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2025.06.12 11:00

『タンゴの後で』9月5日公開決定!日本版予告編&ポスターが解禁!

  • Fan's Voice Staff

エンターテインメント業界における権力勾配、搾取について鋭い視線を投げかけたフランスの問題作『Maria』が、邦題を『タンゴの後で』として9月5日(金)より全国公開されることが決定し、日本版予告編とポスタービジュアルが解禁されました。

気鋭の若手監督ベルナルド・ベルトルッチと出会った19歳のマリア・シュナイダー。『ラストタンゴ・イン・パリ』(72年)に出演し、一夜にしてトップスターに駆け上がるも、48歳のマーロン・ブランドとの過激な性描写シーンの撮影は彼女に苛烈なトラウマを与え、その後の人生に大きな影を落していくことに──。

監督は、ベネチア国際映画祭での受賞経験もある新鋭ジェシカ・パルー。ベルナルド・ベルトルッチ監督作『ドリーマーズ』(03年)でインターンとして彼との仕事を経験した彼女は、マリアのいとこであるジャーナリストが記した「あなたの名はマリア・シュナイダー:「悲劇の女優」の素顔」(ヴァネッサ・シュナイダー著/早川書房刊)と出会い、彼女の人生を映画化することを決意。70年代最大のセンセーションを巻き起こした作品の舞台裏で一体何が起きていたのか?本作では、映画の撮影現場での問題について声を上げた最初の女性の一人であるマリア・シュナイダーの波乱に満ちた人生に焦点を当てます。

マリア役を演じるのは、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『あのこと』で世界的賞賛を浴びたアナマリア・ヴァルトロメイ。マーロン・ブランド役には、名優マット・ディロン。

本作の制作には、1972年の作品とは違い、インティマシーコーディネーターのパロマ・ガルシア・マーティンスが参加。パルー監督や主演のアナマリア・ヴァルトロメイも、その存在が作品作りにとって非常に重要であったと述べています。

『タンゴの後で』は昨年5月、第77回カンヌ国際映画祭カンヌプレミア部門で上映されました。

以下、パルー監督と、本作に寄せて、日本で活躍するインティマシー・コーディネーターの浅田智穂よりコメントが到着しています。

ジェシカ・パルー(監督)インタビューより抜粋
マリア・シュナイダーの物語は私にとって特別でした。私は誰かを責めたり、裁いたりするのではなく、この出来事の「遺産」に向き合いたい。そして、彼女の視点を通して、この社会を新たな角度から描き出したいのです。
まずは「異常だったこと」を認識すること。それが、最初の一歩です。

浅田智穂(インティマシーコーディネーター)コメントより抜粋
マリアからの「視線」に、私たち観客は何を思うのか。私たち作り手は彼女に何を問われ、どう自問すべきなのか。かつてマリアに向けられた様々な「視線」の中で、彼女が戦い、傷つき、それでも生きてきた姿を目にした今、私たちは彼女の「視線」から目を逸らすことなどできないのだ。

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『タンゴの後で』(原題: Maria)

19歳の若手女優マリア・シュナイダーは新進気鋭の監督ベルナルド・ベルトルッチと出会い、『ラストタンゴ・イン・パリ』で一夜にしてトップスターに駆け上がる。しかし、48歳のマーロン・ブランドとの過激な性描写シーンは彼女に苛烈なトラウマを与え、その後の人生に大きな影を落としていく。

原作:「あなたの名はマリア・シュナイダー ―「悲劇の女優」の素顔」(早川書房 刊)
監督・脚本:ジェシカ・パルー
出演:アナマリア・ヴァルトロメイ、マット・ディロン、ジュゼッペ・マッジョ、イヴァン・アタル、マリー・ジラン 
協力:CHANEL
2024年/フランス/フランス語/102分/カラー/5.1ch/英題:Being Maria/日本語字幕:岩辺いずみ/PG12(暴力描写や性的描写が含まれます)

日本公開:2025年9月5日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
配給:トランスフォーマー 
公式サイト
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