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2025.04.07 15:00

『終わりの鳥』メイキング写真が解禁!

  • Fan's Voice Staff

A24が放つ、命の“終わり”を告げる鳥と母娘二人の物語『終わりの鳥』のメイキング写真が解禁されました。

〈デス〉という大胆なキャラクターにリアリティを持たせるべく、実際にその場で演じる俳優アリンゼ・ケニを中心に据え、キャスト同士の掛け合いが自ずと発生する環境を用意したダイナ・O・プスィッチ監督。「人間の大きさになるシーンでは、ケニが実際にその場で演技し、編集時にVFX チームが彼の姿の上に直接アニメーションを描いていきました」と言い、限られた予算の中でいかにリアリティのある〈デス〉を生み出すか、試行錯誤を繰り返し、多くの時間を費やしました。後々の編集作業の都合の為、入念なリハーサルを経て、VFXを使用するシーンでは3回ずつ撮影を行う必要があったといい、また、2週間で撮り切るハードな撮影スケジュールでもありました。

VFXスーパーバイザーを務めたのは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19年)、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(21年)、『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット』(21年)など数多くの大作にも携わってきたマイク・スティルウェル。彼が取り組むプロジェクトでは、VFXとライブアクション映像をシームレスに融合することを可能とし、ストーリーテリングが向上すると定評があるため、〈デス〉を創出する上でも非常に重要な存在だったと、プスィッチ監督は絶大な信頼を寄せています。

同じくVFXスーパーバイザーを担当したアンドリュー・シモンズも、『ワンダーウーマン』(17年)、『ボヘミアン・ラプソディ』(18年)、『マレフィセント2』(19年)、『ライオン・キング』(19年)、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19年)などに携わり、20年以上の経験を持つベテランスタッフ。

撮影前の準備に1年、撮影後のポスプロダクションにも1年を費やしたプスィッチ監督。「〈デス〉のデザインは私たち3人(前述のスティルウェルとシモンズ)で考えました。恐ろしくもあり、愛らしい雰囲気と外見を探し求めていく中で、“死”の視覚化という役割を、光のような形状に担わせようかと考えた時もありましたが、真実味のある話し方をし、この世のものでありながらも遠く離れた対象とも感じさせる、本質的な不死性と全能性が備わった存在を考え、コンゴウインコに基づくことに決めました。でも、よく目にするコンゴウインコそのものの姿をしていたらリアリティに欠けるだろうとも思ったので、絶滅した鳥たちも含め、さまざまな種類のコンゴウインコの特徴といろんなフォルムの鳥類を掛け合わせ、ユニークな怪物を創り上げました」と明かしています。

「人間より大きくなったり、掌に収まったりと〈デス〉は自由自在。そのため、各シーンにおける〈デス〉のサイズ、見た目を考え、その時々での翼の羽ばたき方、歩き方、威厳があるように見せる為にはどうやって関節を動かすのか…鳥みたいだけど、鳥じゃない動きをするにはどうしたらいいのか、多くの議論を交わしました」

ダイナ・O・プスィッチ監督、ジュリア・ルイス=ドレイファス

チューズデーの母親・ゾラ役に、アメリカが誇る名コメディアンのジュリア・ルイス=ドレイファスを抜擢したプスィッチ監督。特にドレイファスの代表作で90年代アメリカで爆発的人気を博したTVシリーズ『となりのサインフェルド』の大ファンだそう。「ジュリアはとてもキャリアがあるので、ミニシアター系作品の上、長編映画監督デビュー、しかもロンドンで撮影するという本作に出演してくれるとは思ってもみませんでした。でも、コメディと感動、恐怖とドラマ、そのすべてを直感的にバランスよくこなせる俳優は彼女以外にはありえなかった。唯一の選択肢でした」と振り返っています。

これに対し、ジュリア・ルイス=ドレイファスは「脚本がとにかく魅力的で、すぐに出演を決めました。監督は高い知性と思慮を持ち合わせている人。だから、彼女と一緒に崖から飛び降りよう!と思えたんです」とプスィッチ監督を称えています。

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『終わりの鳥』(原題:Tuesday)

監督・脚本:ダイナ・O・プスィッチ(初長編監督作品)
出演:ジュリア・ルイス=ドレイファス、ローラ・ペティクルー
2024年/イギリス、アメリカ/110分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:佐藤恵子/G

日本公開:2025年4月4日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開!
配給:ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト
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