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2025.04.16 7:00

【最速試写レポート】『サブスタンス』に観客騒然!倉田真由美&森直人が語るデミ・ムーアの“情念”

  • Fan's Voice Staff

第97回アカデミー賞にて作品賞など5部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したデミ・ムーア主演『サブスタンス』のFan’s Voice独占日本最速試写会が4月7日(月)に渋谷・ユーロライブで開催され、上映後トークに漫画家の倉田真由美と映画評論家・ライターの森直人が登壇しました。

クライマックスの衝撃を受け、場内がいつになくザワつく中で始まったトークイベント。冒頭、倉田は「これまで、“良い女ポジション”を崩さなかったデミ・ムーア、この役をよく受けたな!と驚きました。冒頭から素晴らしかった」と激賞し、森も「“良い女ポジション”を降りるドキュメントみたいでしたよね」と感嘆。「(あるシーンが)アカデミー賞のオープニングでネタとして扱われていたこともあって、『すごい、すごい』とは聞いているとは思いますが、どれだけ想像を膨らましていても、それを超えてくる笑!上回りますよね、期待を」「しかも、映画論的にもハイコンテクストなつくりです。かなりパワータイプですが」と大絶賛。

進行を務めた映画ジャーナリストの立田敦子は「ハリウッドで生き続け、女性にかけられるルッキズムや加齢プレッシャーなどを受け続けてきたデミ・ムーアが、変わりゆく時代の中で最後のドアを蹴り破るような一撃に感じましたよね」と述べると、森も「コラリー・ファルジャ監督との共闘ですよね」「近年、ジャンル映画を参照してそれをフェミニズム的に風刺し転用する潮流を感じるのですが、それをアート作品ではなくガツッとエンタメ作に仕上げてくるところが面白いですよね」と賛同。

「ラスト怒涛の30分が本当に凄くて、こういう展開大好き」と続けた倉田は、「もうね、昨年亡くなった夫(フランス映画『アメリ』や数々のホラー映画を日本でヒットさせた叶井俊太郎氏)に見せたかった!と思いました。これ、絶対彼は大好きなので。夫に見せたかったなという映画は、夫が亡くなったあと何作かありましたが、今のところこれが1番です」と語りました。

そんな倉田を受け、森は「本当に!ラストは徹底性というところで、突き抜けていく。どこまで行くんだろうと思ったら。100の上をいくという(笑)。あそこまで行くからこそある種の痛快さに突き抜けていきます」、さらに「叶井俊太郎さんの好みというところで言うと、恐怖は突き詰めると笑いと隣接するとこがあって、これはその域に突っ走っている、というところがね」と続けました。

その後も、デミ・ムーアの半生を振り返りながら、まるで彼女の人生とリンクするような本作の面白さを様々な視点で語り合った倉田と森。「絶対想像できない、衝撃過ぎるラストを、あそこまでやりすぎることで、デミ・ムーア演じる主人公、そしてデミ・ムーア自身の“情念”に圧倒されますからね。本当にぜひこの映画こそ劇場で観てほしいですね」と締め括りました。

試写会に参加した観客からは、「100年に1本の怪作」「すごいわー。ほんとびっくりしたわー。でも超絶楽しかった。こんな映画初めて」、「想像の50倍突き抜けた快作であり傑作!」、「想像を遥かに超えてくる展開とサービス精神に打ち震えました。今年ベストどころか生涯ベストに食い込むほどの大傑作!大好き!!」、「なんだこれ…見てるこっちがおかしくなるようなpsychoでpunkであまりにもdizzinessな大傑作」、「期待してみたら期待以上過ぎて最高」、「衝撃すぎる感想まとまらない。私は感情ぐちゃぐちゃになって後半涙止まらなかったんだけど笑ってる人もいたりカオスな空間でした」など、興奮冷めやらぬ声がSNS上で溢れました。

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『サブスタンス』(原題:The Substance)

元トップ人気女優エリザベスは、50歳を超え容姿の衰えと、それによる仕事の減少から、ある新しい再生医療に手を出す。すると──。

監督・脚本:コラリー・ファルジャ
出演:デミ・ムーア、マーガレット・クアリー、デニス・クエイド
アメリカ/142分/R15+

日本公開:2025年5月16日(金)公開
配給:ギャガ
©The Match Factory