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2024.12.28 18:00

『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』主演アイザイア・レティネン来日!舞台挨拶に登壇!

  • Fan's Voice Staff

トロント国際映画祭で激賞され、2023年のバンクーバー映画批評家協会賞で最優秀カナダ映画賞など4部門を受賞した『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』の主演を務めたアイザイア・レティネンが来日し、12月27日(金)に東京・新宿シネマカリテで公開記念舞台挨拶に登壇しました。

レンタルDVDが全盛だった 2003 年のカナダを舞台に、人とうまくやれず行く先々でトラブルを起こす映画好きな高校生を描いた⻘春コメディ。

レンタルビデオ店で働く主人公ローレンスの設定について、「監督であるチャンドラー・レヴァックの実際の経験に基づいていますが、演じる私にとっても身近な物語です。私もローレンスと同じように、自分の趣味にこだわりすぎて人に嫌われるような振る舞いをしていたと気づくことがありました」と自身の思春期を振り返り、「学生時代の古傷をかきむしるような気持ち」で役を演じたそう。「彼のことが好きですし、私も時々ローレンスのように、悪い人間になることもあります。社会性を身につけるためには厳しい経験をしなければならない、ということを描いた成長物語です」

本作が持つメッセージ性について「芸術作品を商品のように消費する姿が描かれているとも思います。映画に関する知識を鎧のようにして壁を作っていた人物が、それを壊していく過程を描く物語です」と語った一方で、「私が40代になったら、ローレンスがカンヌ国際映画祭に作品を出品しに行く続編を撮ろう、とレヴァック監督とよく冗談を言っていました。行く先々で彼がトラブルに巻き込まれる話です。彼はこの先もずっと映画が好きでいつづけるでしょう」

これまで何度もプライベートで来日し、舞台挨拶で真っ先に自身を「オタク」であると言い、登壇の前に都内のゲームスタジオを訪れた体験を興奮気味に語ったレティネン。観客からお気に入りのアニメを聞かれると、『新世紀エヴァンゲリオン』をはじめ日本の作品を次々と挙げたレティネン。好きな映画作品についても、映画レビューアプリを開きながら「難しい質問ですが、ウォン・カーウァイ監督が好きですね。最近は『ロスト・イン・トランスレーション』を観たり、先週は『アイアン・クロー』を観て泣きっぱなしでした」と幅広く作品をピックアップ。鞄につけていた缶バッジを指さしながら「『HOUSE ハウス』はすばらしい。『ラブ&ポップ』『リリイ・シュシュのすべて』『パーフェクトブルー』も」と日本映画のお気に入りも付け加えました。

最新のカナダ映画事情については、「少なくとも北米ではカナダ映画はあまり注目されていませんが、個人的にカナダのインディペンデント映画はルネサンス的に盛り上がってきていると思います。友人でもあるカイル・エドワード・ボール監督の『SKINAMARINK/スキナマリンク』が日本でも公開されますし、『ブラックベリー』のマット・ジョンソン監督も大好きです。カナダ映画はつまらない、という人々のイメージを払拭するような流れを感じています」と語っています。

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『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』(原題:I Like Movies)

カナダの田舎町で暮らすローレンスは映画が生きがいの高校生。社交性がなく周囲の人々とうまく付き合えない彼の願いは、ニューヨーク大学でトッド・ソロンズから映画を学ぶこと。唯一の友達マットと毎日つるみながらも、大学で生活を一新することを夢見ている。ローレンスは高額な学費を貯めるため、地元のビデオ店「Sequels」でアルバイトを始め、そこで、かつて女優を目指していた店長アラナなどさまざまな人と出会い、不思議な友情を育む。しかし、ローレンスは自分の将来に対する不安から、大事な人を決定的に傷つけてしまい……。

監督・脚本:チャンドラー・レヴァック 
撮影:リコ・モラン 
美術: クラウディア・ダロルソ
編集:シモーン・スミス 
音楽: マレー・ライトバーン
出演:アイザイア・レティネン、ロミーナ・ドゥーゴ、クリスタ・ブリッジス、パーシー・ハインズ・ホワイト
2022年/カナダ/英語/99分/1.33:1/カラー

日本公開:2024年12月27日(金)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷 他 全国順次公開
配給:イーニッド・フィルム
公式サイト
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