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2019.05.10 10:00

グリーンランドが舞台『北の果ての小さな村で』2019年7月公開決定!日本版本予告&ポスターが解禁

  • Fan's Voice Staff

グリーンランドを舞台にしたフランス映画『北の果ての小さな村で』(原題:Une année polaire)が、7月より全国順次公開されることが決定し、日本版本予告映像とビジュアルが解禁されました。

北極に位置するグリーンランドを舞台に、人口80人の村の小学校に赴任したデンマーク人の新人教師アンダースが、村の人々や子供たちとの交流を通して、異境の地で生きる術を学んで成長していく姿を描く本作。

無数の氷塊とそびえたつ氷山から始まる予告編では、騒ぐ児童たちにてこずり、村の人々から受け入れてもらえず、しまいには極寒の地で暖房器具が故障するというさんざんな目にあうアンダースが、徐々に、村の暮らしの中で自分の生き方を見つけ出していく様子が映し出されており、犬ぞりの躍動感、オーロラの美しさが印象に残ります。予告の語りは、俳優の三上博史氏が担当しています。

日本の約6倍の面積をもつグリーンランドは、東京ドームの収容人数とほぼ同じ約56,000人が暮らし、大地の80%以上が氷に覆われた世界一大きな島。2015年にはじめてグリーンランドを訪れたフランスの俊英サミュエル・コラルデ監督は、雪に覆われた遠く離れたこの世界に魅了され、映画の撮影を決意。グリーンランド東部のチニツキラーク村にたどり着き、<狩る、食べる、学ぶ、楽しむ…>、すべてがシンプルで、それでいて心豊かに暮らす村人たちと出会い、この村を舞台にすることに決めました。

撮影前に、数ヶ月にわたり3回チニツキラークに滞在したコラルデ監督は、村の人々の生活リズムのなかで共に暮らし、徐々に村人たちから受け入れられるように。そんな中、デンマークから新人教師が赴任するという話を聞き、その青年を物語の中心に据えることに決め、1年の撮影期間を経て完成させたのが本作です。

主人公のアンダースをはじめ、村の子供たちや猟師などの登場人物は、すべて本人が演じており、ドキュメンタリーとフィクション、それぞれのショットを織り交ぜながら独特のリアリティがあるドラマを生み出しました。また、200年以上の植民地時代を経て内政自治権を獲得し、その後も独立をめざして自立性を高めるグリーンランドと旧宗主国デンマークの関係性は、職業俳優ではなくその地に暮らす人々が演じているからこそ、よりリアルに感じられ、本作の重要な側面として描かれています。

一面の氷の大地や、雄大なフィヨルド、オーロラなどの美しい手つかずの大自然や、シロクマ親子、クジラの群れなどの野生動物を捉えた圧倒的な映像は、撮影監督としても活躍するコラルデ監督自らの手腕によるものであり、本作の大きな見どころです。

サミュエル・コラルデ監督は、初短編作『Du soleil en hiver』(05年)で第58回カンヌ国際映画祭SACD賞を受賞し、その後、初の長編作『L’apprenti』(08年)で第65回ヴェネチア国際映画祭国際批評家週間作品賞を受賞。『北の果ての小さな村で』は2018年のサンダンス映画祭ワールドシネマ部門に出品されました。

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『北の果ての小さな村で』(英題:A Polar Year)

北極に位置するグリーンランド東部の、人口わずか80人の小さな村チニツキラークに、デンマークから28歳の青年教師アンダースが、子どもたちにデンマーク語を教えるために赴任した。家業の農場を継ぐか否か、迷った末の“自分探し”の選択だったが、そんな甘い考えはすぐに打ち砕かれる。言語、習慣の違いで授業はままならず、考え方の違いから村人からは孤立気味。そして想像以上に過酷な自然…。そんな時、狩猟のために学校を休んだ児童の一人アサーの家を、叱責するつもりで訪ねたアンダースは、少年の祖父母から様々なことを教えられることになる。それはこの地で暮らす者に必要な生活の知恵だけでなく、しなやかに強く生きていくための哲学でもあった…。

監督・撮影・脚本/サミュエル・コラルデ
脚本/カトリーヌ・パイエ
音楽/エルワン・シャンドン
プロデューサー/グレゴワール・ドゥバイ
出演/アンダース・ヴィーデゴー、アサー・ボアセン、チニツキラーク村の人々
2017年/フランス/グリーンランド語、デンマーク語/94 分/カラー/5.1ch/1:2.39/原題:Une année polaire/字幕翻訳:伊勢田京子

日本公開/2019年7月より、シネスイッチ銀座 他 全国順次ロードショー!
配給/ザジフィルムズ
公式サイト
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