News

2024.09.27 10:00

『ジョイランド わたしの願い』Web限定新予告が解禁!

  • Fan's Voice Staff

カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員賞とクィア・パルム賞を受賞した『ジョイランド わたしの願い』のWeb限定新予告が解禁されました。

パキスタンで2番目の大都市、古都ラホール。保守的な中流家庭ラナ家の次男ハイダルは現在失業中。家父長制の伝統を重んじる厳格な父から「早く仕事を見つけて男児をもうけなさい」というプレッシャーを受け、一方、妻のムムターズはメイクアップアーティストの仕事にやりがいを感じ、家計を支えていました。ハイダルは、就職先として紹介されたダンスシアターで出会ったトランスジェンダー女性ビバのパワフルな生き方に惹かれ、その恋心が、夫婦とラナ家の穏やかに見えた日常に波紋を広げていき──。

パキスタンの新鋭サーイム・サーディク監督が長編デビュー作で繊細に描いたのは、伝統的な価値観に縛られる若き夫婦が、解放されて自分らしく自由に生きたいという願いの間で揺れ動く姿。ノーベル平和賞受賞者であり、本作のエグゼクティブ・プロデューサーを務めたマララ・ユスフザイは、「『ジョイランド わたしの願い』は、私たちの身近な人々に目を向けるよう、私たちを促します。私たちの家族や友人を、私たち自身の期待や、社会的偏見に彩られることなく、ありのままに見るように」とコメントしています。

以下、著名人よりコメントが到着しています。

寺尾紗穂(文筆家・音楽家)
家父長制の息の根は長く、
長い過渡期を私たちは生きている。
彼女の折られた羽根は
優しく癒されなければならなかった。

藤野千夜(作家)
古いしきたりなんていらない!絶望に近い悲しみの中で強くそう思った。
たとえ風当たりが強くても、みんな自由に!

松田青子(作家)
細やかで繊細な描写の積み重ねが、家父長制が誰から何を奪い、誰に何を決断させてしまうのかを暴いていく。

清田隆之(文筆家、「桃山商事」代表)
奪った翼で羽ばたき、奪った酸素で呼吸する。
無自覚にそれをしている人たちの姿が克明に描かれていた。
病んでいたのは絶対、彼女のほうじゃない。
あの怒りと絶望は、俺たちに向けられたものでもあるはずだ。

ドリアン・ロロブリジーダ(ドラァグクイーン)
家、伝統、世間体、信仰。様々な“檻”の中で、もがきさまよう人々。ジョイランドの本当の在処は、悲しいほどに遠い彼方だ。

アサダアツシ(脚本家)
打ちのめされる。この作品を語るのにこれ以上相応しい言葉はない。見終わって数日経っても衝撃は続いている。

松尾亜紀子(エトセトラブックス代表、編集者)
妻や夫たちのわずかな時間きらめく生が素晴らしいほど、「家」さえなければ誰もが自分であれたのにと悔しい。

==

『ジョイランド わたしの願い』(英題:Joyland)

パキスタンで2番目の大都市、古都ラホール。保守的な中流家庭ラナ家の次男ハイダルは、現在失業中だ。家父長制の伝統を重んじる厳格な父からの「早く仕事を見つけて男児をもうけなさい」というプレッシャーを受けていた。妻のムムターズはメイクアップアーティストの仕事にやりがいを感じ、家計を支えていた。ハイダルは、就職先として紹介されたダンスシアターでトランスジェンダー女性ビバと出会い、パワフルな生き方に惹かれていく。その恋心が、夫婦とラナ家の穏やかに見えた日常に波紋を広げていく──。

監督・脚本:サーイム・サーディク
出演:アリ・ジュネージョー、ラスティ・ファルーク、アリーナ・ハーン ほか
製作総指揮:マララ・ユスフザイ、リズ・アーメッド ほか
2022年/パキスタン/パンジャーブ語、ウルドゥー語/1.33:1/5.1ch/127分/日本語字幕:藤井美佳

日本公開:2024年10月18日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給:セテラ・インターナショナル
© 2022 Joyland LLC