『ハムネット』クロエ・ジャオ監督 ×『国宝』李相日監督のスペシャル対談映像が解禁!
- Fan's Voice Staff
第50回トロント国際映画祭にて観客賞を受賞し、第98回アカデミー賞では作品賞など8部門にノミネートされている『ハムネット』のクロエ・ジャオ監督と『国宝』の李相日監督によるスペシャル対談映像が解禁されました。
16世紀イングランドの小さな村。森を愛し、薬草の知識を持ち、不思議な力を宿したアグネス・シェイクスピアと、劇作家としてロンドンで活動する夫ウィリアム・シェイクスピア、そして3人の子どもたち。夫がロンドンで働くため、父親不在のなかで子どもたちを守り奮闘するアグネスだったが、あるとき一家に大きな不幸が降りかかる──。
第38回東京国際映画祭において、共に黒澤明賞を受賞したことをきっかけに実現した今回の対談。

まずは、互いに古典や芸術家の宿命と向き合った作品を手がけた両者が、それぞれの最新作に通底するテーマについて言及。李監督は『ハムネット』について、「非常に精緻でありながら人間の深層に届く作品。シェイクスピアという文学と舞台芸術、そして人間の魂が高いレベルで結びついている」と語り、「映画でこんな表現が可能なのかという衝撃を受けた」と絶賛。一方、『国宝』との共通点として「天才の神話を崩す」という視点を挙げたジャオ監督。「(芸術の)裏側にあるのは決して綺麗事ばかりではない。肉、血、骨を持った等身大の人間としての儚さ」を描いたからこそ、「(『国宝』は)多くの人の心に届いた」と賛辞を送ります。
両作に共通する点として、芸術家が誰にも見えない“風景”を追い求める宿命と孤独の存在が挙がり、李監督は、『ハムネット』に登場する森の“黒い穴”が主人公アグネスの内面のみならず、芸術に携わる人間が抱える内的な闇を象徴していると指摘。ジャオ監督も「私たちは“景色”について語っている」と応じ、表現方法は違えども目指すものの近さに共鳴したといいます。
『ハムネット』を準備する前のタイミングで、歌舞伎について研究していたことを明かしたジャオ監督。「その時に女性が蛇に変わる話を見つけました。鐘が重要なモチーフでした。私はそれがすっかり気に入ってしまい、プロデューサーに鐘を登場させたいとお願いしました」「だから『ハムネット』にも僅かながらも歌舞伎の影響がある」「初めて歌舞伎の舞台を観劇して、感銘を受けたんです」と明かす一幕も。

演出やキャスティングについての話題に及ぶと、李監督は『国宝』では「まず“型”を徹底的に身体に叩き込むこと」を重視したと説明。「体に全て染み込ませた後に、何かそれ以上の観念的なものがこう立ち上ってくるっていう思想があるように僕は受け取っている」「まずはその型を二人(吉沢亮、横浜流星)に徹底的に習得してもらうことが第一条件」だったとコメント。
それに対しジャオ監督は「キャスティングが映画の80%を決める」と語り、配役を決めた後に俳優の人間性を活かす形で脚本を構築する自身の手法を明かし、主演のジェシー・バックリーに対しては「夢の中で作業するかのようなボディワーク」を依頼、「ジェシー・バックリーという役者とアグネスという役の境界を無くすような」「ジェシーはその境界にとどまることができた。意識と無意識の間・知っていることと知らないことの間。だから全ての瞬間が存在しています」と言い、「だから李監督が型が重要だと言ったことに私も同意します。 深淵に存在が生まれるようにね」と語りました。
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『ハムネット』(原題:Hamnet)
監督:クロエ・ジャオ
脚本:マギー・オファーレル、クロエ・ジャオ
製作:スティーヴン・スピルバーグ、サム・メンデス
出演:ジェシー・バックリー、ポール・メスカル、ジョー・アルウィン、エミリー・ワトソン
2025年/イギリス/ビスタサイズ/126分/カラー/英語/5.1ch
日本公開:2026年 4月10日(金)公開
配給:パルコ ユニバーサル映画
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