『石門』2025年2月28日公開決定!日本版ポスターが解禁!
- Fan's Voice Staff
第60回台北金馬獎で日本資本の映画として初めて作品賞を受賞し、編集賞との2冠に輝いた映画『石門』が2025年2月28日(金)より全国順次公開されることが決定し、日本版ポスターが解禁されました。
望まぬ妊娠に直面した20歳のリン(ヤオ・ホングイ)を主人公に、女性の前にある様々な壁を静かに見つめる作品。
監督は、女性の性に関する問題をテーマに映画を共同制作してきた中国湖南省出身のホアン・ジーと、東京出身の大塚竜治の夫妻。封建的な湖南省の農村で出稼ぎをする両親と離れて抑圧された生活を送る14歳の少女を描いた『卵と石』(12年)ではロッテルダム映画祭タイガー・アワードを受賞、学校で没収されたスマホを売ったことで見知らぬ男たちと知り合うことになる16歳の少女を追った『フーリッシュ・バード』(17年)では、ベルリン国際映画祭ジェネレーション14+スペシャルメンション賞を受賞しました。
ホアン・ジー監督は、「石門」とは「女性を取り巻く環境に存在する、打ち破りたくてもなかなか突破して先に進めない壁」 だと語っています。
全編を固定位置から狙った撮影は本作の特徴の一つ。撮影を担当した大塚は「人物だけを切り取るのではなく、社会の中に彼女が立っているという構図でこの物語を伝えたかった」と明かし、また、妊娠期間と同じ10か月をかけて撮影することで、主人公が10か月という期間の中で変化していく様が映し出されています。
以下、コメントが到着しています。
ホアン・ジー(監督)
この映画の共同監督である大塚竜治は、私のパートナーであり、夫でもあります。ある日、彼が言いました。「10ヶ月間撮影しよう。」それは、妊娠から子供が生まれるまでの時間であり、この映画が生まれる時間でもあります。この映画が石の扉を開けて、日本の皆さんに届くことを嬉しく思います。
大塚竜治(監督)
10カ月の撮影を終える直前にコロナが発生し、撮影は中断を余儀なくされました。その時、私たちは主人公のリンと同じように現実の中で迷い込み、出口を見失ってしまいました。しかし、最終的にその経験がリンの抱える痛みに寄り添い、彼女と共に重い扉を開くきっかけとなり、映画に新たな光を灯すことができました。ぜひ、映画をご覧ください。
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『石門』(英題:Stonewalling)
2019年、中国湖南省の長沙市。単発の仕事で日々お金を稼ぎながら、フライトアテンダントになるための勉強をしている20歳のリン。郊外で診療所を営んでいる両親は、死産の責任を求めて賠償金を迫られていた。ある日リンは、自分が妊娠一ヶ月であることを知る。子供を持つことも中絶することも望まなかったリンは、両親を助けるため賠償金の代わりにこの子供を提供することを思いつくのだが…。
監督:ホアン・ジー、大塚竜治
出演:ヤオ・ホングイ、リウ・ロン、シャオ・ズーロン、ホアン・シャオション、リウ・ガン 2022/日本/中国語/2時間28分/DCP
日本公開:2025年2月28日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネリーブル池袋ほか全国順次公開
配給:ラビットハウス
公式サイト
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