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2025.01.31 11:00

『聖なるイチジクの種』モハマド・ラスロフ監督が語る特別映像が解禁!

  • Fan's Voice Staff

第77 回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、第97回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされているサスペンススリラー『聖なるイチジクの種』のモハマド・ラスロフ監督が語る特別映像が解禁されました。

2022年に実際に起き社会問題となった、ある若い女性の不審死に対する市民による政府抗議運動が苛烈するイランを背景に、家庭内で消えた一丁の銃を巡り、家族も知らない家族の顔が炙り出されていくサスペンススリラー。

監督は、本作を含め『ぶれない男』『悪は存在せず』など8本の長編映画を制作し、カンヌやベルリンなど名だたる国際映画祭でも高く評価されているモハマド・ラスロフ。イラン国内では、ラスロフの映画は「国家安全保障を危険にさらす」として上映されず、監督自身は有罪判決を受け、本作は、収監中だった2022年、ヒジャブの着用をめぐり警察に拘束された女性の死をきっかけに起きた「女性、命、自由」を掲げた抗議運動で、社会的な変化を目の当たりにしたことをきっかけに製作を決意したといいます。

到着した映像でラスロフ監督は、「私の作品のほとんどは、秘密裏に製作されたもの」と、検閲に捉われない自由な映画作りへの願いと、そのビジョンに共感する人集めがいかに困難なものかを語り、本作でも、逮捕される危険に晒されながらも、長年イラン映画界に影を落としてきた大きなタブーを打ち破るために、「勇敢な女性たちがヒジャブなしでカメラの前に立った」こと、それは常にスタッフたちと共に裏ルートを辿りながら、物語を進めるために打開策を見出してきたことを明かし、本作が無事生み出されたことは「奇跡」だったと振り返ります。

もちろん全てがうまく行ったわけではなく、「いま彼ら(スタッフや俳優)はプレッシャーをかけられ、訴訟を起こされています。それでも彼らがこのプロジェクトに参加したことを後悔していると聞いたことはありません」と、共に闘った同士への想いを語っています。

映像冒頭の本編映像は、父親の昇進を祝う席で、母親が娘たちに今後のたち振る舞いを説くワンシーン。「ヒジャブは必須よ」「SNSへの写真投稿は禁止」「常に清廉潔白でいること」「少しでも隙を見せれば、すぐ糾弾される」「態度も服装も、出かける場所も気をつけて」──自由に暮らすことがままならない未来を悲観するような少女たちの表情が捉えられています。

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『聖なるイチジクの種』(英題:The Seed of the Sacred Fig)

監督・脚本:モハマド・ラスロフ
出演:ミシャク・ザラ、ソヘイラ・ゴレスターニ、マフサ・ロスタミ、セターレ・マレキ
2024年/フランス・ドイツ・イラン/167分

日本公開:2025年2月14日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国公開
配給:ギャガ
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