『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』日本版予告編が解禁!
- Fan's Voice Staff
構想30年を掛け、9回も企画が頓挫し、映画史上最も呪われた企画と謳われ第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾り絶賛を受けた『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』の日本版予告編が解禁されました。
企画頓挫するあまり、『ロスト・イン・ラ・マンチャ』(03年)としてその過程がドキュメンタリー映画として上映された異色の本作。スランプに陥ったCM監督トビーが、10年前に撮影した映画『ドン・キホーテを殺した男』でドン・キホーテ役に抜擢した老人ハビエルと再会したことで、奇怪な旅路に巻き込まれていきます。
ジョニー・デップやユアン・マクレガーなど錚々たる俳優たちが決定しては消えた主人公トビー役を射止めたのは、第77回ゴールデングローブ賞主演男優賞に『マリッジ・ストーリー』(19年)でノミネートされ、新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(19年)にも出演するなど、活躍が著しいアダム・ドライバー。自身をドン・キホーテと信じる老人ハビエル役を、同ゴールデングローブ賞主演男優賞に『2人のローマ教皇』(19年)でノミネート、大人気TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」(15〜16年)にも出演する大ベテラン俳優ジョナサン・プライス。テリー・ギリアムとは『未来世紀ブラジル』(85年)など4度目のタッグとなります。
トビーのボスには『アベンジャーズ』などの超大作シリーズに出演しハリウッドに欠かせない名優ステラン・スカルスガルド、ボスの妻でトビーを誘惑するジャッキを『007/慰めの報酬』(08年)などに出演し妖艶な魅力を発揮するオルガ・キュリレンコが演じています。そして、1989年構想開始から約30年をかけて数々の障害を乗り越えて本作を完成に導いたのは、モンティ・パイソンのメンバーとしても知られる鬼才、テリー・ギリアム。
欧州では“天才のストライク!”(OCS)“大胆不敵で抱腹絶倒”(France Inter)“とんでもなく感動的”(VSD)と絶賛され、北米では”狂気に満ちた世界“(Village Voice)、”意味が全く分からない“(National Review)と酷評され、世界で賛否両論が巻き起こっている本作。
予告映像では、CM監督トビーの「アクション」のセリフと共にベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調「運命」に乗せて、ドン・キホーテとトビーの運命的な旅路がゆっくりと映しだされます。高らかに名乗りを上げるドン・キホーテや、迫りくる巨人たちといった誰もがイメージする典型的なドン・キホーテらしい旅のシーンが登場。そして徐々にテンポを上げながら、羊とキスするトビー、目玉の付いた奇妙な化け物、豪奢なお城、踊るドン・キホーテなど、ギリアム節全開の、夢と現実が入り組んだシーンが矢継ぎ早に描かれ、我々を唯一無二の幻想的な世界へと誘います。「あなたは理解できるか?」と挑戦状を叩きつけるかのような映像ですが、鬼才テリー・ギリアムが構想30年をかけて完成させた執念の本作を、果たして日本の映画ファンはどのような評価を下すのか?
予告完成とあわせて、トビーに読み聞かをするドン・キホーテや、剣を天に掲げる雄々しい姿のほか、巨人の手の上に立ちすくむトビーなどテリー・ギリアムの独自の世界観が垣間見える場面写真も一挙解禁されました。
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『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』
仕事への情熱を失くしたCM監督のトビーは、スペインの田舎で撮影中のある日、謎めいた男からDVDを渡される。偶然か運命か、それはトビーが学生時代に監督し、賞に輝いた映画『ドン・キホーテを殺した男』だった。舞台となった村が程近いと知ったトビーはバイクを飛ばすが、映画のせいで人々は変わり果てていた。ドン・キホーテを演じた靴職人の老人ハビエルは、自分は本物の騎士だと信じ込み、清楚な少女だったアンジェリカは女優になると村を飛び出したのだ。トビーのことを忠実な従者のサンチョだと思い込んだ老人は、無理やりトビーを引き連れて、大冒険の旅へと出発するのだが──。
監督/テリー・ギリアム
出演/アダム・ドライバー、ジョナサン・プライス、ステラン・スカルスガルド、オルガ・キュリレンコ、ジョアナ・リベイロ、オスカル・ハエナダ、ジェイソン・ワトキンス、セルジ・ロペス、ロッシ・デ・パルマ、ホヴィク・ケウチケリアン、ジョルディ・モリャ
脚本/テリー・ギリアム、トニー・グリゾーニ
製作/マリエラ・ベスイェフシ、ヘラルド・エレーロ、エイミー・ギリアム
2018年/カラー/5.1ch/スペイン・ベルギー・フランス・イギリス・ポルトガル/スコープ/133分/日本語字幕:松浦美奈
日本公開/2020年1月24日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
配給/ショウゲート
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