギリス兵スコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)は、撤退したドイツ軍を追撃中のマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が率いる部隊に重大なメッセージを届ける任務を命ぜられます。あらゆる通信手段をドイツ軍によって遮断されているため、彼らの足だけが頼りですが、マッケンジー大佐の部隊に追いつくには、ドイツ軍が築いた塹壕やドイツ軍が占領中の街といった危険な地域を抜けなければなりません。重大な伝令を携えたふたりは、仲間1,600人の命を救うべく最前線へと駆け出します──。
昨年12月に欧米で公開されるや否や大絶賛され、映画賞レースを席巻した『1917 命をかけた伝令』。第77回ゴールデングローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、監督賞をW受賞!第73回英国アカデミー賞(BAFTA)でも作品賞など最多7冠に輝き、第92回アカデミー賞では作品賞など10部門にノミネート、撮影賞、視覚効果賞、録音賞の3部門で受賞しました。
映画体験の素晴らしさを実感する新たなる傑作
『1917 命をかけた伝令』は、『アメリカン・ビューティー』(99年)でアカデミー賞を受賞したイギリスの名匠サム・メンデスが、初めて脚本まで手掛けた思い入れの強い作品です。第一次世界大戦に従軍した祖父アルフレッド・H・メンデスから聞いた体験談を基に、若き兵士の1日を通して、戦争の真実に迫ります。
『 #映画1917 命をかけた伝令』試写会(@FansVoiceJP)へ行ってきました
シンプルなストーリーに全編ワンカット撮影のような演出が臨場感・没入感・緊張感をリアルに体感させ、自分がもう1人の上等兵として戦場を駆け抜けているようだった。鑑賞後は圧倒的な作品力に押し潰された。 pic.twitter.com/d1b8fM3SPg— 魔人アラタ✌☕️ (@arata_222) February 3, 2020
1917年、19歳でイギリス軍に入隊した祖父は、小柄でひと目につきにくいという理由で伝令兵となり、終戦後にその体験を回顧録として執筆しました。「ひとりの兵士が指令を伝達するというシンプルな発想が私の記憶の中にずっと残っていて、やがてこの作品をつくるきっかけとなった」とメンデス監督は語っています。
#映画1917 命をかけた伝令@fansvoicejp 独占最速試写
約100年前、仲間の命を守るためと友情のために戦場を駆け抜けた伝令の壮絶で過酷な1日を共に体験。
さすが舞台演出出身のサム・メンデス、緻密な計算と念入りな準備で擬似ワンカットで緊張感を維持しながら感情も揺さぶる。
映画史に残る大傑作! pic.twitter.com/4tSWka9aEU— まっきー (@makiko226) January 28, 2020
映画は1日の物語ですが、そこには一生分ものドラマが詰まっています。サム・メンデス監督は、単調になりがちなその道中を、ドキュメンタリータッチという常套手段はあえて避けて、映画的な手法をもって2時間弱で描き切りました。草原、廃墟と化した街、河川、塹壕……ほぼ一人称ともいえるカメラの視点はずらさず、背景を巧みに変えて時間経過を見せる見事な手法は、サム・メンデス監督が優れた映画監督であると同時に、トニー賞受賞の名舞台演出家であることを思い出させます。
若き伝令兵に寄り添い、戦場での過酷なミッションに帯同するかのような“異次元の映画体験”は、これまでの戦争映画の臨場感をはるかに超越し、この作品を唯一無二のものにしています。
『1917 命をかけた伝令』
Fan’s Voice独占〈最速〉試写会にて鑑賞
参った…自分の中の「傑作」の水準をぶち上げられてしまった…
『ダンケルク』を遥かに凌ぐ凄まじい臨場感、異次元レベルの没入感に思わず手に汗を握り、圧倒される。
見終わってしばらく立ち上がることができなかった。@FansVoiceJP pic.twitter.com/8ftL2biOzQ— touch@Ocademy (@o_kilo_byte) January 28, 2020
名匠ロジャー・ディーキンスによる驚異の“ワンカット映像”の没入感
映画化にあたっては、主人公の息遣いのような細部までを“リアルタイム”に描くために、長回し映像で“全編ワンカット”のように見せる手法が選ばれました。
「1917 命をかけた伝令」最速試写会!@FansVoiceJPさんありがとうございます!
戦争映画を”観た”事は何度もあっても、戦場に”居た”感覚は初めて。全編ワンカットに見える長回し手法、派手な砲撃シーンの少なさ、静寂故の恐怖、全てがリアル。VRの要らない戦争体験。#1917Movie #1917Film #映画1917 pic.twitter.com/iYxJf7BrAc— けーぴー (@K_Parrrrr) January 28, 2020
撮影を手掛けたのは、『ブレードランナー 2049』(17年)でアカデミー賞撮影賞を受賞している名匠ロジャー・ディーキンス。長回しは、技術スタッフと俳優たちの演技がぴったりと息を合わせることが必須なため、4ヶ月の綿密なリハーサルが重ねられましたが、圧巻の映像によって得られた、まるで自分が戦場に立っているかのような没入感は、これまで体験したことのないものです。
『1917 命をかけた伝令』観てきました。
圧巻でした。もうどんな褒め言葉でも足りない位に素晴らしかったです。
噂の長回しのおかけで自分が戦場にいるかと錯覚するような感覚になりました。
悲惨な戦場なのにそれぞれのシーンがあまりに美しく、感動して涙が止まらなかった。@FansVoiceJP #映画1917 pic.twitter.com/qIoUxwCYA1— ろびー (@NekoTamaniRobin) January 28, 2020
長回しといっても、「俳優の顔に迫るクローズアップも必要だし、彼らが風景の中にいる様子を引きで撮影する必要もあった」と語るディーキンス。オペレーターに担がれたカメラは、次にワイヤーに繋がれ、空高くへと持ち上げられたかと思うと、またオペレーターがカメラを担いでジープに飛び乗る……。地を這い、天を舞うダイナミックな映像は、こうした綿密かつアクロバット的な撮影体制で実現されました。
#映画1917 119分の中でまじでワンカット。それだけでもやばいのに、見せ方とか音楽も更に凄かった。常に緊張して観てた。山場のシーンはマジで鳥肌。この映画に関わってる人全員の努力伝わってきた。これはIMAXで観たらもっとやばいやつ〜!!! @FansVoiceJP さん、ありがとうございました!!! pic.twitter.com/xnebc7iTCl
— megumi. (@9mt250) February 3, 2020
家族とは、友情とはなにかを問いかける人間ドラマ
壮大なスケールで描かれる戦争映画でありながら、この映画を観ると涙が止まらないのは、そこに人間のドラマがあるから。彼らがどんな思いで戦場へ出かけ、何を見て、何を感じ、何を犠牲にしたのか。若く、純粋な兵士の1日に凝縮された戦争における壮絶なドラマには、感情を揺さぶられずにはいられません。仲間とは何か、家族とは何か、友情とは何か。
『1917 命をかけた伝令』@fansvoicejp 独占〈最速〉試写会で鑑賞。「凄い!」と何度心で叫んだだろう。どう撮ったのかと考えることを放棄させる神業の撮影技術。そして1カット風映画の枠を遥かに超えてくるドラマの感動。打ちのめされた。映画の歴史が更新されたと感じるような体験だった。 #映画1917 pic.twitter.com/gRSlgMCcnD
— Taul (@TaulNcCar) January 28, 2020
「1917 命をかけた伝令」
待って…こんなすごい映画ありなの…?
今まで味わったことのない臨場感と緊迫感で、心音聞こえるくらいバクバクだし、目見開きすぎて眼球カピカピだと思ってたら、自らの涙が潤いを与えるというね…。
何言ってるかわからない?
とにかく大大大傑作ってこと@FansVoiceJP pic.twitter.com/zoQynV0ndf— くろねここ (@momo_rururun) January 28, 2020
人と人とが殺し合う、生々しく凄惨な戦場。その背景では美しい自然が、生命の輝きを放っています。容赦なくそのコントラストを映し出すカメラは、戦争の愚かさを雄弁に訴えかけます。
#映画1917 @FansVoiceJP 凄かった。本当にものすごい映画だった。上映が終わった後、しばらく言葉が見つからなくなるなんて。みんなこの映画は観て!観た方がいい!こんなに戦争の虚しさや友との約束を果たすために命を掛ける人の魂の強さを描いた映画、他にないよ。涙が止まらないよ。 pic.twitter.com/9b9o7urrXE
— penguinwhipper{ペンギンウィッパー} (@penguinwhipper) January 28, 2020
『1917 命をかけた伝令』鑑賞
大傑作✨圧倒されて言葉にならず…ERで暫し放心状態映像、音楽、臨場感、緊迫感…もう全てが素晴らし過ぎる✨戦場を一心不乱に駆ける兵士と共に映し出される背景の美しさは、戦争の愚かさをより強調し重く胸に刺さる…。これIMAXで観たい✨#映画1917 @FansVoiceJP pic.twitter.com/5DWLpzY7B0— ぶんず (@__bunzuiro__) January 28, 2020
音楽を手掛けたのは、『007 スカイフォール』(12年)などでサム・メンデス監督とコラボレーションしているトーマス・ニューマン。「音楽を通して主人公たちの感情を適切に表現する必要があった」と解説し、主人公たちが駆け抜ける土地の色彩からインスピレーションをもらったという音楽は、ドラマに奥行きと豊かさを与えています。
#映画1917 最速試写会にて
1600人の命を背負い、敵地へと赴く若き兵2人の姿が全編ワンカットの撮影とカメラワークにより鮮明に映し出されていた。
兵の息遣い、地面を踏みしめる音、突如襲う爆発音が臨場感溢れて耳に届くので、まるで自分が3人目の随行者となったかのような感覚を得た@FansVoiceJP pic.twitter.com/o67npGm9qy— スクラ (@skuraata2018) January 28, 2020
素晴らしかった…!#映画1917 !@FansVoiceJP さんの試写会にて!成る程、期待を遥かに凌ぐ傑作!このワンカット、エゲツない…!戦場の音は一々ビクつく程!しっかり作り込まれた物語、それを魅せる映像…!こんなん見たことない!是非映画館の大音響&フルスクリーンで! pic.twitter.com/vO5VLulVSB
— けんせ@映画バカ (@kense35movie9) February 3, 2020
ジョージ・マッケイの命をかけた疾走に感動
第一次世界大戦をリアルタイムで知らない観客と同様に、戦争の現実をまざまざと見せつけられるスコフィールド上等兵を演じたのは、ジョージ・マッケイ。カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞した『はじまりへの旅』(16年)や、『マローボーン家の掟』(17年)などで知られる英国の新進俳優です。「ジョージにはどこか古風なところがあって、道義心や尊厳、勇敢さといった美徳を体現してくれた」とメンデス監督が絶賛しているように、控えめな性格ながら、戦場を駆け抜ける体力と勇気、そして仲間や友への忠誠心をもった誠実な青年を、文字通り体を張って演じてみせました。
『#映画1917 』
身動きを許されないワンカットの緊迫感とカタルシスに持ってゆく緩急の巧さ。
繊細な役者芝居と、称揚し、語り過ぎない演出に息を呑む。そして、画面を牽引して行くジョージ・マッケイ。この上なく現実味が溢れ出して、彼の素晴らしさを表す言葉が中々見付からない。ちょっと参った。 pic.twitter.com/xLArBusttW— . (@unevfil_e) January 28, 2020
スコフィールドの同士であるブレイク上等兵役は、人気TVシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』の悲運の王トメン・バラシオン役で知られるディーン=チャールズ・チャップマンが演じています。スコフィールドより年下で、天真爛漫な愛すべきキャラクターのブレイクは、この作品で癒やし的な存在でもあります。
脇を固める英国のスター俳優陣
戦争の極限状態の中でふたりが出会う人々には、英国の名優たちがキャスティングされました。第一次世界大戦の責任を背負っているエリンモア将軍役には、コリン・ファース。無人地帯で前線を守り続けるレスリー中尉役に、アンドリュー・スコット。
#映画1917 若い伝令ふたりが出会う人たちを演じてるのは、今の英国が誇る名優揃い。出番は短いけど、だからこそこの面子を揃えたんだろうな。それぞれの背景や性格や立場が強烈に伝わってくるのはさすが。
各々映画になりそうな面構えだし、奥深さを受け取った。(アンスコさんの写真がない~) pic.twitter.com/FWIbU35mK7— Teatro dell’asino (@robasuke2015) February 3, 2020
廃墟と化した農場でふたりと出会うスミス大尉役にマーク・ストロング、前線撤退中のドイツ軍を猛追している第2大隊を率いるマッケンジー大佐役にベネディクト・カンバーバッチ、トム・ブレイクの兄であるジョセフ・ブレイク中尉役に、リチャード・マッデン。短い登場シーンながら、それぞれ強烈な印象を残しています。
#映画1917 命をかけた伝令 素晴しい英国人俳優が多数出てますがドラマ『SHERLOCK』のシャーロック・ホームズ役ベネディクト・カンバーバッチとジェームズ・モリアーティ役アンドリュー・スコットも出演してます。だから実質1917はシャーロックなんですよ(おい!) pic.twitter.com/M9ZQN1EdfX
— Black☆Pepper (@2019MCU23SW9) January 29, 2020
#映画1917 命をかけた伝令 素晴しい英国人俳優が多数出てますが『キングスマン』のハリー役コリン・ファースとマーリン役マーク・ストロングも共演してるんです。だからやっぱり実質1917はキングスマンなんですよ(こら!) pic.twitter.com/BekJelO90w
— Black☆Pepper (@2019MCU23SW9) January 29, 2020
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『1917 命をかけた伝令』(原題:1917)
監督/サム・メンデス
脚本/サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
製作/サム・メンデス、ピッパ・ハリス
出演/ジョージ・マッケイ、ディーン・チャールズ=チャップマン、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロング、ほか
全米公開/2019年12月25日、上映時間/119分
日本公開/2020年2月14日(金)、全国ロードショー
配給/東宝東和
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