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2019.06.27 17:00

『トイ・ストーリー4』来日スペシャルイベント開催!監督&プロデューサーが唐沢寿明ら吹替キャストと対面

  • Fan's Voice Staff

おもちゃたちの世界を舞台に、人とおもちゃの絆をドラマティックに描き、世界中の観客を感動の渦で包み込んだディズニー/ピクサー『トイ・ストーリー』シリーズの最新作『トイ・ストーリー4』の日本公開に先立ち、6月27日(木)、都内で来日スペシャルイベントが開催されました。

イベントには、本作で長編監督デビューを果たしたジョシュ・クーリーとプロデューサーのマーク・ニールセンが米ピクサー・アニメーション・スタジオより来日。さらに日本版声優としてウッディとバズをそれぞれ23年以上演じてきた唐沢寿明と所ジョージ、本作で新たに登場する自分をゴミだと思っているフォーキー役の竜星涼、1作目から日本版主題歌を担当しているダイアモンド☆ユカイが駆けつけました。

来日ゲスト登場

最初にステージに登場したのは、ジョシュ・クーリー監督とプロデューサーのマーク・ニールセン。

クーリー監督は「この『トイ・ストーリー4』のアメリカでの反応に、非常に興奮しています。ここに至るまで5年間という、長い時間がかかりました。素晴らしいキャストとクルー、そして我々が愛する素晴らしいキャラクターたちと一緒に仕事ができて、とても光栄に思っています。そして、この新たな感動の物語を皆さんにお届けできるのを、とてもワクワクしています」と挨拶。

ジョシュ・クーリー監督

ニールセンは「バズやウッディはピクサーにとって非常に大きな存在です。我々は25年間を一緒に過ごし、ついに4作目となる『トイ・ストーリー4』で、バズとウッディの友情がテーマのアドベンチャーを描き、シリーズ最後のチャプターとしてお届けできることをワクワクしています。日本の皆さんにもご覧いただけることを、大変嬉しく思っています」と続けました。

マーク・ニールセン(プロデューサー)

イベントには、一般のファンも参加していましたが、それぞれが手にしていたお気に入りのおもちゃを目にしたニールセンは「ダッキーとバニーがたくさんいますね。新たに登場する、私たちのお気に入りの面白いキャラクターです。良いですね!」とコメント。クーリー監督は「いくつか欲しい」と漏らし、会場内の笑いを誘いました。

続いて、MCから代表質問が行われました。

──新作を作ることになったきっかけは?
クーリー監督 『トイ・ストーリー』の1〜3作目は素晴らしい映画で、キャラクターもみんな大好きでした。マークと私は、3作目の最後で、シリーズの終わりだと思っていましたが、気がついたのは、それはウッディとアンディの関係が終わったということでした。ウッディの物語には、まだ先がある。この点で私は興奮しましたし、ウッディにどんなことが起こるのか、考えれば考えるほど楽しくなりました。

ニールセン この映画を作るのに、ピクサーでは250人が携わったのですが、その成果を非常に誇りに思っています。中には、1作目の制作から25年間ずっと携わっていた人もいましたし、4歳で初めて観た映画が『トイ・ストーリー』で、そこからインスパイアされてアニメーション業界に入ったアニメーターもいました。特別な体験だったと思います。ピクサーにとって大切なバズとウッディの物語に関われることは、クルー全員にとっても、非常にエモーショナルなことでした。

──クーリー監督、前作からおよそ9年ぶりの新作となることについて、プレッシャーはありましたか?
クーリー監督 たくさん感じました。『トイ・ストーリー』は観客をはじめ皆さんにとって大切なシリーズでしょうが、私にとってもとても大事なものです。1・2作目はピクサーに入社する前に観ていて、今作にはファンとして向き合うことができました。とにかくダメなものにしてはいけないということで、自分にものすごいプレッシャーをかけましたし、クルー全員が自身に大きなプレッシャーをかけたと思います。皆が愛してきたキャラクターをそのまま素晴らしく描きたい、この映画をできる限りベストなものにしたいという気持ちでいました。ですので、はい、相当なプレッシャーがありました。

──シリーズを通じてウッディとバズの関係が描かれてきましたが、本作では二人の関係はどのようになっていくのでしょうか?
クーリー監督 1作目では、バズの登場によりウッディは自分の仕事が失くなってしまうのではと脅威を感じましたが、二人には友情が芽生えました。二人の関係は3作品を通じて発展していき、4作目でもその友情は続いています。本作では非常にエモーショナルな結末を作り上げまして、我々は非常に誇りに思っているのですが、これは二人の友情なくしては成立しない、彼らの友情が鍵となる結末です。

ニールセン バズとウッディはいろいろな体験してきましたが、それは人間同士が年月を超えて築く友情のようなものです。互いにサポートしたり、時には意見が合わなかったり、ベストフレンドな時もあれば、『トイ・ストーリー3』では試練を迎え、それを乗り越えてきました。『トイ・ストーリー4』では、二人の友情が、これまで経験したことのない深くてエモーショナルな形で試されます。この”ファイナル・チャプター”の結末には驚いてもらえると思います。

代表質問が終わり、メディアからの質疑応答に。

──世代や国境を超え愛され、観た人の心に響くのはなぜだと思いますか?
ニールセン 世界中からの『トイ・ストーリー4』への反応をみて、心から嬉しく思っています。バズとウッディには25年間という長い歴史があって、私たちは、その時間と何本もの映画を通じて、感情的な繋がりができているのだと思います。初めて映画を観る子どもでも、おもちゃを親代わりのように見る親でも、バズとウッディには、非常に人間的で共感できるところがあると思います。これは普遍的なものだと信じていますし、二人は古い昔の友だちのような存在で、私たちは彼らの物語がどうなるのかを知りたく、次の映画を観たくなるのだと思います。

──新キャラクターのフォーキーの登場でストーリーが動き出すところもあるかと思いますが、どんなメッセージが込められているのでしょうか。
クーリー監督 フォーキーは、自分には一つの目的しかないと思っていました。スープやサラダ、チリを食べるのに使われて、捨てられる。でも彼は、予期しない二つ目の目的があったことに気が付きます。フォーキーは、他のキャラクターたちの鏡のような存在です。みんな人生の目的を見出そうとしていますが、時には、自分の思い通りではないこともあります。ウッディは新しい”部屋”で苦労していて、ギャビー・ギャビーは目的を果たせなくて悩んでいます。ボー・ピープは移行期を経て、考え方を完全に改めています。それぞれが人生の2つ目の目的を探そうとしている中で、フォーキーは、この映画で皆が直面していることを代表していると言えます。

──本作ではボー・ピープが久々に登場し、とても強くたくましいキャラクターでした。彼女の描き方にこだわりがあれば教えてください。
クーリー監督
 強くてインパクトのあるキャラクターとすることで、ウッディが再会した時に、ウッディも観客も予期しなかった形で変化を遂げているようにしました。過去作を見直したところ、ボー・ピープは6分しか登場していませんが、いつもウッディが迷った時にアドバイスを与え、ウッディを立ち直らせてあげていました。彼女は外の世界を生きてきたサバイバーですから、より強いキャラクターとして本作で大胆に作り変え、前面に登場させることができたのは楽しかったです。

「君はともだち」生歌披露

メディアへとのQ&A終了後には、日本版主題歌を担当するダイアモンド☆ユカイがステージに登場。来日したお二人に向けたプレゼントとして、「君はともだち」の生歌を披露しました。

23年前からこの曲を歌うダイアモンド☆ユカイ。「歌い続けてきて、本当に子どもを授かってわかったこととか、歌えば歌うほど、この曲とともに成長してきたと言うか。自分の人生の一部でもあります。歌えば歌うほど新しい感動があるというか、とても大好きな曲です」と、感慨深そうに語りました。

ニールセンは「本当に素晴らしかったです。この歌は、当初からバズとウッディのテーマとなっているので、『トイ・ストーリー』にとって最も重要な曲です。『トイ・ストーリー4』でこの曲を再び登場させられたことを、嬉しく思っています。あなたとこの歌が繋がっているのが感じられ、美しいパフォーマンスでした。ありがとうございました」と感想を語り、クーリー監督も「本当に美しい歌声でした。歌を通じて気持ちが伝わってきてましたし、おっしゃるとおり、人生を過ごし、よく多くの家族や友人を持つことで、この曲はより大きな意味を持ちます。歌ってくださりありがとうございます」とコメントしました。

日本語吹替キャストも登場

続いて壇上には、日本語吹替キャストの唐沢寿明(ウッディ役)、所ジョージ(バズ役)、竜星涼(フォーキー役)らが登場。

すでに本編観賞済みのキャスト陣。唐沢は「ちょっと驚きましたね。今までの展開とはまるっきり違っていて、スケール感がすごくなっていて、どこまで行くのかっていう。終わったなという感じがないようなイメージでしたね。まだまだ続きそうな雰囲気の終わり方だと思ったのは僕だけでしょうか」とコメント。

所は「何年もやっているので、バズ・ライトイヤーの映像を観ると、オレだと思っちゃうような自分がいますね。だから悲しい目にあってほしくないです」と語り、竜星は「いま26歳ですけれども、生まれたときからこの作品があって、それと一緒に僕は成長してきて、まさか僕がその新しい作品の一員になれるとは思っていなかったので、ここにいられることが、僕にとっては本当に感動的な出来事です。ぜひとも新しいキャラクターを愛してもらえるように音入れしたので、ぜひとも楽しんでもらえたらなと思います」と、それぞれのキャラクターへの思いを語りました。

クーリー監督は「吹替版のシーンをいくつか観ましたが、パーフェクトです。日本語はわかりませんが、それぞれのキャラクターのエッセンスや感情をしっかり捉えていたと思います。(吹替版を)観るのは本当に楽しいことで、我々は本当に長い間制作に携わってきて、他の言語に翻訳されても楽しんでもらえるのを見ることは本当に嬉しいことです。全編を日本語で観てみたいです」と、吹替キャストを労いました。

それを受けて唐沢は「僕もそう思います」と会場の笑いを誘う一方、「物語がしっかりしていますから」と付け加えました。

ニールセンも「キャラクターの声を聞くのが本当に好きです。それから、皆さんとこのキャラクターたちが歴史を共有していることが素晴らしいと思います。特にウッディとバズは我々の中に数十年も存在していて、皆さんの中にも同じくらい長く存在していて。長い間、ウッディとバズをスクリーン上で描くのに協力してくれて、感謝しています。新たに『トイ・ストーリー』ファミリーに加わったフォーキーも、非常にワクワクしています。日本版のキャスティングは素晴らしく、皆さんにお会いできてとても嬉しいです」と、感謝を述べました。

吹替キャストに向けて、MCから質問が投げかけられます。

──ウッディとバズは作品を重ねる度に絆を深めてきましたが、本作ではどうでしたか?
唐沢 一番最初は、ウッディはバズに対して嫉妬しているところから始まって、今回はすっかり大人になっていて。”心の声を聞け”ぐらいのことを言ってますから、ずいぶん大人っぽい話になってきたなと。感じも、関係も。関係もどんどん変化しています。

 唐沢さんは、ウッディの性格そのままだから。真面目で。私もバズ役をやっていて、あのキャラクターに自分が合わせていく感じになっちゃっていますね。勘違いしたまま生きていく、みたいな。思い込みだけで動いているという。今回も思い込みだけで…それがうまいこと噛んでいくんですがね。

──重要なキャラクターとなるフォーキーの魅力は?
竜星
 かき乱しながらも、憎めない所というか、愛嬌があるところ。ちょっと僕も通じるものがあるかなあと。(声の出し方については)映像を観ていて普段の自分じゃダメだと思い、生まれたての子どもの赤ちゃんのような感覚で、それを思い出しながら話すことを心がけました。

──大人も子どもも関わらず、世界中からこのシリーズが愛される理由と魅力は?
唐沢 持ち主の子どももどんどん成長して、大学生になっておもちゃがいらなくなったら、また小さい子にあげたり、みんな成長していくんですよね。1作目から観ている人たちは、子どもの頃から映画と一緒に成長してきていると思います。子どもの頃から観ていた人が、大人になって家族をもって、またその子どもに1から見せられるという、この日本で言うところの「サザンオールスターズ状態」というか(笑)。3世代くらいが全部愛して、それで古さを感じさせない。懐かしくてまた観る人もいるでしょうし、子どもの頃に観たなって人もいるでしょうし、もうお子さんがいる人もいるでしょうし。

 キャラクターとお話は子どもたちにウケると思うんですよ。それで映画というか画全体は、作り込みが細かいので、これは大人向けだと思います。そういうところも観る子どももいると思うんですけど、僕がいちばん感動したのは、キャラクターはもうずっと見慣れているんですけど、細かい所の作り込みが素晴らしい。影であるとか、風を感じる感じとかね。そこは大人にウケてくるんじゃないかと思いますけど。一場面一場面がちゃんと絵になっているというか。写真撮ったものを額に入れたいくらい。何枚かもらえないかな、と思いますけど(笑)。

ダイアモンド☆ユカイ 1作目からずっと人生の中で成長していくというか、ともに『トイ・ストーリー』と生きているというか。(1作目は)23年前なんですよね。当時観ていた人が10歳だとすると、もう30歳を超えています。そういう人たちがまた子どもたちに見せて。特に1,2と続いて、3でこれで、あー、こんなんなっちゃったんだなー成長したなーと思ったんですけど、3からは特に大人が観ても、一緒に子どもと分かち合えると言うか。4は大人が観て勇気づけられるというか。そういうところが、たまらないですね。とても愛される作品だと思います。

日本語キャスト陣のコメントを聞いたクーリー監督は「本当に素晴らしいお言葉に胸を打たれました。長い時間をかけて、キャストやクルーからの愛を込めてこの映画を作りました。この(日本版)キャストからも愛が感じられ、みなさんがこの映画に関わっていただいて、光栄に思います」とコメント。ニールセンも「家族会のような感じがします。これまでは海の向こう側で会えなかった家族同士が、一堂に会したというか。長年ずっと『トイ・ストーリー』ファミリーの一員であったことで、特別な繋がりを共有しているわけです。こうして同じステージに立ち、新たな『トイ・ストーリー』映画を一緒に世界へ届けられることは、非常に特別なことです」と語りました。

巨大フォーキー作り

まだまだ続くステージイベント。今度は、ウッディの新たな持ち主、ボニーの一番のお気に入りが、新キャラクターの手作りおもちゃ”フォーキー”ということで、ゲストが協力して巨大フォーキーを作ることに。

ステージ中央に置かれた巨大スプーンに、唐沢が目を取り付け、続いて所がクレヨンで頬を色を入れます。

眉と口を付けるはずのクーリー監督は「どういう顔だったか忘れてしまいました」と爆弾発言(笑)。

“身体”部分にパンツとワイシャツを”着せる”所。途中「美術さんかオレは(笑)」とボヤく場面を見せながらも、和やかなムードで段々とフォーキーが彩り豊かに仕上がっていきます。

竜星とクーリー監督が腕を取り付け、ダイアモンド☆ユカイとニールセンがボタンやリボンで飾り付けます。

最後に扇子を持たせ、オリジナル巨大フォーキーが無事完成!

クーリー監督はその出来栄えを「素晴らしい、家に置きたいですよ」と絶賛。「映画を作ってるとき、実際にフォーキーを作りましたよ。もっと小さかったですがね」。

唐沢は「やっぱり、(目の位置は)考えちゃうね。ちょっと違うと顔つきが変わってくるから、自分で作るのは楽しいですね」と振り返る一方、所は「大人6人がかりでこれですよ(笑)。お茶の間の子どもたちがスプーンを持って”オレのほうがうまい”って言わないようにね(笑)」と、厳しいツッコミを入れていました。

フォトセッション&挨拶

フォトセッションを終えたゲストからは、日本の観客へ向けたメッセージが送られました。

 物語は当然面白いですが、すみずみまでぜひ観てください。

唐沢 『トイ・ストーリー』の新しい世界がまた始まる作品ですので、ぜひ家族でご覧になってください。

竜星 新キャラのフォーキー以外にも、とてもユニークなキャラクターがいっぱいいますので、ぜひみんなで楽しく観てもらえたら。

ダイアモンド☆ユカイ 大人から子どもまで、老若男女、『トイ・ストーリー』でばっちり決めましょう。

ニールセン 『トイ・ストーリー4』のアドベンチャー、ユーモア、そして何より、感情とハートを楽しんでください。

クーリー監督 たくさんの愛を込めて作りました。ご家族や友だちと一緒に楽しんでください。バズとウッディが助け合っているように、ご家族や友人と楽しんでいただけたらと思います。

ピクサーの「過去作を上回る“語るべき物語”がある場合以外は続編を作らない」という信念の基に描かれた、『トイ・ストーリー4』は7月12日(金)全国公開。

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『トイ・ストーリー4』(原題:Toy Story 4)

監督/ジョシュ・クーリー
製作/ジョナス・リヴェラ

日本公開/2019年7月12日(金)全国ロードショー
配給/ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.