『パルテノペ ナポリの宝石』ゲイリー・オールドマンのインタビュー映像が解禁!
- Fan's Voice Staff
イタリア国内でパオロ・ソレンティーノ監督史上最大のヒットを記録した最新作『パルテノペ ナポリの宝石』に出演するゲイリー・オールドマンのインタビュー映像が解禁されました。
1950年、南イタリア・ナポリで生まれた赤ん坊は、人魚の名でナポリの街を意味する“パルテノペ”と名付けられた。美しく聡明で誰からも愛されるパルテノペ(セレステ・ダッラ・ポルタ)は、兄・ライモンドと深い絆で結ばれていた。年齢と出会いを重ねるにつれ、美しく変貌していくパルテノペ。ところが、彼女の輝きが増すほど、対照的に兄の孤独は暴かれていく。そしてあの夏、兄は自ら死を選んだ。彼女に幸せをもたらしていた「美」が、愛する人々に悲劇を招く刃と変わる。それでも人生を歩み続けるパルテノペが果てなき愛と自由の探求の先に辿り着いたのは──。
オールドマンが演じたのは、1950年代を中心に、J・D・サリンジャーやアーウィン・ショーらと同時代に活躍し、ピュリッツァー賞も受賞した著名なアメリカ人作家のジョン・チーヴァー役。イタリア・ローマに家族とともに1年間暮らしていたチーヴァーは、ナポリにも数回訪れたことを日記に記しており、彼の大ファンであったソレンティーノ監督が「もしもチーヴァーがイタリアにいた時代にパルテノペに会っていたら」と物語に登場させることを決意し、同じく大ファンのオールドマンに役をオファー。
オールドマンは、かねてより巨匠ソレンティーノの大ファンだったといい、「監督は特別な存在さ。偉大な映画監督の1人だよ」と称賛。
オールドマンはチーヴァーの代表作「泳ぐ人」を読んだこともあり、以前からよく知っている人物だった一方、本作では実際のチーヴァーをなぞるのではなく、ソレンティーノ監督が生み出した“ジョン・チーヴァー”を独自のキャラクターとして演じるために、監督との会話や脚本に書かれていることを忠実に再現することに努めたといいます。
オールドマンは自身の役どころについて、「カプリ島にあるアパートで、毎日彼は1人で過ごしている。いつも物悲しげで、酒に溺れているんだ。苦しみを感じないようにね。彼はスランプに陥り、悩んでもいる」と説明。本作に登場するチーヴァーは、アルコール依存症に陥っており、1970年代において自身のセクシュアリティに対する苦悩も相まって、自由を手にすることができずにおり、将来に希望を見出す若きパルテノペとは対照的な存在として描かれます。
オールドマンは「私も若いころは多くの苦しみを経験し、よく酒を飲んだから、チーヴァーの中から湧き上がってくる感情が理解できた。羞恥心、罪悪感、自己嫌悪、疑心暗鬼……そういったものの全てが、一歩目として酒を飲ませるんだ」と語っています(オールドマン自身は現在に至るまで27年間禁酒を続けている)。
さらに、本作のストーリーについては、「登場するのは架空の人物たちだが、その時代に生きた実在の人物も登場する。そしてその人物に主人公のパルテノペが出会う。2人は夜の海を行き交う船のようにすれ違い、その瞬間にキスをして別れる」
映画初出演となった主人公パルテノペ役のセレステ・ダッラ・ポルタについては、「この映画の出演によって彼女の人生がすっかり変わってしまうだろうから、守ってあげたいと思った。私は、彼女をとても大切に思っていて、それは私たちの映画の中での関係と同じ。私にはキャリアもあり年を取っているが、彼女は完全にまっさらだ。作家になる夢を抱いていたパルテノペが、ずっと年上でキャリアがある人に出会ったようにね。個人的なダイナミズムは、クリエイティブな活動と作用しあうもの」と語っています。
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『パルテノペ ナポリの宝石』(原題:Parthenope)
監督:パオロ・ソレンティーノ
出演:セレステ・ダッラ・ポルタ、ステファニア・サンドレッリ、ゲイリー・オールドマン、シルヴィオ・オルランド、ルイーザ・ラニエリ、ペッペ・ランツェッタ、イザベラ・フェラーリ
2024/イタリア、フランス/137分/カラー/ドルビーデジタル/シネスコ/字幕翻訳:岡本太郎/R15+
日本公開:2025年8月22日(金)新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下他全国順次ロードショー
配給:ギャガ
後援:イタリア文化会館
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