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2017.07.21 16:00

【単独インタビュー】『マーベル フューチャー・アベンジャーズ』放送記念!アイアンマン役・花輪英司さんにインタビュー

  • Akira Shijo

※本記事には『マーベル フューチャー・アベンジャーズ』第1話に関する若干のネタバレが含まれます。

日本製作のTVアニメ『マーベル フューチャー・アベンジャーズ』が、ついに7月22日(土)よりBS放送のDlife(ディーライフ)にて放送開始!前作『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』(2014年〜2015年放映)から3年ぶりに放たれる、ストーリーもアクションもパワーアップした注目作です。

特殊能力を持つ少年少女をヒーローへと導く“アベンジャーズ”のリーダー的存在として登場するのはアイアンマン/トニー・スターク。トニーの声は『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』から引き続き声優・花輪英司さんが担当します。

花輪さんは、TVドラマシリーズ『エージェント・オブ・シールド』でもブレット・ダルトン演じるグラント・ウォードの吹替を担当されていますが、ご自身もマーベルファンとして知られています。今回は、新作について、またトニーやウォードについてもお話をお伺いしました!

『マーベル フューチャー・アベンジャーズ』特別試写・トークセッションで登壇した花輪氏(中央)

――『フューチャー・アベンジャーズ』で、主人公であるトニー・スターク/アイアンマンを演じられていますね。彼には、これまで演じられてきた他のキャラクターにない要素、あるいは演じる上で気を付けているポイントはありますか?

花輪氏「やっぱり彼には、他のキャラクターにはない“余裕”といいますか、ある種の軽さとも言える要素が常にあると思います。緊迫したシーンでも状況に流されないよう、うまく配分して演じているつもりです。マーベルにはまっすぐなキャラクターが多いので、彼らと差別化するべくトニー・スタークのキャラを考えて特に気をつけています」

――花輪さんは『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』でもトニー・スタークの声を担当されていましたね。またMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)ではロバート・ダウニー・Jr.の吹き替えとして藤原啓治さんが演じておられます。これらとの差別化はどのように意識していますか?

花輪氏「『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』は、日本アニメーションの色も強く、日本のヒーロー像、例えば同じ“五人”のヒーローであるスーパー戦隊のようなイメージも投影しながら、キャラクターの個性はひとりひとりアメコミ(アメリカン・コミックス)ならではの際立ち方をしていた作品だったので、その辺りを気をつけながら演じていました。さらに、MCUに比べると、“若いトニー”という設定。キャラクターの絵も若めだったので、そこに少し軽い要素も加えました。実は、オーディションの段階ではまだ年齢不詳だったので、自由にやっていたんですけどね(笑)。

今回の『フューチャー・アベンジャーズ』では、制作がマッドハウスさんに変わったこともありますが、キャラクターの雰囲気が“大人”と言うんですかね。初回からスーツを着てますしね(笑)。そういう大人要素を強めました。個人的には観てくださる人の年齢層を“上げる”というより“広げる”ことを意識したつもりです」

――『フューチャー・アベンジャーズ』で初めてマーベルのアニメシリーズに触れるファンも少なくないと思います。映画やコミックから入ったファンが楽しめるポイントとはどんなところでしょうか?

花輪氏「(マーベル)映画を観ている人からすると、「あ、映画にあった!」と、映画からの延長を感じられるシーンがありますね。コミックを読んでいる人には、コミックのストーリーからの繋がりを感じられるようなシーンもあるので、どちらからでも楽しんでいただけると思いますよ」

――この作品は子供も楽しめることを意識して作られていますが、初めてマーベル作品に触れる子供たちには、どういう点を楽しんでもらいたいですか?

花輪氏「まずは、ヒーローもの、というポイントですね。僕の周りを見回してもそうなんですが、マーベルのグッズがものすごく浸透し始めていると感じます。今朝も小学校に通学している子供がマーベルのロゴの入った服を着て歩いているのを見かけました(笑)“アイアンマン”も、ちょっと前からすると信じられないくらい通じるようになっています。こういうアニメに触れることで、さらにキャラクターの認知度があがるのも嬉しいですね。また今回は、アクションも相当スピード感のある派手なものが多いので子供たちにも楽しんでもらえるのではないでしょうか」

――ところで、花輪さんが吹き替えを担当されているマーベル作品といえば『マーベル エージェント・オブ・シールド』があります。グランド・ウォードを演じていらっしゃいますね。最初のシーズンからレギュラーで登場するメインキャラクターを長い間演じられて、思い入れもあると思います。非常に複雑なキャラクターだと思うのですが、花輪さんの中では彼をどういう人物だと解釈されていますか?

※以下、『エージェント・オブ・シールド』シーズン3までのネタバレが含まれます。

花輪氏「こういうTVシリーズを担当する場合、我々も最初からすべてのデータをもらうわけではないんです。ある意味、視聴者の方々と同じレベルで「来週どうなるのかな?」という感じで収録しているんですよ。キャラクターを作り上げるに当たっては、演出サイドと我々が提示していくものを上手くすり合わせつつ、徐々に自分なりの要素を加えていきました。

僕は“嗅覚”と呼んでいるんですが、なんとなくこのキャラクターってこういう要素が強いんじゃないか?と感じたものを、回を重ねるごとにだんだんと取り入れるようにしているんです。なので、演じ方は1話と8話くらいになるとだいぶ違ったりしますね。ウォードの場合、少し“暗さ”のようなものを感じ取っていたので、その要素を足していったら……ああいうことになって。やっぱそうなんだ!っていう(笑)向こうの演者さんが表現したものを僕が上手く拾えたのかな、とも思います。

彼は結局のところ、仲間が欲しい、というか組織に所属しながらも一匹狼のような風に見えますし。いってみれば、本当の孤独を味わったことがない。必ず誰かがいて、何かがバックにあって、それでこそ行動できるキャラクターなのかなと。シーズン1の終盤でヒドラやギャレットとの関係が描かれて以降、よりそういう面が強く描かれていったと思います」

――なるほど。では花輪さんが、ウォードがS.H.I.E.L.D.を裏切ることを知ったのは……?

花輪氏「収録しながらですよ。あ、来週裏切るんだ!みたいな(笑)」

――そうだったんですね!シーズン3でコールソンに殺されたあと、ウォードはヒドラの神・ハイヴに肉体を乗っ取られました。それからの演技はウォードとは全くの別物になったように感じたのですが、やはり完全に別人として演じられたのですか?

花輪氏「そうですね。ウォードが殺されて以降は、もう完全に別の“ハイヴ”という存在として演じていました。コールソンに押し潰された時、ひと区切りついちゃった感じですかね」

――なるほど!感慨深いものがあります。花輪さんはご自身もマーベルファンで、アイアンマンのフィギュアもコレクションされていると伺いました。イチオシの一体はありますか?

花輪氏「おっと!難しいですねえ(笑)実はね、“エクストリミス”なんですよ」

――ありがとうございました!

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花輪英司(はなわ・えいじ)プロフィール

声優、ナレーター。日本製作のマーベルTVアニメ『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』(2014年〜15年放映)に続き、『マーベル フューチャー・アベンジャーズ』(2017年7月〜)でもアイアンマン/トニー・スタークの声を担当。主な出演作は、海外ドラマでは『エージェント・オブ・シールド』シリーズ(2013年〜)のブレッド・ダルトン演じるグランド・ウォード役、『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズ(2011年〜)のキット・ハリソン演じるジョン・スノウ役、実写映画では『オズはじまりの戦い』(2013年)のジェームス・フランコ演じるオズ役、『ミッション:インポッシブル』シリーズのジェレミー・レナー演じるウィリアム・ブラント役など。

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©2017 MARVEL

『マーベル フューチャー・アベンジャーズ』

悪の組織「ヒドラ」は、世界征服の野望を達成するために3人の少年少女に遺伝子操作を施し、超人戦士、マコト、アディ、クロエを生み出すことに成功した。だが、ヒドラの陰謀に気づいた3人は本当のヒーローとなるために、アベンジャーズに弟子入り、「フューチャー・アベンジャーズ」を結成し悪に立ち向かう。

放送日時:7月22日(土) 世界初放送

毎週土曜 8:00~8:30 (再放送 毎週月曜 18:00~)

放送チャンネル:無料BSテレビ局・Dlife(ディーライフ/チャンネル番号:BS258)

原作/マーベル・コミックス

シリーズ構成・脚本/キング・リュウ

キャラクターデザイン/梅原隆弘

監督/佐藤雄三

アニメーション制作/マッドハウス

製作/ウォルト・ディズニー・ジャパン

キャスト:

アイアンマン/花輪英司

キャプテン・アメリカ/中谷一博

ソー/加瀬康之

ハルク/松田健一郎

ワスプ/水橋かおり

マコト/金田アキ

アディ/田丸篤志

クロエ/木村珠莉

作品公式サイト