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2025.04.10 18:36

広瀬すず主演『遠い山なみの光』カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に選出!

  • Fan's Voice Staff

ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロの鮮烈なデビュー作を石川慶監督、広瀬すず主演で映画化した『遠い山なみの光』が第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に選出され、ワールドプレミアされることが決定しました。

日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ(広瀬すず)を主人公に、戦後間もない1950年代の長崎、そして1980年代のイギリスと、時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密を紐解いていくヒューマンミステリー。

原作は、2017年にノーベル文学賞を受賞した作家カズオ・イシグロが1982年に綴り、王立文学協会賞を受賞した長編小説デビュー作。

監督を務めるのは石川慶。カズオ・イシグロも大ファンだという『ある男』(22年)は、長編デビュー作『愚行録』(17年)に続きベネチア国際映画祭オリゾンティ部⾨でワールドプレミアされ、第46回⽇本アカデミー賞では最優秀作品賞を含む最多8部⾨を受賞しました。

石川慶監督作品がカンヌ国際映画祭に選出されるのは初めて。カズオ・イシグロも、1994年にクリント・イーストウッドやカトリーヌ・ドヌーヴらと共にコンペティション部門の審査員を務めていますが、出品者側として参加するのは初。広瀬すずは2015年に参加した是枝裕和監督作『海街diary』以来2度目、二階堂ふみは初参加となります。

映画祭の公式上映日は未定、石川慶監督に加え、広瀬すず、二階堂ふみの渡航は調整中。

カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に選出された近年の日本映画は、『ぼくのお日さま』(24年、奥山大史監督)、『PLAN 75』(22年、早川千絵監督)など。

以下、コメントが到着しています。

石川慶(監督)
一報を聞いて、まずは心からホッとしました。正直な気持ちです。
この歓びは、これから映画祭に向けて少しずつ実感が湧いてくるのだと思います。
キャスト、スタッフ、関係者の皆さま、長崎の方々、そしてカズオ・イシグロさんに、心から感謝いたします。
本当にたくさんの人の思いが込められた作品です。
その思いが、カンヌを通して世界中に届きますように。

広瀬すず
素直にとっても、嬉しく光栄に思います。ゾクゾク不穏な空気が漂っていて、その作品の空気にちゃんとのまれながら日々お芝居を楽しませてもらった現場でした。まだ私も完成を観れていませんが、監督たちと、この喜び、幸福感を共有できること、何より嬉しいです。

二階堂ふみ
この作品が日本に留まらず世界の方々に観て頂けること、とても嬉しく思います。
あの時代と今を繋ぐ、素晴らしい作品です。情熱を注いだ石川監督、全てのスタッフの方々へ、おめでとうございます!

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『遠い山なみの光』

原作:「遠い山なみの光」カズオ・イシグロ/小野寺健 訳(ハヤカワ文庫)
監督・脚本・編集:石川慶
出演:広瀬すず、二階堂ふみ
製作幹事:U-NEXT
制作:分福/ザフール、Number 9 Films

日本公開:2025年夏 全国ロードショー
配給:ギャガ
©『遠い山なみの光』製作委員会